なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

紙へのこだわり

2007-07-14 18:13:24 | Weblog
 紙のオムツなど当たり前の時代ですよね、私の子供時代、いえ相当年をとっても、アレは晒しとか浴衣の使い古しがいいとか・・・
 紙で作った服もあるし、江戸時代などは和紙に柿渋を塗って合羽にしたとか、理科の実験的には折り紙で作った箱でお湯を沸かせる・・・そういう拘りではなくて普通に物を書く目的とか・・・マア普通の使い方
 いかにも良い紙の自家用レターペーパーとか自分専用の封筒など持っていそうですし、日本画の心得のある人なら専用の和紙を産地に注文して取り寄せていそうな感じですが(気持ちはアル)。
 あるいは自家製のクッキーなども極薄い綺麗な紙に包むとか、包装・ラッピングなどに拘りがあるとか・・・
  作家などでは名前入りの専用原稿用紙とか>>こちらはブログに書いているだけだだから必要が全く無いから、贅沢を通りこして無駄なゾーンです・・・
 実はそういうものに相当興味はあるのですが、経済的な裏づけが許してくれませんので、思うに任せない面はある。
 だからささやかに出来る範囲で紙の感触と見た感じを楽しんでいるのです。
  例えば、和紙の産地などの近くに行ったら即売所に必ず立ち寄って、気に入ったものを少し購入する。
 最近は大きなデパート、スーパーにも多少は置いてあったりするから、文房具コーナーはこまめにチェックします。
 漉いただけの白いもの・漂白していないもの、一色に染めたもの、四角に畳んで染めて開いたもの・・・千代紙みたいな柄の入った紙もいいですね。
  見るのも好きだし、触ってみる感触も好きです
 但し、買うとするとこれを何に使うといった目的とか必要性は無いのだから、家族からは随分無駄なことをしていると思われています。
 (この辺は趣味と言うか価値観の差だと思うしかない)
 娘が小さな時にはこの紙を使って小さな人形をこしらえて、五段飾りくらいで色紙に貼って、額縁に入れました。
 マア結構様になっていたと自分では思っています。
  大きな黒く染めた和紙で運慶の阿吽の像を切り絵にして玄関近くに飾った時は・・・余り評判がよくなかった。
 他にもちぎり絵とか、和紙の花とかマア下手の横好きのザル碁と同じですね。
  本人が勝手に楽しんでいる分には誰にも迷惑はかからないでしょう
 子供の頃住んでいた社宅は社宅としては広かったけれど廊下の無い家で、部屋の仕切りは全て障子だから、子供ながらにも当時の憧れは廊下のある家と、襖で仕切られた部屋・・・これも紙への拘りの一種かも知れません

 さてこういう「紙好き」と言うのは父の職業の影響だろう
  父は昭和初年製紙会社に職工として働いていた。
 今のように機械化が進んでいない時分ですから、人の職人的技が頼りの時代で、兄弟子から弟弟子へ技が伝えられていく時代だったらしい。
 その頃技術を覚えて、戦後は機械化されたほうの製紙業に携わった・・・
  ともあれ家にはいろんな紙が置いてありました。
 主力製品は和菓子を入れる箱などに向いている薄くてシッカリした紙で確か板紙と呼んでいた様な記憶がある、これは輸出用だったらしい。
  他にも高級和菓子を包むような薄く透け通った紙。
 紙を撚って紐にする撚糸
  当然チリ紙の類は買ったことがない。
 それに作っていたのかどうか分からないけれど、多分受注用の見本帳の類
  これは紙見本と色見本があったでしょう

 私はこういう紙を見るのが好きでしたし、触って感触を確かめるのが好きでした
  そして紙を切ったり貼ったりして紙で模型のようなものを作るのも好きでした
 こういう感覚が今でも残っているのでしょうね、、、何処かで気に入った紙を見ると欲しくなるのですから・・・当面何に使うか目的が無くても欲しくなる
 東京でも大きな紙問屋さんがありましたから、横を素通りするのが大変

 最近では勤め先の事務所に届く使用済みの角封筒をペーパーナイフでせっせと切り開いて、裏側を使ってメモ用の手帳とか、一寸したスケッチノートにしています。
 他人が見れば、何とセコイささやかな内職仕事だと思うでしょうが、出来上がった小さなノートがどれだけ役に立つかも大事ですが、紙に触っているのがすきなのです。
 材料がたくさんあるからまさに宝の山ですが、使う量より増えるスピードの方が早そうですね。
 材料はただで、暇潰しと精神安定作業でしょうか、
 あの紙は再生紙を材料にしているのでしょうが、再度再生紙の材料にする以外の他の使い道を考えています
 私はやはり紙が好きなんですね。
 
 一つだけ人様に感謝されたことはあります、紙ということではないのですが
  前に話したことがありますが、囲碁教室で対局した棋譜です
 対局を見ながらキーボードでパソコンに入れてこれをプリントアウトします。
  表紙に対局者・対局日・対局場所などを入れて印刷
 棋譜は総譜、と50手くらいづつの分譜
  もし講評とか、感想があればそれもます。
 これをA4サイズの和紙風の紙にプリントしてプレゼントしました。
  素人のどうでもいいような碁をこんなに丁寧に棋譜にしなくてもいいように思う人もいるでしょうが、「誕生日記念対局」とか「昇段記念対局」とか・・・
 素人だっていろんな楽しみかたをしてもいいですよね。

 尤も私に限って言えば、碁も好きだし紙を触っているのも好きなだけで、人に感謝される為ではないのです。
  同じ紙でも聖徳太子や福沢諭吉が印刷された紙なども嫌いではないのだけれど、何故かこちらには縁が薄い、残念!!