なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

これは教訓になれるか?

2009-10-03 02:40:36 | Weblog
 私は自他ともに認める暇人でありジイサマ年代であるから好いとして、ネットで相手の顔が見えないのに、いつしか相手も同じような年代だと思い込んでしまう時があるようです。
 もしかしたら本当は働き盛りで体力も知力も元気いっぱいな人かも知れません。
  でも私の古くからのネット友達のMさんはどう考えても同じ年代で、同じような生活をしているように思うのです。
 何といってもネットに入会以来の一番古くからのお相手であり、私にとっては一番対局数が多い人ですから、それだけお互い同じ時間帯に入場しているということになる筈です。
 休日は昼間も会いますが、平日は夜・深夜によく出会う・・・Mさんの方でも「暇そうなジイサマがいるものだ」と言っているかもしれませんが、マア対局数は比較にならないほど彼の方が多いので、私が観戦する確率が高い。
 見ず知らずの人の対局室に上がりこむのも気が引ける時はMさんの対局を見ることになります・・・と言うことはMさんの碁に関するオーソリティと言うことになりそう。
 研究対象であるとしたなら、質はともかく量においてはM研究の第一人者と言えますが、Mさんの方は人の碁など見る暇が無いほど対局に忙しくて、私の対局を観戦したことは無い・・・敢えて見る価値が無いみたいで寂しいような気もしますが、手の内を晒さないで済んでいるようで好いような複雑な気持ちです(尤もこの4,5年で50局近く打っていると思います。これは彼にとっては大した比率ではないかも知れませんが、私の方は分母が小さい)。
 ともあれ孫子の兵法で「敵を知り己を知らば・・・」と言う意味では敵を知る量はわたしのほうが多い分有利か?(己の方はどうせアマ同士・・・でしょう)

 さて昨日の深夜ふと眼を覚まし・・・これは嘘。
  宵の内に寝てしまえば夜中に目を覚ます年頃なのです。
 従っていつもの行動パターンで、ここから本を読んだりネット碁を打ったり観戦したりと言う事が始まる。
 将来私がこの世を去った時、きちんと成仏させなければキッと夜中に怪しいものとして徘徊するでしょう・・・あまり怖くなさそうだけれど。
  ともあれこういう時間帯でもMさんとはよく出会うのだから彼も相当なもの
 尤も碁会所にしてもコミュニティにしてもこの時間はやっていない・・・営業しているのは東京あたりの賭け碁専門店くらいでしょう。
 だから碁を打ちたければネット碁横町に来るしかないのだから、出会う人とはよく出会うわけです。
 さてネット碁は24時間OKなわけですから、昼間打ったって一向に差し支えは無いのですが、どちらかと言えば夜・深夜の方が打ちやすい気がする。
 受験生が昼間寝て夜起きだして来るあのパターンに似ている。
  ですから昼間の碁の3から5倍は夜打っていると思う。

 昨夜の対局の話に戻ります。
  ネットに入場すると「対局待ち」で待っている人がいます・・・言わずと知れたMさん。
 昨日対局の手合いは向こう先・黒1目半コミ出し・持ち時間1手30秒+考慮時間合計10分・・・ほぼNHK杯のような時間です。
 立ち上がりはMさん得意の形で星+目ハズシで私も打ち慣れた2連星。
  特にMさんの得意戦法に対策があるわけではないのですが、方針らしきものはあって、それで打ってみました。
 まずは「ひとごと作戦」とでも言いましょうか「相手が得意とする立ち上がりで来ても好い」「相手の邪魔をして早々に喧嘩を始めるのは避ける」「相手からの過剰の要求は困るがほどほどの別れなら好しとする」・・・随分消極的に見えるでしょうか?、でもそれともう一つの”お題目”もあるのです。
 ①コミなどを正当なハンデだと信じて打つ(つまり無理なダッシュはしない)②大ヨセとか中ヨセで、自分が手どまりを打てるように考える。
 難しいことは考えなくて、最後のところは注意が必要みたいな作戦(当然相手が無理難題を言って来れば話は別)。
 
 例えばコミの話っですが、黒が先に着手するわけでその平均値が仮に1手12目とする、白が常に黒の後から打つわけで同じ価値の手が打てればチャラ。
 もし黒が手どまりで終われば黒の有利・・・その平均値がコミ6目になっている(半目は勝負をつけるための数字)としたら、白番では途中で相手にプレゼントするような手とか無価値な手を打てば意味は無いものの、相手と同じ価値の手を打てるなら最後の手どまりが打てるだけでコミ分有利になる筈・・・机上の空論・頭の中での産物ですが。
 それでもMさんのような性格の人ですと、ジリジリした競り合いは多分打ちたくない筈で、どこかで勝負を合いかけて来る可能性が高い。
 その時は最大のピンチでもあるけれど、逆に柔道とか剣道みたいな「後手の先」みたいな返し技が出やすくなるように思うのです。

 昨夜は上手くいきました・・・イヤいつも上手くいくかどうかが問題。
  これはMさん対策スペシャルみたいなところもあるし。
 ともあれ久し振りに月の初めの対局に勝利。
  何と後2勝で点数が自己マックスタイ・・・ここからが意識過剰と言う敵も待っているので難しい。
 追う陳腐な教訓の方が陳腐だけに説得力がある「相手に勝つ前に自分に負けそう」