葵から菊へ&東京の戦争遺跡を歩く会The Tokyo War Memorial Walkers

パソコン大好き爺さんの日誌。mail:akebonobashi@jcom.home.ne.jp

虹からのメッセージ(靖国ツアー)

2009年10月07日 | 歴史探訪<靖国神社>

Fw_046 靖国神社ツアーのニュースが送られてきましたので転載します。 Fw_017 Fw_013 Fw_020 Fw_022 
埼玉民医連ソーシャルワーカー部会」社会保障通信 

~虹からのメッセージ~
拡大号 2009.9.16

 夏も終わり、朝晩は秋の風に肌寒さを感じる季節になってきました。皆様、体調は崩されていないでしょうか?
 今号は、9月5日(土)に県連SW部会と労組共催で行なった平和学習『靖国神社フィールドワーク』についてです。県連SW部会として初の試みでしたが、土曜日の仕事終了後にも関わらず、9名のSWが集まり内容の濃い学習になりました。
 靖国神社と言って皆さんがイメージすることは何でしょうか?「太平洋戦争中、日本のシンボルとなった場所」や「戦後、総理大臣の公式参拝でアジアの国々から批判を浴びる所」というのが浮かぶでしょうか?私たちもそんなイメージしか持っていませんでしたが、今回の学習で色々と学べたことについてお伝えします。

靖国神社のルーツ、存在について学ぶ

 今回、『東京の戦争遺跡を歩く会』の長谷川順一さんをお呼びして、全体の案内・学習を依頼しました。長谷川さんは靖国神社以外にも、都内各地の戦争遺跡を案内する方です。
 まず、目の前に大きくそびえ立つ「大鳥居」。かなりの大きさですが、戦争中「空をつくような大鳥居」を強調して「戦争で死んでも神となってまつられる」と国民に認識させる意味があるのだそうです。それだけにシンボルとして雄々しく見せる演出があるのです。
 
 境内の中には、やはり普通の神社とは異なる場所(天皇の休憩所や戦争碑にまつわる像)がそこかしこに見られるのですが、長谷川さんのお話では「靖国神社も普通の神社として七五三や結婚式など広めたいと思っているのと、そうは言っても『戦争をは正しかった』という存在としてあり続けなければならない矛盾を抱えている」のだそうです。また経営状況も大変なようで、あちこちを駐車場に変えて収入源にしているのです。

 今回の学習のメインは「遊就館」の見学でした。中は古代の歴史、天皇のルーツから近現代までの『戦争』を軸に時代ごとの遺物を紹介・説明する内容でした。言い換えれば「日本の歴史の戦争博物館」と言えます。歴史好きな方は、見ていて面白いと思うかもしれません。
 しかし、全体の作りは「皇国史観」で「あの戦争はよかったんだ、正しかったんだ」という意味と、戦争で死んだ人達の想いが「悲しみじゃなく、喜びに変える」意味があるということが非常に重要に思われました。

 あっという間に予定していた2時間半が過ぎ、もっと見たかったという意見が多く出るほどでした。ゆっくり振り返る余裕もないほどでしたが、最後に一人ひとり感想を述べ合って長谷川さんへのお礼とさせて頂きました。長谷川さんは、自らの活動を次世代に伝えるための「平和のバトンリレー」と称していましたが、まさにその想いの重みをそれぞれが感じ取れた学習となりました。

 今回の学習の発端は「SW9条の会」の活動一環として平和について学ぶ機会を作る事が目的でした。社会保障や人権を一番に大事にする職種として「戦争の歴史や意味、悲惨さ」を知る事が、SWとして一回り成長するきっかけになったと思います。
以下、数人の感想文を載せますので御参照下さい。

フィールドワークに参加して

これまでは「戦死者が英霊としてまつられている神社」というイメージしかなかったが、明治元年からの成り立ちや境内に創建・奉納されているものの歴史から学ぶ事ができた。また遊就館では数時間では観きれない程の展示物や歴史的資料があり、特に特攻隊員の遺書等はきちんと目を通して当時の思いを受け止める責任が自分たちにもあると感じた。これをきっかけに日本が行ってきた歴史的事実や世界各国との関係を学び、今後の平和活動に活かせるようにしたい。(MA)

