◎◎ 東京外為市場・15時=ドル105円半ば、指標悪化やトランプ氏の元側近逮捕を嫌気
2020/08/21 15:35
[東京 21日 ロイター] -
ドル/円
午後3時現在 105.59/61 1.1879/83 125.45/49
午前9時現在 105.66/68 1.1868/72 125.42/46
NY午後5時 105.79/82 1.1859/63 125.29/33
▼▼ 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の105円半
ば。米経済指標の悪化や元米大統領首席戦略官のバノン氏の逮捕などでドルのイメージが悪化し、利益確定
売りや調整売りに押された。
◑◑⇨ ドルは午前6時台に105.81円と高値を付けた後、じり安の展開となり、午後には105.55円
まで下値を切り下げた。
●●⇨ 20日発表された米失業保険申請件数は3週間ぶりに増加し再び100万件を超えた。また、米ニュー
ヨーク州南部地区の連邦検察は20日、元米大統領首席戦略官のスティーブ・バノン氏を詐欺の疑いで逮捕
・起訴した。[nL4N2FM34G][nL4N2FM3F1]
バノン氏は2016年大統領選挙でのトランプ氏勝利の立役者だが、トランプ氏が公約に掲げたメキシ
コからの不法移民を防ぐ国境の壁建設のために集めた資金をだまし取ったという。
▼▼ ユーロ/円は高値125.54円から125.36円まで反落したが、ユーロ/ドルが1.18ドル後
半で底堅さを維持したことで、ユーロ/円の下値は限定された。
ユーロは前日のニューヨーク市場で実需筋による大きめの売りが流入し、一時1.1803ドル付近ま
で急落したが、その後ショートカバーで持ち直し、この日は1.1883ドルまで上昇した。
□□⇨ 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は来週27日、カンザスシティー地区連銀開催の年次経済
シンポジウムで、FRBによる金融政策の枠組み見直しについて講演する。講演は米東部時間27日午前9
時10分(日本時間午後10時10分)から始③で、市場は関心を寄せている。[nL4N2FM3MN]
FRBは金融政策の枠組みを巡って議論を続けてきたが、要点は、物価指数がインフレターゲットの2
%を上回っても、直ちに金融緩和の停止や引き締めを実施しないというもの。
¤¤¤⇨ 市場では「FRBが(緩和を継続し)米国債の保有を増やし続けてくれる限り、国債の供給過多による
悪い金利上昇は起こりにくい」(国内銀)との声が聞かれる一方、米長期金利の低迷は最近、米長期金利動
向に正の相関を見せているドル/円相場にとってはマイナス材料だ。
◑◑⇨ 米10年国債利回りは、午後3時19分時点で0.6509/6493%の気配で、13日につけた直
近の高値0.727%から低下している。
¤¤¤⇨ FRBが20日に公表したデータによると、FRBのバランスシート(B/S、総資産残高)は19日
時点で7兆0106億ドルと、7月1日以来、久々に7兆ドルを回復した。
B/Sの再拡大の背景には、米国債保有残高(19日時点で4.34兆ドル)や住宅ローン担保債券(
MBS)保有残高(同1.98兆ドル)の増加や、コロナ危機をきっかけに導入・再開された流動性ファシ
リティの増加がある。