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my diary

働き蟻の生き方に満足しているのか。

2023年06月22日 | 日記
 岸田首相が「六月解散はしない」と表明したことについて様々な議論があるようだが、端的にいえば、子息の公邸内での振る舞いや、東京の選挙区での候補調整などが原因の公明党との関係がギクシャクしていること、マイナカードをめぐる様々なトラブルなどでの支持率の低下があげられるかもしれない。また、ロシアによるウクライナ戦争や、覇権的振る舞いを強めているロシア・中国との外交問題の深刻化ということも大きいだろう。
 しかし、そうこうしている内にも、国内でのインフレ傾向は止みそうもない。消費者物価なども、毎月、当たり前のように値上げラッシュである。物価上昇傾向が継続すれば、必然的に株価は上がる可能性が強まる。時期によっては一時的な反落も当然あるだろうが、現在の株価の上昇傾向は、戦争や大災害の勃発などがない限り続く可能性の方が強いだろう。
 インフレ傾向が進めば、今以上に貧富の格差は拡大する。雇用そのものは、人口構造による労働力人口不足のおかげで失業率が改善し、名目賃金も上がり続けるかもしれない。勿論、名目賃金から物価上昇分を引いた実質賃金は減少し続けるので、貧富の格差は拡大し続けるだろう。企業にしてみたら、労働力不足を何で補うかと言えば、生産現場でのロボット化を更に進め、ルーチンワーク的な事務仕事もAIに置き換え、置き換えられない3K職場には、外国人労働者を今以上に導入することになる。更に言えば、学歴よりも、実務的能力のある高度人材も要求されるだろう。(その人材が国内にいなければ、外国人を雇うか、外国からのリモート勤務などで補うかしかない。)したがって、労働者を取り巻く環境は、今以上に厳しくなる可能性がある。リスキリングなどといっても、中年になってから技術や能力を身に付けることは大変である。
 今、65歳~70歳の間で働いている人の割合が50%を超えているという。これからも、高齢労働者は増え続けるだろう。その原因として、年金だけでは食べていけないということも大きいだろうし、労働に生き甲斐を感じているという人もいるだろう。私のような年金生活者には、「働かざるもの食うべからず」と言われる時代が再び来るかもしれない。しかし、働き続けることがそんなに価値のあることなのだろうか。何の為に身を犠牲にしてまで働くのか。働き蟻のような生涯が良いとの考え方は、私にはわからない。
 こうなってくると、結婚して所帯を持つということは、いよいよコスパ的に最悪ではなかろうか。無駄飯を食べて経費が掛かり、成長してからは文句を言うばかりで親の言うことも聞かない子供を持つという選択を取らない人も増えるだろう。人口構造的な負のスパイラルは、益々大きく、早くなっていくだろう。例えば、徳島県の人口などは、今年、70万人を切って更に減少のスピードが増しつつある。県外からの移住者が二千人を超えたといっても、到底追い付かない減り様なのである。そうなってくると、山間部が広いだけで道路や橋などのインフラ維持に県税の投入なども困難となってくる。既に、警察署や学校なども統合されつつあるし、他のインフラも遅かれ早かれ統廃合の波にさらされることとなる。大都会では一つの市規模の人口しかない県には、果たして存在意義すらなくなるかもしれない。
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