のぞみ車中にて

名古屋から東京へ向かう車中。

となりに居合わせたおじさん、

昼間から焼酎を飲んでいる。

昼間から酒を飲んでいる人に、
悪い人はいない。

窓側E席にすわっていたおじさんがトイレにいくとき

席をたって道をあけた。

それがきっかけで、身の上話が始まった。


おじさんは74歳。
建築関係の仕事をしていたが、現在は引退している。

今日は仙台で大学時代の同窓会があるそうだ。

全国に同窓生がいるので、
毎年場所を変え各地で開催している。

建築科は70人いたそうだが、
毎年40人くらい集まると聞いてびっくりした。

私には想像できない、同窓生の結束力だ。

私は、同窓会は何十年も行っていないし
やっているかどうかもわからない。
つながりが希薄だということだろう。

74歳ということは、昭和20年、
終戦の年の生まれだ。

若ころ、昭和40年代は休みなしに働いたそうだ。

高度成長は、間違いなく、
この世代の人達の、
がむしゃらなエネルギーによって
実現したのだろう。

同窓生の中には、現役の人もかなりいるそうだ。
人手不足が背景にあるらしい。

東京駅に着き、おじさんが東北新幹線の改札へ
向かうところで別れた。

お元気で！ゆっくりと楽しんでください。