(家族と老人)
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① 老化、あるいは認知症と記憶力
諺にあるように「天才も二十歳過ぎればただの人」とか「麒麟も老いれば駑馬にも
劣る」というように老化による能力の減退は避けられません。
母は前はヤクルトお姉さんに代金をサッサと計算して小銭で支払いが出来ましたが、
この頃はブロッコリーとかパプリカという西洋野菜の名称が出て来なくなってしまい
ました。
息子としては哀しいことです。本格的な人間ドッグで検査を受けさせるつもりですが、
一か月に一度は薬を貰うために家庭医に行くので、CTスキャンを撮って貰いました。
その時は幸い年並みの収縮はありましたが空洞などはなく一応、安心しました。
ただ、記憶に関しては自分が子供の時のあれこれの出来事は実に鮮明に記憶している
のに先程のように西洋野菜の名称が出て来なかったり、つい最近外食に行ったことなどを
覚えていません。
この傾向は認知症になった叔母を見舞いに行った時も感じました。小さい時に遊びに
行ったり、アパート経営をしていたので大学受験のために一部屋借りて、食事や風呂まで
お世話になったので、何とか回復するように祈っていたのですが大変、残念なことになっ てしまいました。
その時は少しでも元気づけようと子供時代の節分やいとこ達の誕生日祝いなど話し
かけると嬉しそうに答えてくれました。
ここでも昔のことは良く覚えているのに最近のことは覚えていないという傾向が
ありました。
自分としては、脳は一つの容器のようなもので古い記憶は底の方に沈殿していて
新しいものは、容器の容量を超えて溢れてしまうのだと考えて自分を慰めても、
やはり寂しい気持ちは拭いきれません。
これからいわゆる老老介護に本格的に入るでしょうが、老人ホームや介護施設に
入るのは母も嫌がっていますし、自分も嫌なので家でケアできる体制をどう構築
していくかという問題に直面しています。