北山修さんのことは、
ブログで何回か記事にしてきた。
北山さん作詞の「風」の歌は好きだったな~
「戦争を知らない子供達」の歌も良かったな~
戦争が終わって 僕等は生れた
戦争を知らずに 僕等は育った
おとなになって 歩き始める
平和の歌を くちずさみながら
僕等の名前を 覚えてほしい
戦争を知らない 子供たちさ
当時は大人から色々いわれた歌だけどね。
そうこうしているうちに半世紀。
戦後の昭和20年代生まれも、
全員前期高齢者と言われる年に突入しました。
(写真はネットよりお借りいたしました)
向って右端が医学部時代の北山修さん(1946年生まれ)
この本は、
原由美さん(作曲家・パフォーマー)、斧谷彌守一(言語論・ドイツ文学者)、
九州大学新聞部、鈴木昌(精神分析研究者・翻訳家)、
小此木啓吾(精神医学・精神分析医)、
妙木浩之(精神分析学・心理臨床家)さん方との対談本です。
懐かしい歌の、
「帰ってきたヨッパライ」には、
典型的な三角関係が描かれているというのです(笑)
おらは死んじまっただ~
おらは死んじまっただ~
おらは死んじまっただ~天国へ行っただ~
酒はうまいしねえちゃんはキレイだ
いえいえ、
笑っている場合ではないのです。
北山さんは「精神分析的精神療法」という、
治療をされてるそうですが、
その歌には、
酔っ払いの△エディプスの△スサノオの△欲望の△がある。
なんて、
精神分析が進んでいくのですもの。
九州大学新聞部との対談の、
「ウサギとカメ」の話も面白かった。
しかし、
これも「ウイニコット理論」を下敷きにしているというから、
専門的な本です。
小此木さん(2003年没)との境界パーソナリティ対談、
そして妙木さんとのウイニコット対談は、
掘り下げが深いもので、
勉強になりました。
医学文化人として、
森鴎外・斎藤茂吉・渡辺淳一・なだいなだ、
各氏の名前が挙がってますが、
北山さんは常に医学の方が本職だったそうです。
井上陽水さん(1948年生まれ)が北山修さんらの歌を聞いて、
歯学部受験の時に、
こんな面白いことがあるんだったら、
歯医者なんていやだといってやめたらしい。
なんて話も載ってました。
どさんこじいじさん、
北山さんの本、
これまでも何冊も紹介して頂きましたが、
今回もまた有難うございました。
こういう、
お兄さま世代の歌を聞いてきた私達。
この半世紀生きてきて、
国に何を貢献できたのかなんて、
考えてしまいましたよ。