明鏡   

鏡のごとく

自由の女神

2015-08-29 17:35:42 | 詩小説
自由の女神が見たいというので、我々は、自由の女神を目指して、フリーのフェリーに乗り込んだ。

一時間に一度、自由の女神を遠くから眺める為に、多くのものがゲートに集まっていた。

まるで、子宮内の卵子を目指す精子のように、わらわらと船に入っていくのだ。

もちろん、目指したいのは女神の胎内なのだが、あまりに遠く、眺めるだけの、ちょっとした女神ストーカー気分を味わった。

手出しはしない。

安全な我々。

女神は、微笑んでいるようで憂いを帯びているようにも見えたのは、すこしの年季と塩害からか、色あせたガラスに阻まれているのもあるが、遠くにいることの、想像の範囲を出るものではなかった。

ずっと、手を上げて、インドの修行者のように、何をか待っているようでもあった。

確かに、その手をあげる自由はあっても、下げる自由はないのだった。

潮の流れは摩天楼から遠ざかり、我々を乗せて、向こう岸まで運んでくれた。


自由の女神、爆破予告があったと知ったのは、帰ってからしばらくしてのことだった。

我々ではない、どこかの真のストーカーのしでかしたことだ。

国連前

2015-08-29 17:14:35 | 詩小説
国連前に来たのは夕方のことである。

アムトラックで四時間余りを過ごしてやってきた我々は、疲れ果てていたが、夕食を探し、あてもなく、異国の街を歩いていたのだった。

3ブロックほど、歩いただろうか、突然、国連前に行き着いた。

ちょっと、小高いところから、国連の腰辺りを見ているような。

国連本部の足元には、旗をはためかすためのポールが顔のない胴体のように虚しく並んでいた。

国連前の一息。

真下には階段があり、ちょっとした木々が茂っていた。

よく見ると、黒い鞄が木陰に置いてあった。

誰かの置き忘れたものにしては、でかすぎる。

あの中に、奪われたものが入っているのか、それともすっからかんなのかは分からないが。

もしかして、つるされることもなく、なくした顔がそろって入っているのかもしれない。

などと思いながら、カバンの中身を確かめることもなく、そこを立ち去った。



換気扇について

2015-08-29 16:50:09 | 日記

ずっと鈴村和成訳で覚えてた第一ダダ宣言末尾「僕が罪を披露して換気扇について勿体振って話すのは皆さんを楽しませたいからです」の換気扇(通風器)は語源に「抗議・非難」があり寧ろこっちが適訳と宮原庸太郎氏の註解で知る 不覚


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上記は、常日頃から面白い桜子さんのつぶやきより。



わたしが以前、カウンセリングの勉強をしていた時、箱庭を作成し、無意識の一連の流れを研究していたのだが、今に繋がるような箱庭を作成していたことを思う。

換気扇を箱庭の真ん中においたものを、かれこれ二十年前に何気なく作ってからこのかた、なぜだかわからないばくぜんとしたものをつくり、腑に落ちなかったままだったが、ずっともとめていた(換気扇の象徴的意味合い)、こたえを聞いた気がした。



抗議非難。外と中をかき回し換気すること。

潘基文へ「国連の中立性を損なう行動で、非常な違和感を覚える」

2015-08-29 08:38:09 | 日記
潘基文へ「国連の中立性を損なう行動で、非常な違和感を覚える」

日本政府は、国連の潘基文パンギムン事務総長が「抗日戦争勝利70年」の式典に出席することを強く批判している。 

政府高官は28日、「国連の中立性を損なう行動で、非常な違和感を覚える」と話した。
 日本の国連代表部は27日、国連事務局に対し、「いたずらに過去に焦点を当てる行事に対し、国連は中立的な姿勢で臨んでもらいたい」と懸念を伝えた。外務省幹部は潘氏の対応について、「天安門事件が起きた場所で軍事パレードを観覧するのであれば、判断に疑問符をつけざるを得ない。自由や人権といった国連の精神を体現しているのか、国際社会が非常に懸念するのではないか」と不快感を示す。
 潘氏は韓国出身。2013年8月の記者会見で、「正しい歴史(認識)が良き国家関係を維持する。日本の政治指導者には、深い省察と国際的な未来を見通す展望が必要だ」と発言し、日本政府から反発を招いたことがある。
2015年08月29日 07時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun