また学級通信の話題にもどります。
クラスで起きた出来事を,できるだけリアルに,生き生きと載せようとすると,子どもの名前も書きたくなるものです。
「しょうたくんが,国語の時間に書いた文章が…」
「ゆりさんは,学級会の司会をがんばって…」
「ただしくんの今日の日記です。― 」
こんなときに実名で登場する子どもは,もちろんいい話題で登場するものでしょう。
それを見た子ども本人は喜びます。
同時に保護者も喜びます。
そして,友だちの活躍を喜んでくれる友だちもいたり,別のおうちの人もいたり。
そうして学級通信を読む人たちが,うれしい気分になってくれることをねらって,子どもの名前を出した生き生きとしたものを書くわけです。
が。
これがトラブルの引き金になることも少なくありません。
一番起きやすいのは
「子どもで,学級通信に載る数に偏りがある。」
というもの。
これを気にする子どもや保護者はいて当然です。
もし子どもの名前を載せるならば,
クラス全員が載る回数を平等にする!
ことを前提とするべきです。
じゃあどうするか。
一番分かりやすのは,
「名簿順なり,順番に載せていく」
ことでしょう。
これなら絶対に差がなくなります。
でも,その時に活躍した子の一番伝えたいリアルな話題にはなりにくくなってしまいます。
他には
「名前を載せた子の名簿にチェックを入れていく」
という方法もあります。
まめな,少し手間のかかる作業ですが,こうすることでも差がなくなりますし,順番にではなく,よりリアルタイムな話題になりやすくなります。
名簿にまだチェックの入っていない子は,何か載せられる話題ができるように,はたらきかけることもできるようになります。
子どもや保護者の中に,いちいち「どの子が何回載った」と全てをチェックしている人はいないと思いますが(いたら恐いですが),「あの子ばっかり」と,不快な印象を与えてしまわないようにするためのものです。
こんなところにも
「あぁ,担任の先生は子どもたちに平等なんだ」
という姿勢を感じられることでしょう。
ところで
先生の中には,子どもの名前を学級通信に載せるのは控えているという人もいるようです。
そういったことで起きるトラブルを未然に防いだり,人権的な面から配慮していたりするものでしょう。
それぞれのスタンスですね。