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参議院選挙に思う「日本は社会主義の国なのか」(前編)

2019年07月19日 | 政治・経済
数日前、ある参議院選挙候補者の演説をユーチューブで聴いた。少し衝撃的な内容だったので読者の皆さんとも共有したいと感じました。
日本は資本主義の国だと思っていたが、実は社会主義の国になり果てていた、と言ったのです。

この人の弁によれば、与党、野党を含め今の既成政党はすべて社会主義政党であると言い切った。また、新党の「れいわ新選組」も同じであると言っていた。

この候補者の演説のタイトルは、「デフレ脱却のために、日本の社会主義を終わらせる」でした。
その演説内容を以下に列記します。

・日本は社会主義の国なのでデフレがずっと続いている。デフレから脱却できていない。
・参議院選挙直前に、政府より発表があった。2018年の国の税収は過去最高となったと言い、これは経済を強くしたので、税収が増えたのだと言ったのです。
・言い回しはうまいが、しかし、これにはウソがあります。過去最高は28年前(1990年)のバブル期最後の時で、税収は60.1兆円でした。2018年の税収は60.4兆円でたしかに上回っているが、中身が違う。
・過去最高の28年前は消費税を導入し始めたときなので、消費税の税収ははずかです(2兆円もなかった)。2018年は消費税の税収が20兆円あるのです。これは法人税や所得税が28年前より大幅に落ちていることを意味します。だから、経済がよくなったために税収が増えたわけではない。消費税があったから税収はほぼ同額となったが、それは、経済が弱くなったのではないのか。

・デフレが30年以上止まらないことは人類史上1回もない。資本主義の国ならば景気は循環し、インフレがあるので年収は必ず増えるのだが、30年経っても増えないのは異常である。
・デフレ対策としてアベノミクスはアイデアとしてはよかったが、それでもデフレは止まらなかった。日銀の異次元の緩和も実施したが、それでもダメだった。デフレ脱却はそう簡単にはできないということが分かった。

・根本的なことを考えなければなりません。今起こっていることはデフレなのか、いやそうではないのかもしれない。
・かつて、ソ連という社会主義国が絶好調であった時代、アメリカに次いでGDP(国民総生産)は第2位だった時代があります。この時に、ソ連が崩壊すると予言した人が日本にいました。その人は小室直樹さんという人です。
・小室さんは日本の社会学者、評論家であり、知の巨人と称賛されている。
ベルリンの壁が崩れソ連が解体したのは、1989年から1991年にかけてのこと。その10年も前に、「ソビエト帝国が崩壊する」と、ずばり予言した人物です。小室直樹博士は知るひとぞ知る、本物の学者です。

・ソ連だけでなく、東ヨーロッパの社会主義国はことごとく崩壊しました。小室直樹さんの予言は当たったのです。小室さんがソ連崩壊後に、もう一つ予言して2010年に亡くなりました。
・もう一つ、ソ連と同じ構造の社会主義の国がある。この国もソ連と同じように崩壊するだろうと予言したのです。ソ連と同じ巨大な社会主義の国とはどこでしょうか?
・「それは日本です」と言ったのです。
日本経済は社会主義であって、ソ連と同じ末路に行くのだと予言したのです。

・それから20年が経ちました。状況はその通りになっています。
「デフレが止まらないのではない。今、日本という社会主義国が崩壊に向かっている」これは怖ろしいことです。
・日本は資本主義の国だとみんな思っているじゃないですか。資本主義のかたちはしているけれど、実質は社会主義なんだということです。

・社会主義の国と資本主義の国は何が違うのか?
政府が民間の経営者に命令するのが社会主義の国、資本主義の国は政府が民間の経営者に命令はしない。
・例えば、アメリカやイギリスの政府が民間の経営者にさすがに命令はできません。
しかし、日本ではどうでしょうか。政府は、官僚は、総理大臣は経営者に命令している。「働き方改革で残業をさせるな」とか、「最低賃金はこれぐらいにしろ」とか、いろんな形で政府が命令している。これは実は社会主義なのです。
・日本の年金も形を変えた社会主義政策です。この社会主義の国、日本がソ連と同じように、また、崩壊寸前の中国のように、崩壊しようとしている。これが小室直樹先生の遺した恐怖の予言です。

・日本のデフレを脱却するためには、この社会主義を終わらせる必要があります。
社会主義を終わらせるために何をするべきか。それは政府が民間の企業に口出しをするなということ。今は口出しすぎ。これが最大の問題。
・経営のことが分からない官僚や政治家が口出ししないこと。経営者は自分の責任で判断しているのだから口出しはしないこと。

・政府や官僚が一番口出ししているのが税金です。税金という形で国民の私有財産を取っていくことが最大の口出しです。
・日本の社会主義を終わらせるのは減税です。これをやらないとデフレは一生なくならない。この国のデフレが終わるときは社会主義の崩壊です。減税を訴えている政党が社会主義を終わらせることができるのです。
・他の野党は消費税増税に反対、または廃止と言っているが、その財源はどうするのかと言えば、法人税を上げるとか、所得税を上げるとか言っています。これでは根本的な解決にはならない。
・増税をやっているかぎり、社会主義なのです。
自公も、野党も全部、社会主義政党なのです。日本の社会主義を止めないとデフレは終わらない。いつまでたっても給料は減りつづけます。
・これを変えるために、日本の社会主義を止めるために、本質的な減税を実現したい。

前編は以上です。後編では、具体的な解決策を提示します。

---owari---
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