スイカの漬物が食べたくなりスイカを買った。アベコベノ話になるが、子供の頃の夏の楽しみは一家でスイカを食べることであった。そのころは冷蔵庫も無くもちろんクーラー等考えもしなかった。冷えたスイカを一俵買って食卓の上で包丁を入れ切り分けた。無言でスイカを一家で食べた。食べた後、皮をおふくろが集め、赤い部分と外の縞の部分を剥いた。大きな器に移し、塩を振りかけ重石を置いた。あくる朝の食卓にスイカの漬物が添えられた。あの味が忘れられずもう一度食べたいと思っていた。重石が無いのでプラスチックの漬物容器に皮を剥いて食塩水で洗ったスイカの皮を並べた。そこに調味液を入れて一晩待った。朝はパン食なので出番がなかったが昼にごちそうになった。歯切れがよく本当に美味しかった。子ども時代に蘇った気がした。