先日、過去の記事について、教員を目指しているという学生さんから質問のコメントをいただきました。
以下の質問です。
はじめまして。
私は小学校教諭を目指している大学3回生です。
指導言(指示)について調べていたところ、こちらにたどり着きました。
記事の内容はわかり易く、大変ためになるものでした。
ありがとうございます。
さて、タイトルどおり、質問させていただきたいことがあります。
大学において模擬授業を行う機会が多いのですが、そのなかで自分自身は「~しましょう。」という指示を心掛けています。なぜなら、授業は授業者と学習者が一緒につくるものだと考えているからです。
ところが、同じ学部生の中には「~してもらってもいいかな?」「~してほしいです。」という学生がちらほらと見られます。
その一人に話を聞くと「児童には、自分の授業を《受けてもらっている》という認識をしているから、「~しましょう」や「~しなさい」は不適切である」という回答でした。
(個人的には、児童をお客様扱いしているようだと感じましたが…)
「~してください。」は確かに『お願い』の形ではあっても、指示として成り立つのではないかと感じるのですが、どうにも「~してもらっても」「~してほしい」は授業者の気持ちであって、指示とは言えないのでは…と考えています。
上記について、ご意見を頂ければ幸いです。
どうかよろしくお願いします。
このコメントをいただいて、真っ先に思ったのは
「感心な学生さんやな~」
ってことです。
将来に向けて勉学に励む姿が素晴らしい!
そしてそんな熱心な学生さんの目にとまってしまったこのブログ。
大変恐縮です…
恐縮なのですが、せっかくのご質問なので、私なりの回答をさせてもらいます。
少しでも、この方の今後の参考になれば。
私はこの記事で
「~しましょう」
「~してください」
「~しなさい」
「~します」
のように、指示の出し方にはいろいろな言葉遣いがあり、どれも子どもに与える印象や、授業をつくる雰囲気を変える重要性をもっていると書きました。
その指示を出す個々の教師の特徴も表れるものだと。
そこでご質問の言葉遣い
「~してもらう」
「~してほしい」
これらについて。
現場で授業をしている立場からこれらの言葉遣いについて述べさせてもらうと、私はかなり否定的になってしまいます。
適切な言葉ではないと言いたいです。
こうういった指示を出す学生さんの、ある種の謙虚な気持ちも分からなくはありません。
「授業を受けてもらっている」
まだ若い学生さんなだけに、そういった気持ちが強くなるのもうなずけます。
同時に、そういった気持ちはどれだけベテランになっても持っていたいものです。
ですが、その謙虚な気持ちと授業中に出す指示の言葉は必ずしも同一であるべきとは言えないと思います。
現場はそう穏やかではありません。
子どもたちって、結構手ごわいものです。
授業って、かなり難しいものです。
集団を動かすって、相当なスキルが必要なものです。
そういう場面に出くわしたとき、やはり指示を出す言葉には「分かりやすさ」と同時に「強さ」が必要です。
そして何より大事なのは、その指示を出す人には、一貫したリーダーシップ、頼もしさ、オーラが必要になるのです。
それを考えた時に
「~してもらう」
という指示は、どうして私の中ではしっくりときません。
現場向きではありません。
実際、私も駆け出しのころ、よく分からないままそういった言葉も使っていたような気がしますが、それじゃ通用しないことはすぐに気付きました。
その反省に立って、今があるようにも思います。
学生さん、いかがでしょうか。
これが私なりの見解ですが、もちろん、一教師のたわごとに過ぎません。
この意見もよかったら参考にして、また同僚と議論してみてはいかがでしょうか。
きっと、いや間違いなく、そんなに本気で勉強している学生さんたちは、近い将来に私なんかより立派な教師になることでしょう。
そんな学生さんとこういう形で関われたことに、私も大変うれしく思っています。
ありがとうございました。
以下の質問です。
はじめまして。
私は小学校教諭を目指している大学3回生です。
指導言(指示)について調べていたところ、こちらにたどり着きました。
記事の内容はわかり易く、大変ためになるものでした。
ありがとうございます。
さて、タイトルどおり、質問させていただきたいことがあります。
大学において模擬授業を行う機会が多いのですが、そのなかで自分自身は「~しましょう。」という指示を心掛けています。なぜなら、授業は授業者と学習者が一緒につくるものだと考えているからです。
ところが、同じ学部生の中には「~してもらってもいいかな?」「~してほしいです。」という学生がちらほらと見られます。
その一人に話を聞くと「児童には、自分の授業を《受けてもらっている》という認識をしているから、「~しましょう」や「~しなさい」は不適切である」という回答でした。
(個人的には、児童をお客様扱いしているようだと感じましたが…)
「~してください。」は確かに『お願い』の形ではあっても、指示として成り立つのではないかと感じるのですが、どうにも「~してもらっても」「~してほしい」は授業者の気持ちであって、指示とは言えないのでは…と考えています。
上記について、ご意見を頂ければ幸いです。
どうかよろしくお願いします。
このコメントをいただいて、真っ先に思ったのは
「感心な学生さんやな~」
ってことです。
将来に向けて勉学に励む姿が素晴らしい!
