明鏡   

鏡のごとく

雨茅

2021-11-11 18:33:10 | 
茅の上を雨が通りすぎていく
雨粒がコンパネの足場に垂れていく
雨粒が時のいっぽを刻んでいくように
雨は軒下を静かに垂れながら
いっぽいっぽと雨粒のさざ波を作りながら
今日の日を洗い流そうとしていた
雨の音が溶けていく
茅の上を滑っていく
雨粒の音をそのかぼそい筒ですすりあげるように
空から降り注ぐ
その命の一捻りですするのだ

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