akubiののほほん日記

のほほんとした日常の一コマを綴っています。

補足・・・手術前後

2007年08月20日 22時45分57秒 | 入院~手術するまで
硬膜外麻酔までは、好奇心で一杯だったのに、
さあ麻酔となったときに、猛烈な恐怖に襲われたことは、前述したとおり。

では、なぜ急に怖くなったのか?

手術室へ私は歩いてやって来た。
でも・・・
万が一、麻酔から覚めなかったら・・・
万が一、途中で呼吸が止まってしまったら・・・
万が一、途中で心臓が止まってしまったら・・・

本当に生きて、この部屋を出られるんだろうか?

それまでは、自分は大丈夫とお気楽にいたのですが、
手術直前になって、やっと麻酔や手術が現実の事だと認識したのかも知れません。
そしてこの時、はじめて死を意識したのでした。
だから、とても怖くなったのです。

手術が終わって、名前を呼ばれたとき、
確かに「うるさいなぁ! 人が気持ちよく寝ているのに・・・・」
と、初めは思いましたが、
はっきりと自分が置かれている立場を思い出した途端、
「生きている! よかった!」と、ホッとしたのでした。

そうなると、気持ちの中に余裕が芽生えました。
手術室から運び出されるとき、ベッドサイドに人が付いているのを見て、
「わぁ~ ドラマみたい」と笑いそうになったんですから・・・

でも、家族との関係は、全くドラマとは違っていました。

ま、ドラマと言っても、私が持っているイメージなんですけどね。
それは、手術室へ向かうとき、患者はストレッチャーに寝かされている。
その横を家族は声をかけながら、付いて歩く。
やがて手術室へ付き、患者は中へ・・・
家族の目の前で、ガチャンと手術室のドアが閉められ、「手術中」のランプが付く。
家族は、手術室の近くの長いすに座って、時を待つ。
時折、ランプに目をやり、「まだ消えない・・・」
やがて、ランプが消え、ドアが開き、執刀医が出てくる。
家族は、あわてて駆け寄り、執刀医から説明を聞く。
説明を終えた執刀医は立ち去り、患者は麻酔から覚めない状態で手術室から出てくる。
家族は、麻酔が覚めていない患者に声をかける。

な~~んてね。

実際の私と家族との、手術前後のお話。
手術室へ向かうのを、別に見送ってもらおうと思ってもいなかったのに、
看護師さんが家族に声をかけたため、結果的に病棟のエレベーターの前で見送ってもらいました。
すぐにエレベーターが来ないので、手持ちぶさたというか、間が持たないって言うか・・・
すぐにエレベーターに乗れてこそ、ドラマチックなんですけどねぇ。
とりあえず、エレベーターに乗るときに、「行ってくるね」と手を振りました。

私の手術中は、ディルームで家族は待機。
何をしていたかって?
私が洗濯機を回していったので、止まる頃乾燥機に入れ、
その後、取り出してたたむこと。
それ以外は、売店に行って本や雑誌、飲み物を買ってきたそうです。
じ~と、深刻に待っていたこともないようです。
確か、ダンナが早く仕事に行けるよう、食事も済ませたようなことを言っていたなぁ。

私が手術室から戻ってきたときは、回復室にいました。
「あっ! もう戻ってきた」ってな顔をしていましたっけ。
思わず、「無事終わったよ~!」の合図がてらに、手を振りました。
まあ、何の約束もしていなかったので、通じていないでしょうが・・・

