川塵録

『インテグリティ ーコンプライアンスを超える組織論』重版出来!

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仁ってインテグリティ

2025年01月30日 | 経営・インテグリティ・エンゲージメント
山本七平『論語の読み方』を読んでいたら、孔子が「仁」の定義を語らなかった、と書いていた。





そう。

昨日あたり、名和高司さんと「インテグリティの定義」談義をした直後ということもあり、もうこれだけでビビッときた。





仁って、インテグリティと同じだ。

インテグリティって、定義できない。

演繹的に考えられない。帰納的にしか捉えることはできない。

仁と同じだ。

論語で、仁は、たしか106回使われていますが、中でも、以下の「仁以て己が任と為す」が一番インテグリティに近い。

士は以て弘毅ならざるべからず。任重くして道遠し。
仁以て己が任と為す。また重からずや。死して後已む。また遠からずや

死して後已む、なんです、仁は。
永遠に到達できない。「道」。

斃れて後已む、なんです、仁もインテグリティも。
終わることのなき、永遠の、未完。憧れ。

『ドラッカーと論語』で、安冨歩さんが言っていること(冒頭画像)は、仁もインテグリティも考えたことない人には、チンプンカンプンでしょうが、私には、ビビッと来る。刺さる。

その通り。おっしゃる通り。




仁について考え始めることが、仁の始まり。
仁とは何かを問い始めること自体が、仁。

仁がなんだか分からないけど、仁たらんとすることが、仁。
死ぬまで仁を問い続けることが、仁。

なんだか禅問答みたいですが、それが、仁。

上記の「仁」は、そっくり、「インテグリティ」と取り替えることができます。


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