なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

「数えるまでも無いでしょう」

2007-07-23 18:23:14 | Weblog
 最近ネットでマナー違反の人とぶつかってしまいました。
 よくあるといえばよくある・・・有ってはいけないのですが。
 「247手・白中押し勝ち」>この意味が分かりますか?
 欠け目や半コウを全て処置した後の話です。
 黒247手目は黒石が切断されないように繋いだ手です
 (コレは黒4目半コミ出し・私は白番)
 それで、もう打つところが無いので、本当にそれでいいのか、相手に「終局要請を出すかどうか」点検中。
 地合いはかなり楽勝だとは思っていた・・・油断!?した
 突然ゲームセットです・・・白中押し勝ちだから勝敗は変わらないにしても、本来ダメ以外は全部打ってしまったのですから、後は数えるだけのはず。
 しかも私の手番で相手が投了。
 この辺はソフト改良の余地が有りますね。
 ココまで打った人が何故投げるのだろうか?
(検討モードで地合い計算をすると、白31目半勝ち・・・相手は私の考慮時間に計算結果を見ていたのかも)
 どれだけの差が有ろうと、自分で最後まで打ったのだから、地合い計算までやるのが「男らしさ」(ご婦人方の悪口ではありません)と思うのだが。
 それとも白はボケ老人だから、何処で何が起こるかわからないと思っているうちに最後まで来てしまったのだろうか?

 こういうことの裏側で、例えば「勝った時は思いっきり相手に精神的ダメージを与えたくなる」というのが有りはしないだろうか?
 終局後の挨拶で、中押しで勝った人が「パソコンの調子が悪いので投了させて戴きました」というアレ。
 勿論結果は変わらないのだし、相手をおちょくっているセリフ
 何だか日本人が寂しくなっていくような・・・オーバーかな?

 でもこれらを最近の若い者は・・・とは言いません。
 実はリアルではこんな経験があるのです(何度も)
 <例えば4子くらいの置かせ碁で>
終盤に入ったところでははっきり白がリードしていて、相手も劣勢と思っていたらしいが・・・もしかしたらそれほど深刻ではなかったでしょうね。
 白が余裕のありそうな態度だから黒が悪いかも知れない程度の感覚かもしれない
 だから終盤では黒自身が「ココまで来たから最後まで打ちましょう」と言う
 どちらでも相手の決めることですから私は黙って頷きます。
 局面は進んで、半コウは繋いで、リアルですからダメも全て詰め終わる・・・
 ココで地合い計算の筈・・・が
 相手は碁笥の蓋に乗ったハマ石を碁盤にバラバラ>>>「何をする!!」と言う感じ
 相手はすまして「数えるまでも無いでしょう」「!!」

 もしはっきり勝っている碁でも・・・5目10目ではなく30目くらいリードしていてもコレはやらない。
 もし勝っている方がやったら、相手は反則勝ちを宣言するかな>そこまで意地の悪い想像をしてしまう。
 マアそこまではしなくても勝った方にやられたら、「貶められた」「馬鹿にされた」と感じるに違いない。
 そして私がやったとすると、あっという間に悪い評判が立つに違いない・・・評判の問題ではないですが。
 もっと恐ろしいのは、そういう事が出来るのが勝者の特権みたいに・・・そこまでは思わないとは思うけれど。
 少なくとも「アイツとは二度と打たない」といわれることだろう。

 相手はいまどきの若者ではない・・・私より10才は先輩なのです
 黒さん大差で不利なのを承知で最後まで打ったことを後悔しながらやっていたか?
 しかし負けている方が「数えるまでも無いでしょう」はまるで勝っているような口ぶりにも聞こえる・・・
 まさか結果が分かっているのだから、つまり20目負けも30負けも同じと言う意味で、お手間は取らせません・・・か

 もしも、もしも私が反応よく、碁笥のハマ石をばら撒こうとする手を一瞬早く抑えて、「ココまで打ったのだから是非数えましょう」と言ったとしたら・・・
 「お前は降参した相手を二度負かせる気か!?」と怒りそうな気もする。
 ココまで来ての投了の権利はあるのだろうか?
 いやルールでなくマナーならば元々権利は関係ないか
 さてさて仕事先ではボケ老人だが、ココではマダマダ若僧・・・相手は年長者の特権をフルに使っている?
 いずれにせよ若くてリアルの経験が少ない人はマナーが悪いなどと、とんでもない話です。
 マナーの悪い人は年令に関係ない。
 経験を積んでいるだけに許しがたい所もある