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He who laughs last laughs best

2017 四方山話 ワンコ編

2017-08-20 09:51:25 | ひとりごと
「誰の山 どんな山」 「2017 四方山話 その壱」より

ワンコが天上界の住犬になって1年7か月
ワンコ ようやくワンコを ワンコのお山に連れてきてあげることができたよ
河童橋から歩くこと6時間の涸沢小屋で、やっとザックからワンコを解放してあげることができたよ
   
全行程の半分にも満たない徳沢から横尾までの道で、
私のネックである左足の付け根が痛み出した時は、「もはやここまでか」とさえ思ったのだけど、
その時、ワンコの顔がふっと脳裏をよぎり、
そうすると嘘のように痛みが消えたのだから、
本当にワンコは、ワンコのお山の名主であり、穂高見命のお助けを伝授してくれる’’お使い’’だな ワンコ


翌朝、涸沢小屋から登り始めた時には、下弦の月がきれいに浮かぶ快晴だったのだけど、
穂高岳山荘に着いた頃から、モクモクと雲が湧き起り、一面乳白色になってしまった時には、
「ワンコパワーよ何処に」と思ってしまったよ ワンコ
でも、「8月に入り毎日雷雨にやられている槍・穂高山域で、一滴の雨にも降られず山歩きができたのなら、かなり幸運なこと」と言われ、
やっぱりワンコが見守ってくれているんだと、改めて感謝しているよ ワンコ
 
 
そんな天候だったので、それでなくとも混む頂上は気忙しい雰囲気に包まれていて、
穂高神社の祠とともに写真を撮ることも難しかったんだよ ワンコ
だから、ちょっと残念だけど、ワンコには祠の後ろの足もとに腰かけてもらったんだよ ワンコ

初めて奥穂高に登ったとき、まさにワンコの顔が浮かんだあたりだよ そこは
素敵な出会いのおかげで初めて奥穂に登ることが出来た時、
まるで自分の体じゃないように身軽に動くことができ、容易に頂上に立つことが出来たんだけど、
祠で記念写真を撮り、ふと見た場所に、ワンコの顔がぽっかり浮かんでいたから、
「あ~ワンコが、ワンコの名前の由来の山に登る私を後押ししてくれていたんだ」と感動したんだよ 
あの時、ワンコの顔が浮かんでいた場所だよ、今ワンコが座っている所は

ようやく一つ、約束を守ることができたね ワンコ
いつも山にゆく私を恨めしそうな顔で送っていたワンコを、いつか連れて行ってあげると約束していたもんね

でも、まだ約束は残っているね ワンコ
少しずつ少しずつ軽くなっていくワンコを抱いて、丑三つチッチのために庭に出ていた秋の夜
煌々と輝く星を見ながら約束したよね ワンコ
たとえワンコに触れることができなくなっても、ワンコは''約束の星''から こっちを見守ってくれるよね、と
こちらからもワンコを想いながら、お空を見上げるよ、と

あの朝、ワンコが笑いながら眠りにつこうとするときも、
私が必死で「’’約束の星’’の約束を守ろうね」と言うのを、ワンコはニコニコしながら聴いて、
眠りながら笑いながら、眠っていったよね ワンコ

その’’約束の星’’を、夏の穂高岳山荘から仰ぎ見るために、「明け方 南の空を見上げるよ」と言っていたのに、
前夜の迷惑行為のせいで寝つきが悪く、寝坊してしまい、
今年も約束を果たせないままになってしまったね ゴメンよワンコ

でも、山も星も逃げないから、いつか必ず約束の山で約束の星を一緒に仰ぎ見ようね ワンコ

そうそうワンコ
ワンコは、もう一つワンコパワーを見せてくれたね
6年前の夏、初めて奥穂に登ることができたのは、勿論ワンコの後押しがあったおかげなのだけど、
とても良い出会いに恵まれ、そのお蔭で登頂でたことは、ワンコも知っているだろう
あの方々に今回偶然再会することができたんだよ ワンコ
同じ山域に、同じ時期に登っていると、思いがけない再開!という嬉しいことは時々あるのだけれど、
ワンコのために登る今回は格別の思い入れがあったから、
そこで御恩のある方々に再開できたのは、殊の外嬉しいことで、
やはりワンコパワーを感じたよ

ワンコはそんなこんなでパワーを使い果たしてしまったからね
最後に自分へのご褒美で泊まった、いつものお宿では、すっかり寛いでいたね ワンコ
昨年秋に続き、馴染みの部屋も二度目だもんね 「一緒にお泊りだよ ワンコ」
  

私達が上高地へ旅する時は、いつもお預けの身になり悲しんでいたけれど、
これからは、いつもワンコも一緒だよ ワンコ

ワンコが今月教えてくれた本については、又つづくよ ワンコ

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