あらゆる情報を絶って歩いているうちに、大変なことが起こっていた。
<桜島、警戒レベル4に引き上げ=避難準備呼び掛け―気象庁> 時事通信 8月15日(土)10時20分配信より一部引用
気象庁は15日午前10時15分、鹿児島県の桜島に噴火警報を出し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から4(避難準備)に引き上げた。
昭和火口および南岳山頂火口から3キロ以内の鹿児島市の有村町と古里町では、大きな噴石と火砕流に警戒し、避難を準備するよう呼び掛けた。2007年の噴火警戒レベル導入以降、桜島がレベル4になったのは初めて。
同庁によると、桜島では15日午前7時ごろから島内を震源とする地震が多発。島内に設置された計器では山体が膨張していることを示す急激な地殻変動が観測されており、「規模の大きな噴火が発生する可能性が非常に高い」としている。
火山については「死都日本」(石黒 耀)について、書いてきた。
「神坐す山の怒りの火」 「破局に終わらせない知恵を」 「伝承は神の教え其の壱」
「伝承は神の教え其の弐」 「神の教えを継ぐ皇太子様」
今回の噴火については、大規模な噴火としながらも数キロ範囲の避難でよいとするものから、1914年大正の大噴火(火山灰が東北にまで及んだ)程度ならば地方自治体で対応するレベルだが、それ以上は国家存亡にかかわる事態ゆえに国の対策が必要とするものまで諸説あるが、桜島が姶良カルデラの外輪山にできた火山であることからすれば、「死都日本」が警告していたカルデラ・破局噴火(それにより引き起こされるラハール)は、まったくの絵空事ではないはずだ。
世界中で地震や噴火は頻発しており地球規模での地殻変動の活動期に入ったことは間違いなく、日本もその例外ではないことは、東日本大震災以降の地震と火山活動の活発さから、素人でも分かる。
もはや「想定外」は通用しないのだ。
災害を扱った小説というと、高嶋哲夫氏と石黒耀氏の作品を読んできた。両作品とも災害の怖ろしさと防災の必要性について啓蒙しながらも、非常に洞察力と判断力がある為政者の活躍で被害が最小限に抑えられ希望をつなぐ、という設定が多いのだが、それは平成になり幾つもの大災害を経験し「想定外」というセリフを聞き飽きた国民からすれば楽観的に過ぎる感じがしないでもない。
ただ、それでも何とか踏みとどまっているのだから、やはり為政者も捨てたものではないのかもしれないが、
それ以上に被災地の方々の忍耐と努力あっての復興だと考える時、今大噴火が迫っている桜島の方々の県民性について思い出す作品がある。
姶良カルデラに由来する名の「姶良」市に合併された加治木町。
加治木出身の薩摩隼人を主人公とした、「二つの祖国」(山崎豊子)。
土佐いごっそう、肥後もっこす、県民性を表す言葉は幾つかあるが、そのなかでも薩摩隼人という言葉に惹かれるのは、「二つの祖国」の主人公の一族である天羽家のイメージがあるからかもしれない。
桜島が大過なく収束し、住民の方々の生活が一刻も早く元に戻るよう願いつつ、「二つの祖国」を読み返してみようと思っている。
つづく
<桜島、警戒レベル4に引き上げ=避難準備呼び掛け―気象庁> 時事通信 8月15日(土)10時20分配信より一部引用
気象庁は15日午前10時15分、鹿児島県の桜島に噴火警報を出し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から4(避難準備)に引き上げた。
昭和火口および南岳山頂火口から3キロ以内の鹿児島市の有村町と古里町では、大きな噴石と火砕流に警戒し、避難を準備するよう呼び掛けた。2007年の噴火警戒レベル導入以降、桜島がレベル4になったのは初めて。
同庁によると、桜島では15日午前7時ごろから島内を震源とする地震が多発。島内に設置された計器では山体が膨張していることを示す急激な地殻変動が観測されており、「規模の大きな噴火が発生する可能性が非常に高い」としている。
火山については「死都日本」(石黒 耀)について、書いてきた。
「神坐す山の怒りの火」 「破局に終わらせない知恵を」 「伝承は神の教え其の壱」
「伝承は神の教え其の弐」 「神の教えを継ぐ皇太子様」
今回の噴火については、大規模な噴火としながらも数キロ範囲の避難でよいとするものから、1914年大正の大噴火(火山灰が東北にまで及んだ)程度ならば地方自治体で対応するレベルだが、それ以上は国家存亡にかかわる事態ゆえに国の対策が必要とするものまで諸説あるが、桜島が姶良カルデラの外輪山にできた火山であることからすれば、「死都日本」が警告していたカルデラ・破局噴火(それにより引き起こされるラハール)は、まったくの絵空事ではないはずだ。
世界中で地震や噴火は頻発しており地球規模での地殻変動の活動期に入ったことは間違いなく、日本もその例外ではないことは、東日本大震災以降の地震と火山活動の活発さから、素人でも分かる。
もはや「想定外」は通用しないのだ。
災害を扱った小説というと、高嶋哲夫氏と石黒耀氏の作品を読んできた。両作品とも災害の怖ろしさと防災の必要性について啓蒙しながらも、非常に洞察力と判断力がある為政者の活躍で被害が最小限に抑えられ希望をつなぐ、という設定が多いのだが、それは平成になり幾つもの大災害を経験し「想定外」というセリフを聞き飽きた国民からすれば楽観的に過ぎる感じがしないでもない。
ただ、それでも何とか踏みとどまっているのだから、やはり為政者も捨てたものではないのかもしれないが、
それ以上に被災地の方々の忍耐と努力あっての復興だと考える時、今大噴火が迫っている桜島の方々の県民性について思い出す作品がある。
姶良カルデラに由来する名の「姶良」市に合併された加治木町。
加治木出身の薩摩隼人を主人公とした、「二つの祖国」(山崎豊子)。
土佐いごっそう、肥後もっこす、県民性を表す言葉は幾つかあるが、そのなかでも薩摩隼人という言葉に惹かれるのは、「二つの祖国」の主人公の一族である天羽家のイメージがあるからかもしれない。
桜島が大過なく収束し、住民の方々の生活が一刻も早く元に戻るよう願いつつ、「二つの祖国」を読み返してみようと思っている。
つづく