救いは取り消されることがあるのか 第29回
彼は「もしわたしたちが、真理の知識を受けたのちにもなお、ことさらに罪を犯しつづけるなら、罪のためのいけにえは、もはやあり得ない。ただ、さばきと、逆らう者たちを焼きつくす激しい火とを、恐れつつ待つことだけがある。モーセの律法を無視する者が、あわれみを受けることなしに、二、三の人の証言に基いて死刑に処せられるとすれば、神の子を踏みつけ、自分がきよめられた契約の血を汚れたものとし、さらに恵みの御霊を侮る者は、どんなにか重い刑罰に価することであろう」(へブル10:26~29)。ここで描写されているのは、真理に対する理解と知識を持っていたのに、故意に罪を犯し続け、背信した人々です。救われた人でも、滅亡に陥る可能性がないのなら、神様の偉大な使徒がなぜこのような警告をはっきりと残したのでしょうか?
これが真の福音です
ソン・ケムン
第1回 福音の中核キリストの受肉
イエス様の弟子たちは、オリブ山でイエス様にこういう質問をしました。「世の終りには、どんな前兆がありますか?」(マタイ24:3)
その時イエス様は、最初に、「人に惑わされないように気をつけなさい」とおっしゃいました。そのみ言葉を私たちがもう一度考えてみると、この最後の時代に、人を惑わすものがあるということです。実は、皆さんを含めて、多くのクリスチャンが、大いに惑わされている教えがあります。それは、イエス様がこの地上に来られた時、どんな姿で来られたかという問題です。
この問題は、皆様にとって、あまり大事ではないと思うかもしれません。しかし、この問題は、本当に福音の核心と言えるほど、重要なテーマなのです。
皆さん、福音とは、神様が人間になってこの地にいらっしゃったこと、神様のみ子の受肉であり、もうこれ以上の福音はないと言えるほど重要なことなのです。ところが、この最後の時代に、イエス様の受肉に関する理解は、とても間違っています。おそらく、今皆さんが考えておられるイエス様は、聖書の語るイエス様ではないと思います。それは、反キリストが作り上げた、誤った福音で、それを皆さんが信じていると思います。