明鏡   

鏡のごとく

日蝕のてまえ

2009-07-22 21:03:00 | 
日蝕のてまえ
こどもたちは滑り台のうえを
みずといっしょにかけおりていった

まだやってこない
かさなりをまっていた
すなのまじったみずにあしをつけながら

空がくもってきた
矢先
まっくろなくもが太陽におおいかぶさった

たちどころのないくもりが
すぐそこまでやってきて
こどもたちを浸食してはひろがっていた

このくものむこうで
太陽のきりこみをいれた
そらがぽったりとにじみだした

日蝕のてまえ
太陽の残像を孕んだ闇が
ひやりと空から降って来た