微熱のような夏のおわりに
ともは旅に出ると言う
そういえば
ともとともに
旅に出たのは
十年ほど前の
いまごろだったと思う
ふたりとも
いきづまりながら
なにもかもなくなってしまったような
時をたどりたかったような
太鼓をたたいて
赤土の器でチャイをのんで
噛みタバコを噛む男達の歯がやけに紫で
坂道の途中
夜を吸い込むような目玉の澄んだ子牛を見つけたり
菩提樹のした
ただただ
かぜをみかけて
座っていたような
今は
またあたらしい
旅をみつけて
どこまでいけるかと
おたがいみとどけているような
微熱のような夏の終わりに
ともは旅に出ると言う
そういえば
ともとともに
旅に出たのは
十年ほど前の
いまごろだったと思う
ふたりとも
いきづまりながら
なにもかもなくなってしまったような
時をたどりたかったような
太鼓をたたいて
赤土の器でチャイをのんで
噛みタバコを噛む男達の歯がやけに紫で
坂道の途中
夜を吸い込むような目玉の澄んだ子牛を見つけたり
菩提樹のした
ただただ
かぜをみかけて
座っていたような
今は
またあたらしい
旅をみつけて
どこまでいけるかと
おたがいみとどけているような
微熱のような夏の終わりに