そしてそんな熱心な学生さんの目にとまってしまったこのブログ。
大変恐縮です…
恐縮なのですが、せっかくのご質問なので、私なりの回答をさせてもらいます。
少しでも、この方の今後の参考になれば。
私はこの記事で
「~しましょう」
「~してください」
「~しなさい」
「~します」
のように、指示の出し方にはいろいろな言葉遣いがあり、どれも子どもに与える印象や、授業をつくる雰囲気を変える重要性をもっていると書きました。
その指示を出す個々の教師の特徴も表れるものだと。
そこでご質問の言葉遣い
「~してもらう」
「~してほしい」
これらについて。
現場で授業をしている立場からこれらの言葉遣いについて述べさせてもらうと、私はかなり否定的になってしまいます。
適切な言葉ではないと言いたいです。
こうういった指示を出す学生さんの、ある種の謙虚な気持ちも分からなくはありません。
「授業を受けてもらっている」
まだ若い学生さんなだけに、そういった気持ちが強くなるのもうなずけます。
同時に、そういった気持ちはどれだけベテランになっても持っていたいものです。
ですが、その謙虚な気持ちと授業中に出す指示の言葉は必ずしも同一であるべきとは言えないと思います。
現場はそう穏やかではありません。
子どもたちって、結構手ごわいものです。
授業って、かなり難しいものです。
集団を動かすって、相当なスキルが必要なものです。
そういう場面に出くわしたとき、やはり指示を出す言葉には「分かりやすさ」と同時に「強さ」が必要です。
そして何より大事なのは、その指示を出す人には、一貫したリーダーシップ、頼もしさ、オーラが必要になるのです。
それを考えた時に
「~してもらう」
という指示は、どうして私の中ではしっくりときません。
現場向きではありません。
実際、私も駆け出しのころ、よく分からないままそういった言葉も使っていたような気がしますが、それじゃ通用しないことはすぐに気付きました。
その反省に立って、今があるようにも思います。
学生さん、いかがでしょうか。
これが私なりの見解ですが、もちろん、一教師のたわごとに過ぎません。
この意見もよかったら参考にして、また同僚と議論してみてはいかがでしょうか。
きっと、いや間違いなく、そんなに本気で勉強している学生さんたちは、近い将来に私なんかより立派な教師になることでしょう。
そんな学生さんとこういう形で関われたことに、私も大変うれしく思っています。
ありがとうございました。
『指示を出す人には、一貫したリーダーシップ、頼もしさ、オーラが必要』ということに
なるほど、と合点がいきました。
今月は様々な教科での模擬授業があり
教科によって、場面によって、最適な指導言は少しずつ違うのだと感じ、考えました。
今は指導技術の向上、自身のスタイルの模索に力を入れていますが
いつまでも柔軟に変わり続け
尚且つ謙虚さを忘れずに居たいと思います。
また、こちらにもお邪魔して、勉強させていただきます…!