feel.

レンズを通してみえたもの。感じたこと。

ライカが人生に仲間入り。

卒業。そして

2017年09月28日 | クルマ

Porsche 981Boxsterを売却した。

車検を通すことなく、2年で降りることになる。

社会において車がより安全でより環境に配慮されることが求められ、各社は生き残りをかけてしのぎを削っている。

そんな中、自分の意志でのほほんと運転して愉しめる車を求める僕としては、なんとなく行き止まり感を覚え始めた。

僕はもともと新しいことにチャレンジをし、経験したことのない価値観を知ることに喜びを覚える。

一度きりの人生、安息の地を定めて過ごすにはまだちょっとね。挑んでみたい事はまだまだある。

喜びに満ち満ち、溢れ始めたティーカップに同じ味の紅茶を注ぎ続けるこことよりも、新たな器を用意し注ぎ始めるのも面白いんじゃないかと思うようになってきたのだ。

最近じゃ休日はチャリンコで駅まで走って電車でお出かけし、昼間っから酒を飲んでのんびり過ごすライフスタイルがすっかり定着しているしね。


そこで車買い取りサービスに見積もりを依頼してみると、987を買ってくださった同じ会社の同じ人が挙手をしてくださったではないか。

「携帯番号にお客様の番号の登録があったからビックリしましたよ」だって。笑

ご縁だねぇ…凄く頑張ってくださっており、交渉の結果、相当に良い見積もりが。




相当に悩んだ結果、卒業することにした。




車達よ、色んなことを教えてくれてありがとう。本当に楽しい世界だった。

特にTVR Tuscan。僕の価値観を大きくぶち壊してくれた恩は一生忘れない。

もともと英国の貴族が裏庭を使って趣味の車造りをしたところから端を発するバックヤードビルダー

このご時世にマーケティングを行うことなくこの野獣を世に放つ図太さがステキ。

電子デバイスに飼いならされた自身を含め不慣れな者が次々とTVRを大破させ、世から消し去られてしまうという悲運に見舞われるが

それにも負けずワイルドな咆哮を上げ豪快にかっ飛ぶ格好いい生き様

昔も今もきっとこれからも、僕の最高の車だ。

願いが叶うならもう一度この車を手にして上がりの車にしたいところだが、それは保険屋さんが許してくれないそうだ。笑


黒の外装&ベージュ内装のオープンポルシェに乗ってみたいという夢を手にした初めてのポルシェ。

PorscheはTVRと違って全く壊れなくて、987は所有した8年間で一度も壊れなかった。

あまりの壊れなさっぷりに、愛想のないやつだとまで思った。

運転して愉しいし、ボタン一つで幌は全開&シートヒーターとエアコンで冬の星空の元でも寒くない快適なドイツの精密機械。

なんと素晴らしい車だろうか。ふとした機会に手放すことになったが、8年で8万kmを共に走った。

それだけ乗ってなお売却時には十二分な値段が付いたから、完全に元は取ったという感じがあった。

因みに8年間で故障ゼロ。凄すぎる。


そして僕にとって二台目のポルシェ、981。

色んな経験をしてみたい僕が二台続けて同じ車を買うだなんて自身が想像もしなかった。でもこの車を選ぶことに何の躊躇がなかったのは、それほどに気に入った証なんだろうな。

981は987と比べて高級感が増し快適な車。スポーツボタンを押さないノーマルモードではドイツ御三家のEセグに匹敵する上質な乗り心地を提供してくれる

加えてスタイリングが良くなって文句なしに格好いいものの、それを優先させた結果風の流入が増し幌を下ろす機会が減ってしまったような。

987はオプションが全然ついてなくてなんとなく寂しかったものの今度の981はフルオプションなので嬉しかった。

でも実際に乗ってみると電子制御感がでちゃってて、ああ、素性の良い車はノーマルだからこそいいんだと実感した。

元々TVRで”壊れるかもしんないから電子デバイスよ付いてくれるな”という意識が身についてしまったので、僕には蛇足であった。

走りの純度は987の方が高かったかなと思っていたし。

でも981に乗ることで満足の飽和点にまで達しなければまだまだ次にいきたいという意識があったので、二代目は必要なプロセスであったということは確信できる。

ポルシェにとともに過ごした10年。

なんと幸せな人生だろう。

そして車趣味と公言できる20年。

丁度いい潮時かな。


もちろん普段の移動の足として車は乗り続けるので、車を完全に生活から排除するわけではない。

それに車自体は大好き。オープンカーは大好きなので、いずれはまた復活するかもしれない。

そんときはアナログ感でいっぱいなクラシックカーでも買おうかな。😁



でもやっぱり寂しい。寂しいなぁ

でもでも、ぽっかり空いた大きな穴には、年相応にキラキラ光るもの(笑)が既に芽吹いています。

そう、この機会は損失ではなく好機なのです。

今の僕がポルシェに乗ったままでは絶対できなかったことを、今だからこそやってやる所存でございます。

人生進むは前にのみ。

レッツ、ゴー。



と車趣味に一段落つけたところでレクサスに乗る友人に誘われて応募していたレクサス試乗キャンペーンに当選しましたとお電話が。

車との縁は切れないようだ。😁