ブロ友さんの記事にあって興味を持ったので購入した。
名前は存じてたが、
森まゆみさんの本は初めてだ。
女3人とは、
与謝野晶子 宮本百合子 林芙美子。
彼女らは明治~昭和の初めに、
シベリア鉄道でヨーロッパへの旅に出ているのです。
(3人は別々に旅行です)
当時は、
パリまで2週間くらいかかったようなのに。
与謝野晶子 明治45年33歳の時にパリにいる夫(与謝野鉄幹)のもとへ。
5か月間くらい滞在しヨーロッパ各地を回った。
宮本百合子 昭和2年28歳の時にロシア文学者の湯浅芳子と共に、
革命10年のソ連邦を見に。
後、ベルリン、ロンドンなど3年滞在。
林芙美子 昭和6年28歳の時に画家の恋人を追って。
半年、パリ(ロンドンにも)滞在。
特に与謝野晶子はパリへと飛び立った33歳の時には、
7人の子持ちだったんです。
(生涯では13人産む)
いやはや並みの人にはまねできないシベリア鉄道の、
それぞれの旅です。
そしてこの本の著者の森まゆみさんは2006年8月、
ロシア人の大学院生アリョーナさんとシベリア鉄道の旅をしながら、
彼女らの行程を追っていく。
2007年10月には、
長春から来た留学生の柳順江さんが同行者であった。
内容がすごく濃くて、
ロシア物語のようでもあるし、
中国物語も加わり、
晶子・鉄幹夫婦についての記述も多い。
芸術家同士の夫婦とは魅きあいつつも、
食い尽くす関係を逃れえないのではないだろうか。
生活の上ではどんなに息の合ったパートナーでも。
旅の途中で晶子が詠んだ歌もちりばめられているし、
そのうえ、
森鴎外、高村光太郎、坪内逍遥、正岡子規、
樋口一葉、
芥川龍之介、トルストイなど、
そうそうたるメンバーの話まで触れられている。
鉄幹が晶子にあてた手紙。
「ひたすら君を恋しとおもひ候」
「是非この欧州の光景を君と共に見たく候。君に見せたく候」
♡♡♡♡
こんなことを奥さんに言える、
与謝野鉄幹さんは、
女性にモテモテだったことが良くわかる。
うん?
奥さんに、
それくらいのことは言うのが普通の男性なのかな。
我が家が変なのかな(笑)
(*^^*)
でも奥さん(与謝野晶子)に、
「2千円工面して来なさい」とは!!
本来なら、
「資金のことは心配しないで安心して来なさい!」
でしょうが。
(*^^*)
(当時の2000円って今の1000万円近いのでは??
もっと少ない?この辺りわかりませんが)
なお、
この記事は、
与謝野晶子さん中心に書いてしまいましたが、
他二人のお話も興味深いものでした。
JFKさん、
散りばめられてる歌の数々、
登場人物の多さ。
言い表せないような密度の濃い本でした。
ご紹介有難うございました。