小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

職員室内の悪者に負けないようにするために

2012-07-30 23:10:33 | 教師の仕事術の攻略法

夏休みです。

先日,前任校の仲間と集まることができました。

スポーツ好きの先生たちばかりで,久しぶりに会っては体育館で汗を流し,その後はうちに招待してバーベキュー。

それぞれ勤め先は変わっても,立場が変わっても,やっぱり気の合う仲間って話が盛り上がります。

こういう集まり方のいいところは,同じ職場の同僚ではないから,変に仕事に関するグチとか,悪口とか,込み入った真剣な話にならないのがいいですね。(笑)

軽く,明るい話題ばかりで,私は大好きです。

こうして集える仲間って貴重です。

できれば,今いる職員室でもこんな心の打ち解け合う仲間を作りたいものです。

そして,仕事をしていく上でのいい組織づくりをしていきたいものです。

それは,その年その年で入れ替わるメンバー次第・・・・  という側面も正直いくらかありますが,決してそんな偶然だけにたよるものではありません。

自分から働きかけて,自分からいい関係を作っていくべきものです。

これも社会人の,教員の必要な仕事術です。

まず。

ポリティクスに負けない3つの約束を守る!

どちらかというとネガティブな考え方ですが,私的には必要なことだと感じていて,いつも実践しています。

ここで言う「ポリティクス」とは,無用な権力争いや,悪影響を及ぼすほどの権力行使のことで,学校の職員室にも存在しがちなことです。

ポリティクスは他人を蹴落としたり支配したりした上に,自分の権力を広げようとするもので,組織をダメにする可能性大です。

職員室にも,そんなイジワルな先生,いますよね。

そんな嫌われ者の先生,実際いますよね。

でも,その先生の力に屈して,悪い組織をつくられ,自分もそれの一部に組み込まれてしまう可能性だってあるんです。

それだけは絶対に阻止したい。

まずは,自分がしっかりすることです。

ポリティクスに負けないようにするための3つの約束。

1.他人を批判しない

2.オープンに,多くの人と関わりをもつ

3.一対一の親密な関係を避ける

です。

他人を批判してばかりの人は,知らず知らずのうちに自分がポリティクスの中心的な存在になっていまいます。

職員室のどの先生とも笑顔で会話ができ,親しみやすいオープンな雰囲気のある先生は,敵を作りにくくなります。

誰か特定の人と,親密すぎる関係をもつことは,結果として悪い方向へ行ってしまいやすいのが人間関係です。

学校の職員室だからといものではなく,社会の,集団における人間関係づくりの基本とも言えるのでしょう。

自らポリティクスにはならいない。

自らポリティクスを寄せ付けない。

それを心がけることからです。


夏休みに考える 学級経営の基本

2012-07-24 10:00:43 | 学級生活の攻略法

夏休みが始まりました。

昨日話した初任者が

「44日もあった夏休みがもう42日ですよ!ありえないっす!」

と力んで言っていましたが

「・・・2日たったから,当たり前だろ」

って冷たく返してしまいました。

弱気な初任者です。(笑)

さて,子どもたちと離れるこの長期休業には,普段の仕事について振り返り,足元からじっくり考えなおしてみるのもいいなと思います。

学級経営について。

今年私は6年生を受け持っていまして,「卒業」というゴールに向かって熱く学級経営をしているつもりです。

これまでに何度か6年をした経験も生かしながら,よりいい学級づくりをめざして。

自分がしている・してきた学級経営を少し冷静に振り返ってみて,まず思うことは

学級経営にもトップダウン型・ボトムアップ型がある!

それを一番に思いました。

トップダウン型の学級経営とは

・私がめざす学級像は…!と先生が明確にもっている

・その学級像に子どもたちを当てはめていく

この「当てはめていく」がいわゆる学級経営の具体的な指導になっていくわけで,足りない部分を指導したり,できた部分を賞賛したりしていきます。

「トップダウン」という名の通り,先生はリーダー的な存在として上にいて,下にいる子どもたちをどんどん引き上げていくようなイメージです。

ボトムアップ型の学級経営とは

・まず子どもたちの実態をしっかり把握する

・そこから,「この子たちに必要なのは」「この子たちのゴールは」を考え,先生も一緒になって歩んでいく

「まず子どもたちありき」な学級経営ですね。

ゴールを最初から先生がもっているトップダウン型とは違い,受け持つ子どもたちによって,ゴールは変わってくるわけです。

そして,「ボトムアップ」という名の通り,先生も子どもたちと一緒に下に並び,全員と,少しずつ前進していくというイメージです。

※どちらも私が勝手に定義したものです。ご了承を。

どちらの学級経営がいいのでしょうか?