初めて靖国神社を訪れた。これまで、どのようなところだろうと想像はしたが、実際に足を向ける気にはなれなかった。しかし今回、その歴史を知り、実情を知ることができたことは非常に良い経験になった。また、靖国も普通の神社として生き残りたいと考えていることを知り、複雑な心境だった。2時間という限られた時間の中で、消化仕切れない程の濃い内容であった。長谷川さんが解説してくださったことで、学習の幅も非常に広がったと思う。世界の歴史、戦争の歴史を改めて見つめなおし、学ばなくてはと感じたフィールドワークだった。(NA)

はじめて靖国神社を訪れました。「戦没者が奉られている神社」から「戦争肯定」のイメージが強くもっていました。長谷川氏からの話を聞く中で、神社へ向かう参道の歴史、奉納されているものなどから、日本の歩んできた歴史を学ぶことができました。遊就館では、明治から昭和にかけて日本だけでない世界の戦争の経過と歴史、人々の暮らしぶりを学ぶことができました。改めて、平和を思う気持ちが強くなったとともに、この歴史を学び、伝えていく責任が私たちにあることを痛感しました。今後も引き続き平和にまつわるフィールドワークを続けていきたいと思います。(KA)

遊就館を見学し、改めて日本の歴史を振り返ってみると、戦いの歴史であり、戦争がその時々の政治に深くかかわりがあることがよく分かりました。そして靖国神社が戦死された方を英霊化する場所であるという役割、立場を改めて知り、戦争に行く事が国のため、天皇のためと教えられていた当時の教育の怖さを肌で感じることができました。(また、経済的に苦しいという靖国の現状も初めて知りました。)
平和を守り、9条を守ることが長谷川さんからバトンを受け取った私達の使命だと思います。二度と繰り替えさないためにも学び、伝えて行く努力を続けていきたいと思います。(KO)

これまで学校でしか戦争について学ぶ機会がなかった。今回靖国神社を見学し、長谷川さんが語ってくれた当事の日本は衝撃的だった。子供のうちから「お国のため」と教育を受け、兵士として命をかけて戦うことを誇りとしてきた日本は現代とは全く違う世界だったと思う。戦争を知らない人が増え、戦争を体験している人が減っている今こそ、当時の出来事を鮮明に残している靖国神社の価値を改めて見直さなくてはならない。戦争をなくし、平和な世界を築くためにも決して昔の悲劇や犠牲になった人の苦しみを忘れてはいけないと思う。今回の貴重な体験をもとにより一層知識を高め、平和を守る行動を起こしていきたいと思う。(U)

参加前は靖国神社=戦争神社としか認識がなく、何故ゆえに人は首相の参拝などが大きなニュースとして報道されるのか気になっていた。
しかし日常の中では戦争の被害やその後遺症を知ることもなく生活していたため、今回はそれを知るための一つのきっかけとなったと思われる。
江戸時代の終了とともに国内外で戦争をし続けてきた日本。しかしその被害は甚大で、きっと明らかにされていない戦争被害も多く残されていることと思う。
今まで生きた教育の中では、表面的なことしか知らされておらず、私自身その時代に何故そのようなことが起きたのかいまだに不明な部分が多い。
今回の企画に参加して、まずは戦争を知ること、そして様々な面で見ることそして絶対金輪際起こしてはいけないものであることを再認識し、戦争政策について否定し続ける立場を取りたいと感じた。
今回限りではなく時にこのような企画で、戦争を知らない世代が戦争を知ることは知識を深めより、生きることに対してより豊かな考え方が出来るのではないかと思う。(SA)

靖国神社への首相参拝が騒がれる中、その参拝に関する賛否を正直あまり理解できていませんでした。
今回、長谷川さんが一つ一つの戦争の意味や、日本が感じていたことと世界が感じていたことの違いなどグローバルな視点で説明してくださったことで、この時代に戦争を美化し、懸命に命を捧げて戦うことが素晴らしいとされてきたことや、靖国神社がそういったことをたたえていることなどよく理解できたと同時に、私たちは戦争という過ちを二度と繰り返さないためにもきちんと過去を、戦争を学んでいく必要があるのだと改めて感じました。(MI)
      

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