シリーズ塔(中国・四国地方)6-2<三重塔・五重塔・多宝塔他>
岡山県(本山寺、国分寺、宝福禅寺、遍照院、長福寺<追加>、西大寺、福生寺<追加>)
山口県(瑠璃光寺)
徳島県(霊山寺)
香川県(志度寺、善通寺)
愛媛県(石手寺)
高知県(竹林寺)
34 岡山県
34-01 岩間山 本山寺(岡山県久米郡美咲町定宗)
三重塔(重要文化財)
江戸時代初期の承応元年(1652年)津山藩主森忠政によって建造された
檜皮葺で三重塔としては岡山県下最大
34-02 日照山 国分寺<備中国分寺跡>(岡山県総社市上林)
五重塔(重要文化財)
岡山県内唯一の五重塔
南北朝時代に奈良時代の七重塔(推定高さ50m)を焼失したのち、1821年(文政4年)に位置を変えて再建
弘化元年(1844年)ごろに完成、高さは34.32m
この塔は、 屋根の上層と下層がほぼ同じ大きさの細長い造りで相輪も短い
当初は三重塔で計画されたのを五重塔に変更したとされ、3層まではケヤキ材、4・5層まではマツ材が主体
34-03 井山 宝福禅寺(岡山県総社市井尻野)
三重塔(重要文化財)
総高18.47m
寺伝によれば弘長2年(1262年)鎌倉幕府の執権・北条時頼が寄進して建立したといわれていた
しかし、昭和42年(1967年)に行った解体修理の際、永和2年(1376年)の墨書銘が発見
実際にはもう少し時代が下った南北朝時代の建築であることが確認された
34-04 神遊山 神宮寺 遍照院(岡山県倉敷市西阿知町)
三重塔(重要文化財)
開山智空上人が寛和元年(985年)に創立後、応永23年(1416年)に智海僧正が再建したものである
建物は和様形式を主体とした方三間(=四方三間)本瓦葺きで屋根の相輪は青銅製
柱は総て円柱、高さは22.25m
内陣の須弥壇上には、本尊として金剛界の大日如来を祀る
この塔は、大正14年に国宝に指定、制度の改正に伴い、昭和25年に重要文化財に指定された
<追加>
34-05 真木山 長福寺(岡山県美作市真神414)
三重塔(重要文化財)
棟札の銘から鎌倉時代の弘安8年(1285年)に大工棟梁・藤原国右衛門尉によって建立された
昭和26年(1951年)真木山上から現在地に移築された。昭和55年(1980年)保存修理が完了
岡山県最古の木造塔建築物だという
平成27年6月には、杮葺きの屋根が葺き替えられた
「うまく撮れますか」と塔の近くに住むという男性に声を掛けられた
幼い頃、祖父から、真木山上から解体された木材を手で運んだということを聞かされていたそうだ
平成27年6月、杮葺きの屋根が葺き替えられた際には、近くで進捗状況をスマホで撮り、記録していたと話してくれた
34-06 金陵山 西大寺(岡山県岡山市東区西大寺中三丁目8番8号)
三重塔(岡山県指定文化財)
延宝6年(1678年)の建立
塔身と相輪とのバランスもよく、和様を基調としながら一部に禅宗様を取り入れている
「胎蔵界大日如来」を安置している
<追加>
34-07 大滝山 福生寺(岡山県備前市大内999)
三重塔(重要文化財)
山の尾根にぽつんと建っている塔は私の経験では初めてだ
寺伝では嘉吉元年(1441年)室町幕府6代将軍 足利義教の命によって建立された
塔周辺は狭くて足場も悪く、油断すると崖から落下する恐れもある
塔全体を撮るために、瓦礫が積まれている場所によじ登る
国宝・重要文化財の塔巡りは私の旅の大きな目的の一つ
今回の旅で新たに一つ加わった
写真から塔周辺の狭さと危険さを再認識(汗)
35 山口県
35-01 保寧山 瑠璃光寺(山口県山口市香山町)
瑠璃光寺五重塔(国宝)
五重塔は応仁の乱(足利義満との戦い)で亡くなった大内義弘の霊を弔うため、弟の盛見が嘉吉2年(1442年)に建築した
大内文化の最高傑作と称され国宝に指定されている
京都の醍醐寺、奈良の法隆寺、そして山口の瑠璃光寺と、日本三名塔の1つに数えられている
現在、約70年ぶりの檜皮葺屋根葺き替え工事が行われている
次の世代へ引き継ぐための保存修理と、文化財建造物の保存修理を支える伝統技術継承の場ともなっている
このような姿はこの先数十年見ることができないと思うので追加掲載した