・・・・一概には言えませんね。

どちらもいい面,悪い面があるように感じます。

一見「ボトムアップ型」の方がいい先生に見えます。

理想的な感じがしますが,実際にこんな形で学級経営をしていくというは難しいし,かなりな経験と腕が必要だいうのも知っています。

「トップダウン型」の先生は,横暴な感じがします。

が,頼もしい先生でもあります。

子どもたちや保護者はこんなリーダー的な先生を求めているという面もあり,力強い学級経営を毎年安定してできる先生は,やはり人気があります。

まあ,全ての先生の学級経営が必ずしもどちらかのタイプにはっきり分かれるわけではありませんけどね。

半々ぐらいの学級経営っていうのも多いでしょう。

で,自分はどちらかと考えてみると・・・

以前は強烈な「トップダウン型」だったのが

徐々に緩やかな「ボトムアップ型」になってきている

そんな感じがします。。。。

若さでぐいぐいと子どもたちにゲキを飛ばしていたころから,経験を重ね,少しずつ肩の力を抜くようになり,子どものことをもっとよく見るようになり・・・

って気がします。

しかし今年,6年生担任として,また少し「トップダウン型」にシフトチェンジしているような感じも。

そこら辺がまだ定まっていなことに気付かされて,まだまだ未熟であることが浮き彫りになります。


仕事に王道が?

2012-07-22 10:18:05 | 教師の仕事術の攻略法

やってきました!夏休み!

「ついにたどりついた~」

と心の底からため息をついていた先生たちと昼食を食べに行きました。

学校の先生をしていると,給食じゃない昼御飯がとっても珍しく,変にワクワクしてしまいます。

子どもたち同様に楽しい夏休みを過ごしたいと思っているのですが,今年は仕事がたくさんです。

秋に控えている研究公開に向けて,研修主任の私には宿題が山積み。

40日はあっという間だと思って,計画的にやっていかなやきゃです。

そして,家族との時間をできるだけたくさん作りたいなぁ。。。

さて

終業式間際の成績処理。

ある先生との職員室での会話。

その先生は,成績処理をエクセルを使ってしているそうで

「今年もパソコンとにらめっこの時期が来たよ~」

「ですね」

「毎年やるんだけど,気が重くてね。この…」

と,ご自分のパソコンを見せながら説明してくれました。

どうやらこの先生は

1 いつも子どもの名前が縦(行)に並んでいるシートを使って成績を入力している

2 そのシートを,教務から出されている通知表成績一覧に書き換えなくてはいけない

3 通知表一覧は,子どもの名前が横(列)に並んでいるシート

4 だから,子どもの名前も,成績も,縦から横に書き直さなくてはいけない

5 そこで,私はセルを一つずつコピー&ペーストしている

「この作業が毎年大変でさ~」

と。

「でも,ずいぶん慣れてね。今年は早くできたほうかも」

この先生は,ずっと前からこの作業を当たり前のように繰り返していたのです。

私はすぐに,思いました。

(なんか他の方法があるはず)

私もこの先生がしている(縦→横)をエクセルで変換する作業はしたことなかったのですが,

「先生,・・・ちょっとパソコン触らせてもらっていいですか?」

と,手を伸ばしました。

1分後。いや,30秒後。

「・・・先生,できました。」

「なにが?」

「一発で,全部を入れ替えられますよ。」

「ええ!うそ!どうするの!」

まず,変換したい名前や成績の全ての範囲を選びコピーする。

エクセルの「形式を選んで貼り付け」の中に「行と列を入れ替える」という項目があるから,そこにチェックを入れて,貼り付けるだけ。

幸い,ちょっと調べればすぐに分かりました。

「・・・こうするんです。ほら」

「わぁ~!!!」

というときの先生の顔ときたら,きつねにつままれたような表情。

と同時に,あのめんどくさい作業を繰り返していた私の数年間って・・・

と,思いはしなかったかな??

