[ソウル/ワシントン 5日 ロイター] - リッパート駐韓米国大使(42)が5日朝、ソウル中心部で開かれたイベントに出席した際、男に顔を切り付けられ負傷した。警察や目撃者が明らかにした。目撃者や報道によると、大使の顔からは血が流れていたが、自力で歩くことはでき、その後病院に運ばれたという
米ホワイトハウス当局者は、大使の容体について、命にかかわるような状況ではないと語った。オバマ大統領は事件を受け、大使に見舞いの電話を掛けた。
警察は、男の身元についてキム・ギジョン容疑者(55)と発表。事件発生当時、男は韓国の伝統衣装を着て、韓国と北朝鮮は統一すべきだと叫んだ。また、戦争訓練反対とも叫んでおり、これは今週始まった米韓合同軍事演習を意味しているとみられる。
目撃者の1人は「大使は座席にいながら抵抗した。血痕が残っており、顔の右側に7インチ(約18センチ)の切り傷があった」と証言。取り押さえられた男の様子については、「反米、反帝国主義的のように聞こえる」言葉を叫んでいたと話した。
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[ソウル 5日 ロイター] - リッパート駐韓米国大使(42)が5日朝、ソウル中心部で会合に出席した際、何者かに顔を切り付けられた。警察や目撃者が明らかにした。
目撃者や報道によると、大使の顔からは血が流れていたが、自力で歩くことはでき、その後病院に運ばれたという。
警察は、容疑者の取り調べを行っているとしている。
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【ソウル=加藤宏一】リッパート駐韓米国大使は5日午前7時半すぎ、ソウル市内の会合に出席した際に男にナイフで顔などを切りつけられ、負傷した。命に別条はないもよう。容疑者は左派系団体の関係者で、駆けつけた警察官にその場で身柄を拘束された。聯合ニュースによると、容疑者は現場で、2日に始まった米韓合同軍事演習への不満を叫んだという。
5日、ソウル市内で襲われ負傷したリッパート駐韓米国大使=ロイター
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5日、ソウル市内で襲われ負傷したリッパート駐韓米国大使=ロイター
リッパート氏はソウル市中心部の世宗文化会館で開かれた南北統一をテーマにした市民団体主催の会合に出席し、男に長さ25センチの果物ナイフで右ほほと手首を切りつけられた。韓国のテレビ局が報じた映像によると、大使は襲われた後、顔から血が流れており、切られた右ほほをハンカチで押さえながら、自力で歩いて車に乗り込み、病院に向かった。
韓国メディアによると、駐韓米大使が韓国内で襲われたのは初めて。容疑者は左派系団体に所属する54歳の韓国人男性で、2010年7月、島根県・竹島(韓国名・独島)を巡る日本政府の対応に反発して、当時の重家俊範駐韓日本大使にコンクリート片を投げて捕まり、有罪判決を受けている。
オバマ米大統領は4日夜(日本時間5日午前)、リッパート氏に見舞いの電話をかけて「早期の回復を願っている」と伝えた。米国家安全保障会議(NSC)のミーハン報道官が明らかにした。米国務省のハーフ副報道官は「暴力行為を強く非難する」との声明を発表した。
オバマ氏の側近でもあるリッパート氏は、米国防次官補の経験もあり、アジアの安全保障問題の専門家として知られる。駐韓米国大使への起用は米韓関係重視とみられた。米主要メディアは事件を速報した。
与党セヌリ党の金武星(キム・ムソン)代表は5日、声明を発表し「米大使へのテロは韓米同盟へのテロだ」と批判した。韓国政府は事件を受けて緊急次官会議を開いた。
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ワシントン時事】米国務省のハーフ副報道官は4日声明を出し、リッパート駐韓米大使がソウルで暴漢に襲われた事件について「この暴力を強く非難する」と表明した。また、真相究明のため「米大使館と韓国治安当局が協力している。これ以上の詳しい情報はない」と述べた。
リッパート大使の生命に別条はないという。国家安全保障会議(NSC)のミーハン報道官によると、オバマ大統領は大使に電話し、早期に回復するよう願っていると伝えた。
これに先立ち、CNNテレビに出演していたハーフ副報道官は、顔を切り付けられたリッパート氏の写真を見て「韓国は非常に安全な場所だと思っていた」とショックを隠せない様子だった。米主要メディアも至急報で事件を伝えた。
米韓関係をめぐっては、シャーマン国務次官(政治担当)が2月27日、戦後70年に関する講演で、日本と中韓の対立について「愛国的な感情が利用されている」と発言したことから、韓国メディアが一斉に批判していた。
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どのような理由があるかはしらないが、大使を切りつけるとは国際法的に違反する。
無法が過ぎる。
すでに国ではない。