築地市場移転予定地 毒ガス弾製造地の土 旧陸軍研究所跡地から搬入
日本共産党清水ひで子都議が追及
今朝のしんぶん赤旗が報道した。築地市場移転問題が新宿区に飛び火。陸軍科学研究所(その後第六技術研究所。第九研究所は登戸研究所となる)で毒ガスが研究され、広島県大久野島の東京第二陸軍造兵廠火工廠忠海兵器製造所で製造。陸軍兵器廠曽根製造所で砲弾に充填された後、中国戦線で使用された。兵士は千葉県習志野学校で化学戦の訓練をされた。(毒ガス問題を考える会と毒ガス島研究所をご参照ください)
画像は1935年頃、陸軍科学研究所を行幸する昭和天皇
東京都築地市場(中央区)の移転予定地・江東区豊洲(東京ガス工場跡地)に、戦争中、毒ガスを製造していた旧陸軍技術研究所跡地(新宿区百人町)の都営住宅工事に伴う土を5500立方メートル搬入し、盛り土にしていたことが24日、明らかになりました。日本共産党の清水ひで子都議が都議会委員会で追及しました。都は豊洲新市場予定地で実施している区画整理事業で、2・5メートル前後の厚さで盛り土をしています。
都市整備局の資料で、旧陸軍技術研究所跡地からダンプカー1006台分、5534立方メートルの土を運び込んだことが判明しました。
清水氏は、旧日本軍の毒ガス弾を調査した「環境省の報告書(2003年)」では旧陸軍技術研究所が猛毒のルイサイト、イペリット(マスタード)、青酸などの毒ガス弾100キログラムを終戦時に保有していたこと、ルイサイトは市場予定地の盛り土から検出されたヒ素の化合物であることを指摘。「毒ガス弾を生産・保有していた軍隊の研究施設の跡地にかかわる土地を市場予定地にもちこむこと自体、行うべきではない」と批判しました。
都市整備局の遠藤正宏市街地整備部長は、百人町から搬入した3件のうち、1件は土壌汚染調査をしていなかったこと、土地の利用履歴は調べていたと述べ、中央卸売市場の岡田至市場長は「調査を行い、汚染が見つかることがあれば、対策を講じていく」と答弁。小沢昌也委員長から「理事者は質問に的確な答弁を」と促され、塩見清仁管理部長は「私どもは事実関係が全くわからない」と答弁しました。
清水氏は、「市場当局の、食の安全を守るという姿勢に大きな問題がある」と批判、徹底調査を求めました。