5年生の算数。
「分数のわり算」で、「分数÷整数」を考える授業でのこと。
問題
4/5÷2 を、どう解く?
この問題に子どもたちは
「あ~はいはい」
と余裕な感じ。
すると、私の予想通り
4÷2 /5=2/5
「分数を整数で割ります!」
「同じです!」
これは、これ以前に学習してきた
「分数×整数」
のやり方が身に付いているから、自然とこういう計算をするものです。
このとき子どもたちは
「分母はそのままにして、分子に整数をかける」という方法を学んでいます。
だから割り算でも、こうする。
これ、正解なんですよね。
2/5は正解。
分子を割ればいいんです。
実際に図で表そうとしてみても、なるほど、分子を割る方法に結び付きます。
子どもたちのドヤ顔が教室中に広がっていました。
そこで私は
「なるほど~よく考えたね。よしじゃあその調子でもう一問」
「2/5÷3」
を出します。
「楽勝~」
なんて言葉もどこからか聞こえながら、ノートに向かう子どもたち。
すると、5秒もたたないうちに、一人目の子が顔を上げました。
困った表情で。
そして次々にその顔が広がっていき、教室中が騒々しくなってきました。
この景色を見て唯一喜んでいるのは、もちろん私。
楽しいものですよね。
子どもが問題につまずく場面って。
この「つまずき」が大事な意味をもつから、あえて問題の順序を今回のようにしているわけですが、言い方は悪いですが、子どもたちはまんまと私の術中にハマってくれました。
そこで、新しい解法を見つける必要性が出てきて、また子どもたちの活動が活性化する。
それをねらっていました。
もちろんこの場面では、いろんな方法を通して
「分子はそのままにして分母に整数をかける」
というところにたどり着きました。
たどり着きましたが、そこで終わらなかった今回の授業。
ある子が、まだ腑に落ちない表情でノートに向かっています。
しばらくして、急に明るい顔になり
「できました!」
と顔を上げました。
「先生、分数は、分母と分子に同じ数をかけても大きさは変わらないって習いましたよね!」
「はい、そうですが?」
「だから、ここでも分母と分子に同じ数をかけます!」
「ん?」
「分母の5と、分子の2に、どちらも6をかけます!」
「ほお」
「そしたら12/30になりますよね」
「うん」(あ)
ここで私は気づきました。
この子がやろうとしていることに。
この子はこだわっていたんですね。
最初に自分がやった方法に。
自信満々の表情で説明を続けます。
「そしたら、
12÷3 /30 =4/30
=2/15
です!
やっぱり分子を整数で割ればいいんです!」
「お見事。その通りですね。」
周りの子は、若干ぽかんとした顔の子が多かったですが、その子は満足そうな顔をしていました。
自分が見つけた発見にこだわり、それがいろんなところで適用させたいと思う。
その万能性を探りたくなる。
この探究心というか追究心というか、これは立派なものだと思いました。
「こだわり」
今の子たちはあまり見せなくなったもののようにも思えます。
この子のこの粘りは、一見授業をややこしくしているようにも見えますが、このややこしさをあえて経験することの意義って大きいと思います。
今回も子どもの意外ながんばりに、感謝する授業でした。
「分数のわり算」で、「分数÷整数」を考える授業でのこと。
問題
4/5÷2 を、どう解く?
この問題に子どもたちは
「あ~はいはい」
と余裕な感じ。
すると、私の予想通り
4÷2 /5=2/5
「分数を整数で割ります!」
「同じです!」
これは、これ以前に学習してきた
「分数×整数」
のやり方が身に付いているから、自然とこういう計算をするものです。
このとき子どもたちは
「分母はそのままにして、分子に整数をかける」という方法を学んでいます。
だから割り算でも、こうする。
これ、正解なんですよね。
2/5は正解。
分子を割ればいいんです。
実際に図で表そうとしてみても、なるほど、分子を割る方法に結び付きます。
子どもたちのドヤ顔が教室中に広がっていました。
そこで私は
「なるほど~よく考えたね。よしじゃあその調子でもう一問」
「2/5÷3」
を出します。
「楽勝~」
なんて言葉もどこからか聞こえながら、ノートに向かう子どもたち。
すると、5秒もたたないうちに、一人目の子が顔を上げました。
困った表情で。
そして次々にその顔が広がっていき、教室中が騒々しくなってきました。
この景色を見て唯一喜んでいるのは、もちろん私。
楽しいものですよね。
子どもが問題につまずく場面って。
この「つまずき」が大事な意味をもつから、あえて問題の順序を今回のようにしているわけですが、言い方は悪いですが、子どもたちはまんまと私の術中にハマってくれました。
そこで、新しい解法を見つける必要性が出てきて、また子どもたちの活動が活性化する。
それをねらっていました。
もちろんこの場面では、いろんな方法を通して
「分子はそのままにして分母に整数をかける」
というところにたどり着きました。
たどり着きましたが、そこで終わらなかった今回の授業。
ある子が、まだ腑に落ちない表情でノートに向かっています。
しばらくして、急に明るい顔になり
「できました!」
と顔を上げました。
「先生、分数は、分母と分子に同じ数をかけても大きさは変わらないって習いましたよね!」
「はい、そうですが?」
「だから、ここでも分母と分子に同じ数をかけます!」
「ん?」
「分母の5と、分子の2に、どちらも6をかけます!」
「ほお」
「そしたら12/30になりますよね」
「うん」(あ)
ここで私は気づきました。
この子がやろうとしていることに。
この子はこだわっていたんですね。
最初に自分がやった方法に。
自信満々の表情で説明を続けます。
「そしたら、
12÷3 /30 =4/30
=2/15
です!
やっぱり分子を整数で割ればいいんです!」
「お見事。その通りですね。」
周りの子は、若干ぽかんとした顔の子が多かったですが、その子は満足そうな顔をしていました。
自分が見つけた発見にこだわり、それがいろんなところで適用させたいと思う。
その万能性を探りたくなる。
この探究心というか追究心というか、これは立派なものだと思いました。
「こだわり」
今の子たちはあまり見せなくなったもののようにも思えます。
この子のこの粘りは、一見授業をややこしくしているようにも見えますが、このややこしさをあえて経験することの意義って大きいと思います。
今回も子どもの意外ながんばりに、感謝する授業でした。