すると,意外にも,この先生がしていたこのめんどくさい作業を同様にやっているという先生が他にもたくさんいて,この先生の声を聞いてすぐに集まってきました。

「うっそ~!」

「すっご!」

みんな,教務から出されるシートは共通に使わなきゃいけないわけで,苦労していたんですね。

こんなこと,仕事をしているとよくあると思うんですよね。

これは,パソコン操作に関する分かりやすい一例ですが,要するに,自分が当たり前だと何も疑わずにしていた仕事の仕方が,実は欠点がたくさん含まれていて,よりいいやり方が存在するんだということ。

問題は,

1 自分がしている仕事の仕方に問題はないかと疑えるか

2 そこに問題を見つけられるか

3 その問題を解決するために試行錯誤できるか

4 試行錯誤の結果,よりいい方法を見つけられるか

そして

5 見つかったよりよい方法を,自分の新しい方法として取り入れられるか

という5つのハードルがあります。

頭の固い仕事人は,まず1のところを乗り越えられません。

自分が王道だと思っている仕事の仕方を,疑ってみる!

そんな向上心や柔軟性をもっていたですね。

これはどの仕事にも言えることでしょうが,学校の先生という特徴から考えると,なおさら1が難しくなるように思えます。

子どもと向き合う仕事です。

なかなか「仕事術」ということに関して,新しいものを見つける時間や労力をとることができない。

そして,先生という立場から,「自分は絶対だ」と心のどこかで放漫な態度を作りやすくなってしまう。

そんな気がします。

この夏休み。

自分の仕事,「基本のき」から見つめ直す機会にしてもいいですね。


夏休み 子どもたちを手放すその前に 2

2012-07-16 22:42:28 | 学級生活の攻略法

夏休みを前に,徹底して子どもたちにしておきたいのは,しておかなくてはいけないのは

安全指導

です。

今回の九州地方の大雨による死者が20名を超えています。

そして,この時期特有の,水の事故による死者が8名となっています。

東日本大震災以来,地震や津波の恐怖は消えることがありません。

近所に不審者が出没したという情報は,学校に頻繁に届くようになりました。

子どもたちの交通マナーの悪さは,相変わらず指摘されているところです。

これらのいずれに関しても,学級で受け持っている子たちにとっては,夏休み,いつ自分の身に起こっても不思議ではないことなんです。

夏休みの間の40日間ずっと,クラスの子30人全員が,これらの災害や事故に遭遇することなく無事に過ごせることを心から願うばかりです。

なんだかんだ言っても,やっぱり一番なんです。

「子どもが夏休みの間に死なないこと」

そのために先生が今のうちにできること。

安全指導に関して「妙技」や「裏技」なんていうものはないだろうと思います。

ありきたりな安全指導でも,熱意を込めて,繰り返し繰り返し子どもたちに伝える!

不器用と言われるやり方かもしれませんが,これが必要です。

「水の力は想像以上にすごいから,早めに高台に逃げなさい」

「不審者に遭遇したら,大声を出して人気のある方に全力で逃げなさい」

「自転車のヘルメットをかぶりなさい。どんなに暑くても,絶対に。」

学校の先生ならば,普段から子どもたちに何度と伝えていることです。

子どもたちも,正直うんざりするほど聞き飽きています。

それを,夏休み前はやっぱりもう一度聞かせます。

いや,一度と言わず,何度でも繰り返し。

そして,この話をするときは,「また同じ話」なのですが,先生は先生の精一杯の熱意を込めて話をするべきです。

お決まりの話だからと言って,軽い感じで話しては,子どもたちも軽い感じで受け止めてしまいます。

この,先生が熱意を込めてした安全指導が,子どもたちの耳に残るほど繰り返した安全指導が,子どもたちがいざ危険に身をさらすことになってしまったときの,とっさの判断を正しい方へと導くことになる,そう信じています。

夏休みの40日間は,子どもたちを手放し,先生の責任も離れてしまいます。

だからこそ,今できることをするべきです。

今に責任を負うための安全指導をするべきです。

最近起きている災害や事故の身近な例を挙げたりしながら,「夏休みの間に絶対に死ぬな」という思いを,具体的な指導の形にして伝えます。


夏休み 子どもを手放すその前に!

