何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

龍の背を乗りこなせる火の国の人

2016-04-18 19:50:25 | ひとりごと
<熊本地震 余震、南西方向へ拡大> 産経新聞 4月18日(月)7時55分配信より一部引用
熊本県益城町などで14日以降相次いだ熊本地震で、気象庁は17日、熊本県熊本地方でのマグニチュード(M)3・5以上の地震回数が同日午後1時半までに165回に上り、平成7年以降の内陸地震としては16年の新潟県中越地震を超え、最多になったことを明らかにした。熊本地方では余震が南西方向へ広がっており、同庁は今後1週間程度は震度6弱程度の余震が発生する恐れがあるとして警戒を呼びかけている。

「頑張れ 肥後もっこす」でも書いたように、素人目にも明確に分かるほどの16日未明の本震以降の震源域の拡大だが、震源域の変動というのは実は専門家ですら経験がなく、気象庁が会見で「予測がつかない」と発表せざるをえない事態なのだそうだ。こうなってくると俄然喧しくなるのがウォッチャーを名乗る人たちだが、専門家が匙を投げているのだから、今回ばかりはウオッチャーの言にも耳を傾けようかと、いろいろ検索したりしていた。
キーワードは、中央構造線?

震源が九州のみならず伊予にまで広がるに至り、中央構造線という文字が脳裏をよぎったので、そのラインを調べてみた。
日本を縦断している中央構造線上には、神々が宿っている。
西から阿蘇神社や高天原神話発祥の神宮といわれる幣立神宮、伊予灘をわたると山岳信仰で知られる石鎚山、四国を縦断し本州にはいると高野山、更に東に歩を進めた先にある伊勢神宮、伊勢神宮を急激に北上すると諏訪大社があり、東の最終地点には地震をおこすナマズを抑えつける要石を祀る鹿島神宮がある。

この壮大な中央構造線は「龍脈」とも云われ近年流行りのパワースポット的には「ゼロ磁場」「良い気が集まる気場」として人気が高いそうだが、地質学にもパワースポットにも不案内な私には、そのあたりのことは分からない。
ただ、龍脈を見ていると、「時間を超越して生きている自然は美しい」という言葉が思い出された。
昨年夏登った「涸沢」は、太古の時代氷河が山を削ってできたカールと呼ばれる氷河圏谷と雪渓で有名だ。
氷河圏谷の雪渓に積もっては消え積もっては消える雪に映える朝日は美しいし、雪の隙間からわずかに顔をだす高山植物は可憐だ。だが、雪渓に重なる豪雪はカール底のヒュッテを押しつぶすこともあるし、一たび大雨になれば濁流となり木々を押し流す様は恐ろしいという。
それでも涸沢が美しいのは、太古の時代から続く自然が今も生きているからだと熱心に語っておられる山人がいた。

中央構造線とは、7000万年ほど前に既にアジア大陸の東の端にできていた日本列島の大陸側半分に、南からやって来きた太平洋側の半分がくっ付いて日本列島が完成した、その接合面のことをいうという。
伊勢神宮から諏訪大社へ北上するラインの向こうに広がる地帯 ―1450万年ほど前に日本海ができ日本列島が大陸から離れた時に、糸魚川・静岡構造線の東側が陥没した― そこをフォッサマグナという。

7000万年やら1450万年やらという時間に思いを馳せるには、私はあまりにも想像力が乏しいが、中央構造線が永遠にも思える時間とエネルギーをためながら生きていることは感じられる。
生きているから美しくもあり、生きているから時にとんでもないエネルギーを放出せねばならなくなる。
人間ではどうしようもない力を秘める場所が美しければ、そこに人が神を見出すのは当然のことにように思える。

7000万年もの時は、私には永遠のように思えるが、永遠と云うものが単に過去の時間の積み重ねに過ぎないのなら、それはさほど美しくはないのかもしれない。
永遠にも思える時間が今という新しい時を重ね続けているからこそ美しい未来に繋がるのかもしれない等と屁理屈をこねるのは、分かりもしないくせに西田幾多郎の云う「永遠の今」を考えたりするのが好きな私の悪い癖だとは思っているが、「永遠の今」という言葉が好きな私に打って付けの題名の本を読んだ。
「永遠をさがしに」(原田マハ)
この本を思わず手に取ったのは、題名よりも表紙の絵に惹かれたからだし、この本について書こうと思ったのは、昨日(17日)演奏会のニュースを拝見したからだが、そのあたりについては又いずれ。
参照、http://t2.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcS9yjQ5omnueBqhpg8hxcMgKRnUwo1vvKh_z0L9l9pcxzuyxkWy


最新のニュースによると、負傷者の生存率が下がるという72時間を目前にして小雨のなか懸命の捜索が続いているというし、大打撃を受けた農業や酪農家には不安が広がっているというので、永遠の今を感じさせる地は神聖で美しいなどと今書くのは不謹慎であるとは承知しているが、神武東征が九州のカルデラ破局噴火を受けてのことだったという説(「死都日本」石黒耀) まであることを考えると、大自然がもつ永遠ともいえる時間に刻々と今を刻む人間の営みも力強いと思っている。
西洋には自然(森林)の荒廃とともに古代文明が廃れた地もあるが、日本は龍脈に畏敬の念を抱きながら又パワースポットと呼び親しみながら共存している。

今は苦しくとも必ず人の叡智はそれに勝り、上手い具合に乗り越えていけると信じている。

その叡智と力が火(肥)の国にはあると信じている。

頑張れ 火の国
頑張れ 肥の国
頑張れ 日本

参照、神武東征とカルデラ破局噴火について
「神坐す山の怒りの火」 「破局に終わらせない知恵を」 「つよっしーを信条に」 「伝承は神の教え其の壱」 「伝承は神の教え其の弐」 「神の教えを継ぐ皇太子様」

最新の画像もっと見る