身に着けている色で位がわかると、
この写真を掲載した頃、
紫色が一番高貴な色なのではないかという、
ブロ友Mさんから質問がありました。
私も紫色が一番高貴な色だと聞いておりましたし、
律令制では、
濃い紫を位が高い人が着たというような書き物もみていたので、
なぜドラマでは、
黒を位が高い人が着ているのだろうと疑問が湧いて、
番組終了までに調べておきますとお答えしました。
しかし装束の本を色いろ読んでみても、
分からなかったのです。
黒に見えるだけで濃い紫なのかなと考えたり、
お手上げ状態でしたが、
つい数日前ネットで調べてみましたら、
「レファレンス協同データベース」に、
以下青文字の情報がありました。
位階によって定められている色の袍(ほう)。
(袍とは束帯や衣冠などの時に着る上衣)
時代によって異なり,
律令制では一位深紫,二位・三位浅紫,四位深緋,五位浅緋,
六位深緑,七位浅緑,八位深縹(ふかはなだ),
初位(そい)浅縹,無位黄。
平安後期以後は,
四位以上の黒,五位の緋,六位以下の縹だけとなった。
レファレンス協同データベースとは、
国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している、
レファレンスサービス支援のためのデータベース。
(国立国会図書館利用に登録してあるのでお借りします)
ですので律令制の頃は紫を一番高い人が着たのですが、
このドラマの道長時代は、
紫染めが材料技法ともに容易でなかったため、
黒・緋(ひ)・縹(はなだ)の3種類となって、
紫色は使われなくなったのではという答えに落ち着きました。
ですが、
洋の東西を問わず紫は高貴な色だったようですね。
ローマ皇帝シーザーもマケドニアのアレキサンダー大王も、
好んで身に着けたようですし。
染色が難しい貴重な色だったから、
支配者階級にしか着られなかったんでしょうね。
いまは染料や技法が豊かな時代ですから、
どんな色でも着られますけどね。
さて「光る君へ」明日はいよいよ最終回。
Mさんお返事間に合ってホッ。
土日コメント欄閉じてます。