宿泊学習を終えての感想記事が続いています。
子どもたちにとっては大変楽しく、貴重な経験ができた2泊3日でした。
そして私にとっても、また感慨深い経験に。
1日目のキャンプ活動をしているときのことでした。
自然の家の職員さんが、野外炊飯の活動について子どもたちに説明をしてくれました。
食器の使い方
火の起こし方
鍋を運ぶ時に注意すること
ご飯をおいしく炊くコツ
そして、そのときに子どもたちに分かりやすいようにと示してくださった色々なカード。
「 …あっ」
思わず声を上げてしまいました。
(あのカード、自分が作ったやつだ)
なにか見覚えのある絵や図だなぁと思って見ていると、見覚えがあるもなにも、私が自分で作ったものでした。
実は私、10年ほど前にこの少年自然の家で働いていたんです。
若かりし20代前半、指導員として1年間だけ勤めていたんです。
そのころは教員採用試験の勉強をしながら、研修主事の先生方の下について、いろんなお手伝いをさせていただいていました。
今回見たカードは、私が10年前に「こんなのがあれば説明がわかりやすいんじゃないか」と、作ってみたものでした。
まさか、10年ぶりにまた目の当たりにすることになるとは(驚)
その後も、2泊3日を過ごす中で、けっこう「私の足跡」が出てきました。
「この地図はね、先生が作ったんだよ!」
「この木の看板もね、先生が作ったんだよ!」
子どもたちに自慢して回ることでした。(笑)
あの頃は、早く教員になりたくて、必死で採用試験の勉強をしながら、学校の教壇に立つことを夢見ていましたが、
少し遠回りしたように思えることでも、後から思えば貴重な経験になる
今になってそう思えます。
体力が溢れ、とても多感な20代に、自然の家で勤めて、数百人の子どもたちとふれあい、数十校の学校を見て、数十人の先生方の話を聞くことができました。
そのときは、まだまだ視野が狭く、その日その日の仕事に手一杯でしたが、今思えば本当に貴重な経験だったなと思えます。
また同じ仕事をしたいと思っても、簡単にはできません。
学校の先生になる前に、学校とは違う特別な場所で学ぶことがとてもたくさんありました。
そのときに教えていただいたことは、どんなに小さなことでもしっかりと覚えています。(いい教師になりたくて必死でしたからね)
そんな思い出の残るところに、今回は引率の先生という立場で子どもたちとやってきて、ふと懐かしくなりました。