
真夏はTシャツ、短パン、ビーサンで通勤していた。
会社でユニフォームに着替えるので通勤着はどうでもOK。
この格好は地元茅ヶ崎では全く普通で、そのままレストランやデパートに入れる。
ビーサンが市民権を得ている街なのである。
主婦も普通にアロハなドレス(ムームーすかね)にビーサンでそこらへんを歩いている。
土日はそこらじゅうの家の庭や屋上でBBQがされていて、
街中、サーフボードを専用キャリアに積んだ自転車が行き来する。
そんな街なので、冬になってもたいして雰囲気は変わらない。
少しでもポカポカ陽気になるとみんな軽装になる。
全く季節感が無い、ふざけた素敵な街なのだ。
そんな調子なので、横浜や都内に行くと、
みんな長いブーツにコートにマフラーなもんだから大きなギャップを感じてしまう。
で、通勤の話に戻ると、
茅ヶ崎を出るときはTシャツ・短パンでいいものの、会社が内陸なので、
会社についた瞬間、自分が浮きまくっているのがわかる。
しかも、肌は焼け、髪は潮焼けして、おそらくまともな会社員には見えない。
どう転んでも仕事ができそうな男には見えないはずだ。
なんで、2年前からビーサンはやめた。スニーカーにした。
スニーカーにするとホームレス風情からちょっとだけまともに見えるはず。
短パンもそれまでの安物から、クイックシルバーやビラボンにした。
でも、そんなメーカー誰もわからないか。
いちお努力したけど、まるでガキの格好である。
小学生と同じ格好だ。努力した結果、小学生になりました!
たぶん死ぬまでその格好だ。全く安上がりなオレなのである。
実は今回の転職活動で考えなければいけないことがあった。
服装である。内定数社ではほとんどスーツ。サラリーマンセットである。
スーツは嫌いではないけど毎日着るのは勘弁だ。
内1社は普段着でOKだったけど、男性はジャケットだった。下はコットンパンツあたり。
ジャケット買わなくちゃいけないじゃん!って思った。
トラッド系が好きなので、J-PRESSあたりのキャメルのブレザーなんかいいなと思った。
まるでデート着である。そつの無い格好だ。
横浜のホテルのバーで女性とお酒を飲んじゃう想像なんかしてみた。
『君の瞳に乾杯!』
『今夜は酔わないよ。君に酔いたいからね。』
『ホテルはチェックインしていないよ。君の心にチェックインしちゃったからさ。』
死んでも言わないセリフである。
結果、再就職を決めたところは家から自転車数分なので、
真夏はまたまたTシャツ短パンビーサンのサーファーセットで通勤である。
もし、緊急出張があっても家に戻りスーツに着替えれば済むのである。
会社の屋上からはおそらく海が見える。
会社に吹く風と海に吹く風は同じなので、ウインドしたいイライラが募るだろうけど、
真夏は定時に上がってもウインドできないわけではない。
さらに来年は友人宅が新築で出来上がるので平日のビール摂取量が激増しそうである。
これは非常に楽しみだ。
朝、友人宅から通勤も可能である。
『うえ~、飲みすぎちゃったよ。気持ちわりぃ~』
といって、自転車で会社に行く。すでに蝉が勢い良く鳴いている。
アイアムア小学生フォーエバーな人生だ。