グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

原因は果実の形が教えてくれる。

2014-06-28 23:20:44 | Weblog
原因は果実の形が教えてくれる。K

4月分ですが、次回関連で再掲載です。

 ↓

前回は、微量要素の吸収がうまくいかなかった場合に起こるキュウリの
果実の生理障害
についての回でした。今回はその対処法に関する回とな
ります。

 ↓

キュウリの定植から収穫終わりまでの生育全体を見た場合に、キュウリ
果実になんらかの障害が発生するときは、キュウリの樹が疲れてきたとき
に多くなる
ことが、栽培における統計上報告されています。

具体的にはそんな障害のなかで最も代表的な症状である、キュウリ果実
の❝曲がり❞についての原因としては

 ● 葉が繁りすぎて、光が充分に葉にあたらないとき
 あるいは、
 ● 病気や虫などの影響で葉の機能が落ちたとき、
 ● 天候が悪いとき、
 ● 一度にたくさんの果実をならしすぎたあと、
 ● 肥料や水が不足して、樹にストレスがかかったとき

 

といった状況で、果実の曲がりが多くなることが判明しています。した
がって曲がり果への対策としては、

 ● 光が当たるように古い葉から摘葉する
 ● なりすぎた実を摘果する
 ● 早めに誘引する
 ● 液肥の葉面散布や追肥をおこなう
 ● 冬場のハウス栽培であれば、温度を上げてあげる

などと作物管理の適正化に努めることで、果実の“曲がり”に対処して
いきます。

そのほかにキュウリ果実の状態からわかる原因もありますよ。たとえば
果実の状態が

 ● 実の上部が細いものは肩こけ果といわれますが、これは石灰欠乏 
 ● 尻が太いものは、下葉が枯れてきたとき
 ● 2本つながっていたり、実に葉がつく奇形果は、ホウ素欠乏 
 ● 果実が縦に割れる裂果は、根が弱っているとき、
 ● 食べて苦い苦味果は、乾燥が影響している

といった具合です。

このような 曲がりに代表される障害果に対する対策ですが、温度や水
の供給を適宣実施していくという管理作業に加えて、微量要素関係の対
策としては

 ● 不足しているミネラル類を補ってやる
 ● 過剰にあるミネラルを減らす〔ミネラル間でのケンカをなくす
 ● PHを下げてやる

ことで対処していきます。

いじょう、今回は前回分の補足資料として

 キュウリの生育状況は キュウリ自身が教えてくれる 

というおはなしでした。


◎ 順調にすっと育ったキュウリの樹から取れる素直なキュウリの
   果実はおいしいですよ。。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染