feel.

レンズを通してみえたもの。感じたこと。

ライカが人生に仲間入り。

ライカSL2-Sを使って3ヶ月.

2023年09月01日 | フォト/カメラ

ライカSL2-Sを使い始めて約三ヶ月が経った。

動体撮影のチャンスを逃すまいという想いからAF機を求めて手にしたSL2-S

実際に使ってみて、AFが効くのはやっぱり便利だなという一言に尽きる。

動きモノに対する歩留まりが素晴らしく改善するので、かけがえのない一瞬を逃さない。

加えて動画という新しい愉しみを手に入れ、撮影に編集に、日々研鑽を積んでいる

そして何より意外で嬉しかったのが、写りの良さが家族に認められ、SL2-Sを使ってくれるようになったこと。

自身が居ない時にも素敵な写真や動画をとってくれていて、まさかまさかのスーパーファミリーカメラと相成った。

 

SL2Sが良いと言ってもM11が不要になるかというと当然そんな事はなく、用いるフィールドが違うだけだと分かった。

M11は急がずゆっくりマニュアルでピントを合わせて撮れる日常的なスナップに適していて、写真を撮るという原始的な喜びに満ちている。

金属の塊感や造りの良さから所有欲も満たされるし、吐き出されるドラマチックな仕上がりは味わいがあっていい。

車に例えるとオープン2シーターMT車みたいなもんだな。実用性は低くとも最高に愉しい趣味の相棒。

趣味車と比べたら維持費は安いか。

 

SL2-Sの写りはというと、HDRが効いたイマドキの仕上がりというのが第一印象で、慣れないとちょっと違和感があったものの慣れてくると編集の手間が減ってこれはこれでいいなと思うようになった。

(ただ違和感を覚える仕上がりもあるので、RAWとJPEGの両方でデータを残して気に入った方を採用している)

アポズミクロンSL35mmのクリアで繊細な写りとも相まってクオリティの高い写真なんじゃないかな。

そして寒色系?のスッキリした写りが暑いこの時季にマッチしているなと。

それと手に入れる前に不安に思っていた2400万画素へのグレードダウン。6000x4000pixelもあれば多少のトリミングは問題ないので実質困ることなんて殆どなく、ファイルサイズは大きすぎないしバランスがよい画素数なんだなと思うようになった。

よって2400万画素のSL2-Sに不満なし。

裏面照射センサーになって肝のセンサーがSL2から進化しているし、画素的なものもありF2のレンズでも夜間の不安を覚えることは殆どないので、SL2よりもこっちを選んでよかったかな。

これはM11比の話になるけれど、M11ではISO3200までしか使っていなかったにも関わらず、SL2-SではISO6400でも個人的にはOKで、1/15秒でもブレずに撮れるので夜間撮影はM11と比べて相当に強い印象。

 

アポズミクロンSLを装着したSL2-Sがあるおかげで、M11にはズミルックスM35mmが定番の相棒となっている。

アポズミクロンとは異なる柔らかめの表現、暗いところもいけるし、6000万画素もあるので50mm相当のクロップも問題無し。

トータル1kgくらいのシステムはさっと持ち出すには丁度いいサイズで、平日に仕事用の鞄に入れておいて日常スナップとして活躍中。

お休みの日はSL2-Sを持ち出して家族に風景に写真も動画もなんでもこいのSL2-S。

アポズミクロンSL35mmが万能すぎてアポズミM50mmがちょっと機会損失にあってしまっているけれど、それ以外はいい感じに使い分けられているのじゃないかな。

愉しいなぁ

最高の写真ライフをおくれて幸せだ。

 

SL2-SはMマウントレンズの恩恵を受けられる現代的ミラーレス機として十分に価値があるのではないかと思う。

まず有名なM型が存在するので、そこをかわしていきなり手を出すのはマニアックな選択だけれど、SL2-SとなにかしらのM型レンズ(ズミクロンなど)を堪能し、AFが欲しいときはシグマやパナのAFレンズで…というのはなかなか面白い選択になるんじゃないか

イマドキのミラーレス機は全般的に値段がすごい上ってきているので、SL2-Sならそこまで狂った値段じゃないような気もする。

実際ニコンD850をもつ僕自身がニコンZ8を選ぶのではなくSL2-Sを選んだ訳で。

動画機としてはソニーなどの最新鋭と比べると劣る部分はあると思うけど、M型レンズの恩恵を最大限に受けられるという大きなアドバンテージがあるし、スチル寄りのミラーレス機としてトータルポイントで十分な魅力を備えているだろう。

最初乗り越えるべきハードルはやはり高いものの、他の人にも勧められるくらいにSL2-Sはとてもいいカメラだな。



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