2012-07-15 11:31:40 | 学級生活の攻略法

夏休み前の三連休って,いい気分です。

なんとか通知表も休み前に仕上げたので,それもあって。

…金曜日の退庁時,駐車場ではち合わせた先生は手荷物がいっぱいでした。

二泊三日の旅行に行くくらい(笑)

「先生,通知表終わった?」

と尋ねられたので

「なんとか」

「いいなぁ~ 私今からよ」

「1年生(の担任だったので)って,評価も難しいですよね」

「まだまだその段階にも行ってないのよ!はぁ気が重い」

「はははっ,一足先にゆっくりさせてもらいます」

「いいなぁ~」

なんて話をしていました。

みなさんはいかがでしょうか。

さて

夏休みに入ってしまえば,40日間子どもを手放すことになります。

「手放す」なんて表現は横着な感じもしますが,学級担任として,40日もクラスを空ける唯一のこのときは,正直そんな気分です。

「家庭に返す」かな。

こうして夏休みに入ってしまう前に,子どもたちには伝えておきたいことがいくつかあります。

主には

・学習のこと

そして

・安全のこと

です。

今回はまず「学習のこと」について

40日間を計画的に学習を進められる感心な子たち(もしくは「勉強しなさい!」を言ってくれる親がいてくれる子たち)はいいですが,中にはこの40日をまったく無計画に過ごしてしまう子たちもいます。

もちろん宿題なんて後回し。

きっとこんな子たちって,「残っている宿題の量」と「残っている夏休みの時間」を相対的に比べて,「今どれくらいしゃなきゃ」とか「いつまでにあれをしなきゃ」っていう見通しを立てられないんでしょうね。

小学生の子ならそれも仕方ない気もします。

夏休みの解放感は,宿題を済ませていないプレッシャーさえはねのけてしまって,気持ちが大きくなるものです。(笑)

9月の始業式を想像すれば,冷や汗をかくのは分かっているのですが,「一切想像しない!」というストレス回避の方法も子どもたちは心得ています。(笑)

さあ,こんなかわいい子たちを手放す前に,先生がそばにいて言葉をかけてあげられる今のうちに,伝えるべきを伝えておきましょう。

心配そうな子たちはもう分かっているはずです。

今のうちに個別に呼び出して

夏休みの宿題,いつ何をするをはっきりさせておく!

ようにしましょう。

こんな子たちには「夏休みこそ,自立して,しっかりと・・・!」なんて精神論は効きません。

夏休みの誘惑は手強すぎますから。

それより,具体的な指示,というか命令が必要です。

「けんたくん,夏休みの課題帳をもっておいで。夏休みの宿題,いつ何をするかを,このカレンダーに先生と書き込んでみよう」

そう言って,二人で相談しながら全部の宿題のスケジュールを立てます。

これで,少しけんたくんにも見通しが立ちます。

夏休みの宿題ってたくさんありますが,40日で分割すれば,1日分ってたいした量ではなく,けんたくんでも十分にできるんだということを気付かせます。

さらに

「その日する予定にしていた宿題ができたら,カレンダーのその日のところに,好きな印をつけていいよ」

これで,さらにもう少しのやる気が高まります。

最後に

「2回の出校日の日に,カレンダーももっておいで。印の数を先生が見ます。印がたくさんついてたらうれしいね。印がついていなかったときは,先生こわいですよ。夏休みなくしちゃうかもよ」

ぐらい釘を刺しておきます。

この個別指導が必要だと思います。

もちろん学級全体にも「計画的に学習を進めるように」という話は強調してするんですが,夏休みに入ってしまえば学級も解散し,子どもたちはみんな「個別」になってしまいます。

学級みんなで取り組んでいく雰囲気がなくなってしまうのは,頼りない子にとっては痛いことです。

だから事前に個別指導。

学級の話でなく,「先生ときみとの話だ。」

ラスト一週間,必要そうな子たちをちょこちょこ呼び出そうと思います。