グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

『鉢のちがい』を、蜂に教わる。

2014-05-19 15:51:30 | Weblog
『鉢のちがい』を、蜂に教わる。

「通気性・吸水性・排水性に優れている素焼きの鉢」があります。

 テラコッタ.jpg

たとえばこの写真の鉢。
イタリア製のもので、園芸店ではテラコッタなどとよばれています。

一昨年の夏のこと。この鉢に、ドロバチ[狩人バチの一種]が巣/産室
を かけました。

ののののののののののの テラコッタに巣.jpg

材質は泥。
縦横8センチほどの大きさで、中は内部が空洞になっています。

 みごとな巣.jpg

この土でできた巣のなかに、ドロバチに卵を産み付けられた虫[イモ
虫やクモなどの
]が入ってる。

通常であれば、巣のなかで孵化し餌となるムシを食べて育った幼虫
が、ハチの姿となって出てくるはずなのですが・・・

しかしいっこうに現れない。

もう2回も冬を越したのに、それでもハチは現れない。

ののののののののののの ガチガチな巣.jpg

原因は、巣の土の硬さ。叩くと金属音がするほどに土が固いのです。
これでは、孵化したハチは でられない。

この土の硬さの原因は、水分が少ないため。植物が栽培されていない
状態の素焼きの鉢が、巣の水分を奪ったのです。

もし、この鉢に植物が植えられていたとすれば、これほど乾燥するこ
とはなかったのでしょう。もし、この鉢が 素焼きではなく駄温鉢で
あったなら、これほどまでに乾燥することもなかったことでしょう。

そうであったなら、と 悔やまれます。

ということで今回は、ドロバチに鉢のちがいを教わったというおはな
しでした。


◎乾きやすさでは、素焼き>駄温鉢>プラスチック鉢ということに
  なりますね。保湿性があるといいかえれば、プラスチック鉢>駄
  温鉢>素焼きの順 となります。


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