◎◎ きょうの国内市況(10月15日):株式、債券、為替市場
●日本株下落、米経済対策とコロナで欧州停滞に警戒-医薬や電機安い
▼▼ 東京株式相場は下落。米追加経済対策の大統領選前合意は困難との見方から景気の先行きや欧州のウイルス再拡大による経済活動への影響が警戒された。医薬品や電機、情報・通信を中心に幅広い業種が安かった。
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¤¤¤⇨ アセットマネジメントOneの淺岡均シニアストラテジストは「米経済対策自体を材料視しているというより、利益確定の側面が強い」と指摘。それよりも「欧州のウイルス感染再拡大で経済活動がどれくらい停滞するかを警戒。行動制限が進み各国の内需だけでなく国外の経済に影響を与えはじめると懸念材料になる」と話した。
- 東証33業種では医薬品、パルプ・紙、食料品、水産・農林、小売り、サービス、精密機器などが下落
- 鉄鋼、保険、空運が上昇
●債券は上昇、欧米金利低下や流動性供給入札順調で買い圧力
債券相場は上昇。新型コロナウイルス感染の再拡大や、米追加経済対策協議の難航を背景に欧米金利が低下したことを受けて買いが先行した。この日に実施された流動性供給入札が順調な結果となったことで買い圧力が強まり、相場は一段高となった。
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¤¤¤⇨ バンク・オブ・アメリカの大崎秀一チーフ金利ストラテジスト
- コロナ感染拡大や大統領選を控えた米追加経済対策の話などで海外金利が低下した上、流動性供給入札もしっかりめの結果
- 超長期ゾーンには押し目買いも入っているが、まだそれほどでもない感じで、金利が下がらないように買っているだろう
- 第3次補正予算は大規模にはならなさそうなので、超長期の発行が大きく増える感じではないという織り込みだが、はっきりするまでは積極的に買いにくい面も
- 10年債はプラス金利で買いもあるが、ゼロ%が近づいてしまったので、ゼロ%~0.05%の狭いレンジの中心を見ながらと言う感じ
□⇨⇨⇨ 流動性供給入札
- 対象は残存期間5年超15.5年以下
- 応札倍率は4.42倍と、同年限の前回入札の4.19倍を上回る
- 最大利回り格差はマイナス0.006%、平均利回り格差はマイナス0.007%
●ドル105円台前半、欧米動向に不透明感-豪ドルは中銀総裁発言で下落
☆☆★ 東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=105円台前半で推移。米追加経済対策の協議や英国と欧州連合(EU)の通商交渉などに対する不透明感がくすぶる中、五・十日の仲値需要やクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)の買い戻しでやや強含んだ後、伸び悩んだ。
★★ オーストラリアドルはロウ豪中銀総裁のハト派発言を受けて下落。ポンドはEU首脳会議を控えてもみ合い。