令和8年(2026年)3月までが工事期間であるが、それまで元気でいられるかどうか心配だ
36 徳島県
36-01 竺和山 霊山寺(徳島県鳴門市大麻町板東塚鼻)
<多宝塔>
額には「五智如来」 応永年間(1394年 - 1428年)の建造
五智如来像を安置している
37 香川県
37-01 補陀洛山 志度寺(香川県さぬき市志度1102番地)
五重塔
高さ33m 昭和48年(1973年)から着工され、昭和50年(1975年)5月に落成
地元出身の実業家竹野二郎によって寄進された
本尊:胎蔵大日如来坐像<木造如来形坐像>(香川県指定文化財)
37-02 七宝山 持宝院 本山寺(香川県三豊市豊中町本山甲1445番地)
五重塔(三豊市指定文化財)
明治43年(1910年)再建立。14年間の歳月を経て落慶に至る
礎石から相輪先端までの高さ31.75m
37-03 屏風浦五岳山 誕生院 善通寺 <東院>(香川県善通寺市善通寺町 3-3-1)
五重塔(重要文化財)
基壇から相輪までの高さが約43mの五重塔は、国内の木造塔として3番目の高さを誇る
創建以来いくたびかの倒壊、焼失により再建を繰り返し、現在の五重塔は、4代目となり明治35年(1902年)に完成した
密教思想の中心的存在である五智如来(五仏)が安置されている
一般的な木造多層塔とは異なるふたつの特徴
1 五層、すべての階の天井が高くつくられ、人が立って歩けるようになっている
2 善通寺の五重塔の心柱は、地面(基礎の礎石)から浮いている「懸垂工法」
毎年、ゴールデンウィークには1階と2階の内部が特別公開されている
38 愛媛県
38-01 熊野山 虚空蔵院 石手寺(愛媛県松山市石手2丁目)
三重塔(重要文化財)
鎌倉時代末期の建立。高さは24.1m
39 高知県
39-01 五台山 金色院 竹林寺(高知県高知市五台山)
<五重塔>
もともと三重塔があったが、明治32年の台風で倒壊、昭和55年(1980年)に五重塔として再建された
高さ31.2m、間口4.8m、総檜造。鎌倉時代初期の様式
岡山県(本山寺、国分寺、宝福禅寺、遍照院、長福寺<追加>、西大寺、福生寺<追加>)
山口県(瑠璃光寺)
徳島県(霊山寺)
香川県(志度寺、善通寺)
愛媛県(石手寺)
高知県(竹林寺)
34 岡山県
34-01 岩間山 本山寺(岡山県久米郡美咲町定宗)
三重塔(重要文化財)
江戸時代初期の承応元年(1652年)津山藩主森忠政によって建造された
檜皮葺で三重塔としては岡山県下最大
34-02 日照山 国分寺<備中国分寺跡>(岡山県総社市上林)
五重塔(重要文化財)
岡山県内唯一の五重塔
南北朝時代に奈良時代の七重塔(推定高さ50m)を焼失したのち、1821年(文政4年)に位置を変えて再建
弘化元年(1844年)ごろに完成、高さは34.32m
この塔は、 屋根の上層と下層がほぼ同じ大きさの細長い造りで相輪も短い
当初は三重塔で計画されたのを五重塔に変更したとされ、3層まではケヤキ材、4・5層まではマツ材が主体
34-03 井山 宝福禅寺(岡山県総社市井尻野)
三重塔(重要文化財)
総高18.47m
寺伝によれば弘長2年(1262年)鎌倉幕府の執権・北条時頼が寄進して建立したといわれていた
しかし、昭和42年(1967年)に行った解体修理の際、永和2年(1376年)の墨書銘が発見
実際にはもう少し時代が下った南北朝時代の建築であることが確認された
34-04 神遊山 神宮寺 遍照院(岡山県倉敷市西阿知町)
三重塔(重要文化財)
開山智空上人が寛和元年(985年)に創立後、応永23年(1416年)に智海僧正が再建したものである
建物は和様形式を主体とした方三間(=四方三間)本瓦葺きで屋根の相輪は青銅製
柱は総て円柱、高さは22.25m
内陣の須弥壇上には、本尊として金剛界の大日如来を祀る
この塔は、大正14年に国宝に指定、制度の改正に伴い、昭和25年に重要文化財に指定された
<追加>
34-05 真木山 長福寺(岡山県美作市真神414)
三重塔(重要文化財)
棟札の銘から鎌倉時代の弘安8年(1285年)に大工棟梁・藤原国右衛門尉によって建立された