回復室に入り、着替え等をしてもらった後、家族との対面。
別にお互い感動して泣くこともなく・・・
ダンナは、とっとと仕事へ行きましたとさ。


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入院3日目 手術室にて

2007年07月14日 18時54分37秒 | 入院~手術するまで
6月29日

看護師さんと2人、エレベーターで4階へ。
ワクワクしながら、乗る私。
今のところ、初体験の手術への好奇心で一杯。
鼻歌・・・無意識に出ていないだろうなぁ。

ドアが開き、すぐ前に手術室(といっても全体の)のドアがあった。
ドアの向こうには、キャップをかぶったたくさんの人。
こんなに今日、手術があるんだ~と驚く。

自動ドアが開き、看護師さんが,
「akubiさんです。 よろしくお願いします。。」と告げる。

人の群れの中から、昨日会った麻酔科の先生と、
お初にお目にかかる看護師さん2人が出てくる。
厳粛なことなのかも知れないけど、
旅館についたときに、akubiさんお見えですの声に、
担当の仲居さんがやってくる光景と同じやん、
と思ったのだった。 

話は戻して・・・
本人確認のため、看護師さんがリストバンドの確認、手術部位の確認をする。
その後、手術室まで一緒に歩いていった。
廊下の両側には、ずら~と手術室。
すごい・・・
この病院には、16手術室(手術台は17)あるんだって。

私が手術を受ける部屋は、一番近くの部屋だった。
思ったより狭い・・・
いや、いろいろな機材が置いてあるから、狭く見えただけかも知れない。

入室すると、まず手術台の上に置いてある帽子をかぶる。
その後、台の上に仰向けに寝る。
麻酔科の先生により、再度本人確認。
確認終了後、1人の看護師さんが、私に心電図、血圧計、酸素のモニターをつけていく。
もう1人の看護師さんは、画像を止めていった。
(画像を確認しながら、手術をするのね。)
麻酔科の先生は、私の左手甲に点滴のライン確保。

次に硬膜外麻酔を行う。

硬膜外麻酔とは、脊椎(背骨)に中にある脊髄のすぐ近くの硬膜外腔と言う場所に、局所麻酔薬を入れて、手術部位の痛みをなくす、あるいは痛みを軽くすることを目的に行う麻酔のこと。
 カテーテルという細い管をいれ、このカテーテルから麻酔薬を入れていく。

このカテーテルを入れるのに、台の上で横になり背中を丸くした。
一応動かないように、看護師さんがサポートしてくれる。
神経が一杯通っているところだから、私も動くつもりはないが・・・

姿勢が決まったら、背中を2階消毒。
まず、カテーテルを入れるための局所麻酔。
これが、とっても不快な感じ。
グニュ~と、にが~いものが、体内に入っていく感じがした。

麻酔が効いているので、カテーテルが入った感じはしない。
テープで固定。

もとの仰向けの体勢に戻る。
いよいよ、麻酔なんだ・・・、と思ったら、
今まで興味津々で辺りを見回していたのに、
急に恐怖感が襲ってきた。
「もうやめた!」ってここで立ち上がったら、どうなるんだろう?
そう思った瞬間、いつの間にかやってきていた先生と目があう。
ニコニコ、かつ目で「大丈夫だよ。」と言っている感じ。
その横には、研修医君。
そう、君はなにかを学んでね。
反対の横には、見知らぬ先生・・・
第一助手の先生ね。
教授が執刀医となっていたけど、
メインはこの先生だろう・・・て思った先生か~
よろしく頼みますよ。
そう思うと、すこし落ち着いてきた。
(でも、意識がなくなった後、何か叫んだかも・・・)

