
「チチェスター詩篇」二日目が終わってしまいました。マエストロによるコーラス稽古からの濃密な5日間、あっという間でした。
スラットキン先生は本日も絶好調。躍動と静謐の指揮により、客席のみならず、ステージ上のオーケストラ、コーラスの魂を揺さぶる感動的なパフォーマンスとなりました。
カーテンコールの舞台袖では、マエストロから開口一番、「Amazing!」と大阪フィルおよび大フィル合唱団を褒め称えて下さいました。マエストロの口にこの賛辞を言わしめた団員諸氏には、心からの「おめでとう」を捧げます。世界的巨匠に「心から感銘を受けました」と最敬礼されるとは合唱指揮者としても最高の栄誉ですね。
もちろん、このAmazing! には、藤木大地さんの魅惑のパフォーマンスも含まれていることでしょう。バーンスタイン「ミサ曲」、オルフ「カルミナ・ブラーナ」に続く共演は、すべて印象深いものばかり。
百戦錬磨の大フィル合唱団も、このヘブライ語と変拍子による作品の難しさに喘いだ日々もありましたが、危機のときには自主練などを採り入れた取り組みにより、各パート内の一体感も増したように思います。そうした大フィル合唱団の頑張りを讃えたいのです。
この経験は、デュトワ先生をお迎えしての「ダフニスとクロエ」や尾高マエストロとのブラームス・チクルスにもきっと生かされることでしょう。

すべてのプログラムが終了し、スラットキン先生の楽屋にご挨拶に伺うと、マエストロは本当に上機嫌。奥様からも「心より(今回の)コーラスを愛します」と有り難いお言葉を頂戴しました。
そして、わたしのヴォーカルスコアには、マエストロのサインとともに次なる言葉が!
Bernstein would have been happy.
いやあ、痺れますねぇ。
マエストロは、再び大フィルにいらして頂けるでしょうか? 再会の日を心待ちにしたいと思います。