昭和26年(1951年)真木山上から現在地に移築された。昭和55年(1980年)保存修理が完了
岡山県最古の木造塔建築物だという
平成27年6月には、杮葺きの屋根が葺き替えられた
「うまく撮れますか」と塔の近くに住むという男性に声を掛けられた
幼い頃、祖父から、真木山上から解体された木材を手で運んだということを聞かされていたそうだ
平成27年6月、杮葺きの屋根が葺き替えられた際には、近くで進捗状況をスマホで撮り、記録していたと話してくれた
34-06 金陵山 西大寺(岡山県岡山市東区西大寺中三丁目8番8号)
三重塔(岡山県指定文化財)
延宝6年(1678年)の建立
塔身と相輪とのバランスもよく、和様を基調としながら一部に禅宗様を取り入れている
「胎蔵界大日如来」を安置している
<追加>
34-07 大滝山 福生寺(岡山県備前市大内999)
三重塔(重要文化財)
山の尾根にぽつんと建っている塔は私の経験では初めてだ
寺伝では嘉吉元年(1441年)室町幕府6代将軍 足利義教の命によって建立された
塔周辺は狭くて足場も悪く、油断すると崖から落下する恐れもある
塔全体を撮るために、瓦礫が積まれている場所によじ登る
国宝・重要文化財の塔巡りは私の旅の大きな目的の一つ
今回の旅で新たに一つ加わった
写真から塔周辺の狭さと危険さを再認識(汗)
35 山口県
35-01 保寧山 瑠璃光寺(山口県山口市香山町)
瑠璃光寺五重塔(国宝)
五重塔は応仁の乱(足利義満との戦い)で亡くなった大内義弘の霊を弔うため、弟の盛見が嘉吉2年(1442年)に建築した
大内文化の最高傑作と称され国宝に指定されている
京都の醍醐寺、奈良の法隆寺、そして山口の瑠璃光寺と、日本三名塔の1つに数えられている
現在、約70年ぶりの檜皮葺屋根葺き替え工事が行われている
次の世代へ引き継ぐための保存修理と、文化財建造物の保存修理を支える伝統技術継承の場ともなっている
このような姿はこの先数十年見ることができないと思うので追加掲載した
令和8年(2026年)3月までが工事期間であるが、それまで元気でいられるかどうか心配だ
36 徳島県
36-01 竺和山 霊山寺(徳島県鳴門市大麻町板東塚鼻)
<多宝塔>
額には「五智如来」 応永年間(1394年 - 1428年)の建造
五智如来像を安置している
37 香川県
37-01 補陀洛山 志度寺(香川県さぬき市志度1102番地)
五重塔
高さ33m 昭和48年(1973年)から着工され、昭和50年(1975年)5月に落成
地元出身の実業家竹野二郎によって寄進された
本尊:胎蔵大日如来坐像<木造如来形坐像>(香川県指定文化財)
37-02 七宝山 持宝院 本山寺(香川県三豊市豊中町本山甲1445番地)
五重塔(三豊市指定文化財)
明治43年(1910年)再建立。14年間の歳月を経て落慶に至る
礎石から相輪先端までの高さ31.75m
37-03 屏風浦五岳山 誕生院 善通寺 <東院>(香川県善通寺市善通寺町 3-3-1)
五重塔(重要文化財)
基壇から相輪までの高さが約43mの五重塔は、国内の木造塔として3番目の高さを誇る
創建以来いくたびかの倒壊、焼失により再建を繰り返し、現在の五重塔は、4代目となり明治35年(1902年)に完成した
密教思想の中心的存在である五智如来(五仏)が安置されている
一般的な木造多層塔とは異なるふたつの特徴
1 五層、すべての階の天井が高くつくられ、人が立って歩けるようになっている
2 善通寺の五重塔の心柱は、地面(基礎の礎石)から浮いている「懸垂工法」
毎年、ゴールデンウィークには1階と2階の内部が特別公開されている
38 愛媛県
38-01 熊野山 虚空蔵院 石手寺(愛媛県松山市石手2丁目)
三重塔(重要文化財)
鎌倉時代末期の建立。高さは24.1m
39 高知県
39-01 五台山 金色院 竹林寺(高知県高知市五台山)
<五重塔>
もともと三重塔があったが、明治32年の台風で倒壊、昭和55年(1980年)に五重塔として再建された
高さ31.2m、間口4.8m、総檜造。鎌倉時代初期の様式