私も着物生活をして一年のうち3/4が過ぎました。ここまで来たのも全部実母のおかげです。とにかく多分に普通の着物を初めから揃えなければならない方にとってはとても贅沢な環境だからです。
1:手持ちの着物の90%が小紋と紬という普段着だったこと。化繊も多く手入れが楽だった。しかもその数が半端じゃない。写真を撮って二枚プリントしファイル用と畳紙に張る分です。その作業だけでもまだ終わっていません。増えるし・・・・・
2:訪問着・色無地・江戸褄(黒留袖・色留袖)・喪服・などは一通り揃っていたこと。
3:帯は袋帯が主流、半幅帯も豊富なので、変わり結びでコーディネートの幅があったし、自宅用や近所への外出には半幅帯が活躍したこと。
4:小物類が豊富にあったこと。未使用の物も多く勿体ないです。
5:夏物はほとんどが化繊で自宅で洗えたこと。
以上が良い点。次に悪い点
1:時間が経ち過ぎていてシミ・カビ・色落ちなどのトラブルが多く、悉皆に沢山出したので多少の出費があったこと。
2:反物だけとか洗い張りしたままの状態で未仕立ての物が多く仕立てたらやはり出費がかさんだこと。
3:足袋のサイズが合わないので買い替えたこと。何故か一枚の足袋もない。全部死ぬ前に捨てたらしい。サイズが違うので履けないから仕方ないです。
4:草履は古いエナメル素材で鼻緒も細いタイプの物だし、張り合わせが劣化し再生使用できず、買い足したこと。
5:襦袢が古くなっていて自宅用はあきらめて着ているが、外出となると困るので買い足したこと。
6:お直しにと呉服屋に行けば目に付いた物が欲しくなりやっぱり買ってしまったこと。これは自分の意思が弱いだけです。でもアラ40でピンクの色無地は着られないしね。レモンイエローやオレンジ総絞り、周防は着ます。利久茶は新たに増やしました。三つ紋を入れて準正装ようにと思ったからです。行事も増えるし。仕方ないです。
4:姫と息子が着物にはまり買い足したこと。
5:浴衣が一枚もなく(習い事のお揃い浴衣はありましたが)買ったこと。
以上色々考えて今年着物宣言してから結構出費があり、へそくりが底をつきました。しばらくは買いためた反物を仕立てて我慢です。それでも二代目の姫が意気揚々と着てくれるので楽しみです。またネットでアンティーク物を安くまた状態の良い物をゲット出来たことも良い事でした。着物友達も増えたし
着物に関する本は沢山買い込みました。勉強して残す本と、手放す本に分けてはせっせと整理しています。結構売れます。
先の呉服屋三代目さんのように洋服を一枚も残さず捨てるという訳にはいかないので、完全なる着物生活ではないのですが、それでも日常のほとんどは和服です。夜だけユニフォームになったり、パジャマだけ洋風だったりします。喪服は女性だと親族に限られている状態なので御法事以外は洋装です。お付き合いの告別式だと焼香だけして帰る場合もあるので和服は着ません。
又海外旅行の思い出のある民俗衣装や舞台衣装も捨てられません。普通のスーツも夏物とツーシーズン用は幾つか残しました。毛皮のコートやショールも。
普段の生活に着物で特に困ることはないし、仕事柄役職に就いているので着物だと箔がついて結構商談もスムーズです。覚えて貰えるし。良いことずくめです。
子供の参観日も行事も着物で出掛けます。姫のクラスメイトは「何で着物なの~?」といぶかしげに言うらしいのですが、その親御さんは結構着物にあこがれている様子。姫は「着物で何が悪いの?」と言い返すとか。「それが何か?」的な感じです。休日に自分で着付けて過ごす姫ですからもっともな発言ですね。頼もしいです。日本人が和服でいることに違和感を覚える方がおかしい。着物で何か迷惑でもかけていますかね?と問いたい。
手芸が好きなので単衣を仕上げたり、小物(髪飾りや帯飾り)を作ったり、半襟に刺繍をしたり、匂い袋を作ったりと趣味も増えました。また上手に作れるのも楽しい。手織りは姫と二人でやっています。あれは意外性のある作品が出来て面白いですね。また古い反物をリメイクしてチャイナシャツを作りユニフォームにしたり、アロハシャツにしたりして楽しんでいます。
だから純粋に和服だけで過ごす!という着物生活宣言にはならないのですが、それでもいいかな?と思います。
これからも精進します。