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(The Point:沖で割れる波に乗るとビーチまで割れ切れずにサーファーを運んでくれる)
今日、日曜、オイラはなんとなくそこで乗りたかったんだ。
今日は朝から小雨だったし、波はプアなのはわかっていた。
気持ちがそこへ向いていたんだ。
そこは独特な雰囲気がある。
地元では、非常にローカル意識の強いポイントでビジターは要注意、のポイント。
オイラはそこで、まず、高台に座っている年配で怖そうなサーファーを見つけた。
そばにより、挨拶をした。
初めてこの海面に入ることを伝えた。どこからエントリーしていいか丁寧に聞いた。
そのサーファーは短髪で色が黒く髭を生やし体格が良かった。
いかにも近所の漁師っぽい雰囲気で怖そうだったけど、
オイラが丁寧に話しかけたので、笑顔で応対してくれた。
オイラは礼を言って、リーシュを足首につけて、テトラを注意深く下りていった。
波の合間を見て、海に飛び込みパドルして、ブレークポイントを目指した。
始めは端に位置して波の様子を見た。ローカルの動きを見た。
1本乗っては、隣の人に波を譲り、暗黙の了解で順番に乗ることができた
波はコシ~ハラで、無風でメローで楽しく楽しく横に走っていける。
本当に楽しい。こんなに距離を乗れると波に乗りながら歌も歌えるくらいハッピー。
オイラと同い年くらいの男性が非常にいいセットを捕まえた。
その人がインサイドから戻ってきた。
『とてもいい波でしたね。いいところにいましたね!』と賛辞を送った。
その人はとてもいい笑顔で、『いやー、そちらこそ!』と言ってくれた。
その人はほとんど、そのポイントでしか乗らず、
しかもオイラんちの近所に住んでることがわかった。
ローカルの雰囲気のこと、潮の流れのこと、いろいろ教えてくれた。
話に夢中になっていると、目の前にセットがやってきた。
『どうぞどうぞ!乗っちゃってください!』そのサーファーはオイラに波を譲った。
『じゃあ、行っちゃいます!』オイラはパドルを開始する。
前にいるショートがスペースを作ってくれる。
やがてその海面にはオイラを含めて4人だけになった。
『もしこのコンディションが鵠沼なら5万人はいるでしょ!』オイラは真剣にそう思った。
オイラは彼に丁寧にお礼をして、あのセットに乗って終わりにすると伝えた。
『また、乗りに来てくださいよ!また乗りましょう!』彼はそう言ってくれた。
オイラは最後の波に乗って海から上がった。
ビーチに上がったら、結構雨が降っていることに気がついた。
自転車に乗って海を振り返ったら、3人のサーファーが手を振ってくれた。
オイラも手を振り返した。
サーフィンはなかなかいいもんだよ。