4年生「ごんぎつね」
子どもたちの初発の感想から鍵となりそうな言葉を拾い
「おっかあがうなぎを食べたいと言いながら死んじゃった、というごんの想像は事実だろうか」
という問いを、この物語を検討していく第一弾として立てました。
この思いを動機として、ごんはその後の行動に移っているので、ここを深く考えてみることには確かに大きな価値があると考えました。
最初の感想でここに疑問を感じてくれた子に感謝です。
子どもたちには、二択「事実である」「事実ではない」を選び、そこに根拠や理由を示すようにしました。
結果
「事実である」 7割
「事実ではない」 3割
でした。
そしてその根拠や理由が、なかなか面白かったです。
「事実である」
・「貧しい暮らし」をしていた親子だから、うなぎを食べたいと思うのは当然のこと
・雨上がりの危険な川にわざわざうなぎを取りに行っているのだから、それなりの理由があるのだろう
・お母さんが死んだ後、兵十はもううなぎを取りに行かなくなっている(ようだ)
なるほど。
4年生なりに考えてるなと思いました。
逆に
「事実ではない」
・うなぎを食べたからと言って重い病気が治ったり元気になったりすることはない
・最後に兵十が撃ち殺したごんに「ごん、おまえだったのか…」というセリフから、殺したことを後悔してそうだし、だとしたらうなぎはそんなに重要なものではないはずだ
・ごんはひとりぼっちだから、色々と考える時間はたくさんあって、余計な想像も膨らんでしまうんだろう
こちらもなるほど。
これらの意見には、ちゃんと文章中の描写を根拠としているものもあれば、自分なりの想像を加味しているものもあります。
根拠を示している方が説得力がある感じがしますが、しかし4年生です。
想像の話もまた立派です。
さてこの問いは明確な解答はありませんが、いずれにせよ、こんなことを考えるごんという人物の人格は、いたずら好きなのとは真逆に、思慮深いものがあり、思いやりがあり、そして頭がいいように感じられます。
今回、子どもたちが色んな視点からごんの想像を検討する中で、そういうごんの人格が際立ってきたように思えました。
子どもたちの初発の感想から鍵となりそうな言葉を拾い
「おっかあがうなぎを食べたいと言いながら死んじゃった、というごんの想像は事実だろうか」
という問いを、この物語を検討していく第一弾として立てました。
この思いを動機として、ごんはその後の行動に移っているので、ここを深く考えてみることには確かに大きな価値があると考えました。
最初の感想でここに疑問を感じてくれた子に感謝です。
子どもたちには、二択「事実である」「事実ではない」を選び、そこに根拠や理由を示すようにしました。
結果
「事実である」 7割
「事実ではない」 3割
でした。
そしてその根拠や理由が、なかなか面白かったです。
「事実である」
・「貧しい暮らし」をしていた親子だから、うなぎを食べたいと思うのは当然のこと
・雨上がりの危険な川にわざわざうなぎを取りに行っているのだから、それなりの理由があるのだろう
・お母さんが死んだ後、兵十はもううなぎを取りに行かなくなっている(ようだ)
なるほど。
4年生なりに考えてるなと思いました。
逆に
「事実ではない」
・うなぎを食べたからと言って重い病気が治ったり元気になったりすることはない
・最後に兵十が撃ち殺したごんに「ごん、おまえだったのか…」というセリフから、殺したことを後悔してそうだし、だとしたらうなぎはそんなに重要なものではないはずだ
・ごんはひとりぼっちだから、色々と考える時間はたくさんあって、余計な想像も膨らんでしまうんだろう
こちらもなるほど。
これらの意見には、ちゃんと文章中の描写を根拠としているものもあれば、自分なりの想像を加味しているものもあります。
根拠を示している方が説得力がある感じがしますが、しかし4年生です。
想像の話もまた立派です。
さてこの問いは明確な解答はありませんが、いずれにせよ、こんなことを考えるごんという人物の人格は、いたずら好きなのとは真逆に、思慮深いものがあり、思いやりがあり、そして頭がいいように感じられます。
今回、子どもたちが色んな視点からごんの想像を検討する中で、そういうごんの人格が際立ってきたように思えました。
若い頃は、ごんが勝手にそう思い込んだのだと思っていました。でも最近は違います。
それは、「ある秋のことでした。二、三日雨がふり続いたその間、ごんは、外へも出られなくて、あなの中にしゃがんでいました。」が根拠になり得ると考えています。夜でも昼でもちょっとの隙さえあれば酷いいたずらをするごんが、2~3日外へ出られないのですから、豪雨ではないにしろかなりの雨量の雨が降りました。川は、濁流まではいかなくても普通は入ることができないぐらいの出水があります。そこに、兵十は入っているのです。よほどのことがなければそんな無謀はことはしません。足を滑らせれば流されて命を失う可能性だってあります。「この状態の川には行ったら命が危ない」ということは、普段からいたずらをしているごんには、だれよりも分かります。だから、ごんは兵十に余程の大事件があったと推測したはずです。
私は、今はこのように解釈をしています。
私が素人だからかもしれませんが、物語文の読み取りは、毎年やるたびに違う面白さを感じます。