「酸素マスクをつけますね」と麻酔科の先生の声。
「麻酔薬を入れていきます。」の声に、反射的に壁に掛かっていた時計に目をやる。

9時18分・・・

私の記憶は、ここで途切れている。







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入院3日目 手術当日の朝

2007年07月14日 16時20分59秒 | 入院~手術するまで
6月29日

前夜服用した眠剤のおかげか、10時台には眠りについた。
でも、薬を持ってしても、私の睡眠時間は長くならないのか、
4時過ぎに目が覚めてしまった。

ブラインドの隙間から見える空は、まだ明るくない。
テレビをつけても、見たい番組もない。
空の色が変わっていくのを、眺めていました。

今日は手術。
お昼過ぎには、私の体は変わるという実感はない。
ただ、手術って麻酔で寝ているだけなのに、
なぜか体力を使い、疲れてしまう・・・と認識している。

でも、うちのわんこを見ていたら、本当にそうなのかな?と思ってしまう。
人間と犬を一緒に考えるのも、変な話かも知れないけど・・・

うちのわんこ(オス・7歳)は、昨年全身麻酔による去勢手術(タマタマを取る手術)を受けた。
オス犬の去勢手術は、日帰り手術。
午前中、動物病院に連れて行って、問題がなければ午後から手術、
夕方5時に引き取りに行く・・・と言う流れ。
開腹しないといっても、健康な体にメスを入れるのだ。
なのに、夕方迎えに行ったわんこは、とっても元気だった。
手術の後も、気になってなめていたが、痛そうには見えなかった。

7歳のわんこに、去勢手術を受けさせたのは、病気防止のため。
過去に2度前立腺が肥大している。
今のところ、薬でなんとかなったけど、今後はわからない。
去勢することによって、前立腺肥大や、タマタマ系の病気になる可能性が低くなるメリットがある。
子どもを持たせる気もないので、本人の意志など聞かないまま(聞きようもないが)、去勢手術を受けさせたのだった。

今回の私の病気は、ダンナは「わんこのタマをとったからじゃないの?」と、
非科学的なことを言う。
ばかばかしい・・・と言い返すが、
私に子宮・卵巣を摘出するのを、すんなり決めた要因になったのは、本当の話。
わんこのタマを「病気予防」という理由で取ったんだから、
私が逃げることは、わんこに失礼だろうと思ったからだ。

そんなことを思い返していたら、起床時間になった。

水を飲むことは出来ないが、洗面・歯磨きをすませておくように指示されている。
でも少量なら飲んでしまって大丈夫かも?
現に、私は少量の水で、常に服用している降圧剤を飲んだから。

検温をすませ、7時に浣腸。
akubi: やっぱり10分くらい、我慢しないとだめ?
nurse: 10分も我慢しなくてもいいですよ。
    3分・・・せめて1分は我慢して下さいね。

私はベッドでじっと時がたつのを待っていたんだけど、
お隣のさんは、浣腸の後、すぐにトイレへ向かい、個室の中で我慢したそうだ。

8時頃には手術着に着替えておくように・・・
そうなっているのに、待てど暮らせど持ってきてもらえない。
ナースステーションに聞きに行くと、「すぐに持って行きます。」との事。

持ってきてもらった手術着、紙パンツ、弾力ストッキングを身につける。
手術着の下は、すっぽんぽんだと思っていたので、意外。
ストッキングは、前日足首やふくらはぎのサイズを測り、一番合うサイズの物が用意されていた。

念のため手術室へ行く前に、もう一度トイレへ行っておく。
私は、コンタクトレンズ、メガネ、ピアス、ネックレス、指輪、時計など、どれも身につけていないが、つけている人は、取っておくよう指示されます。

私は、午前中の手術だったので、用意はこれでおしまい。
午後からの手術の場合は、ここまでの流れは一緒だけど、
水分補給のための点滴が9時頃から始まる。

この病院の手術室は、4階
その近くに座って待てるスペースがないので、
家族は、病棟のディルームで待機する。
8時半頃までに来るよう言われていた。
ダンナと母、実家の隣のおばさんが来てくれた。

手術終了後、ダンナは仕事、
母は息子が帰ってくるので、我が家へ行かないと行けない。
そのため術後すぐの私に付き添うために、おばさんが来てくれた。

8時50分
病棟の看護師さんが部屋へ来て、
「akubiさん、そろそろ行きましょうか?」

部屋のみんなに、「いってきま~す。」と声をかけ、
手術室へ向かうエレベーターで家族に見送られ、
手術室へ歩いて向かった。






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入院2日目の夜

2007年07月13日 17時12分19秒 | 入院~手術するまで
6月28日

手術を控えているので、もう少し緊張するかなと思ったけど、
とってもリラックス状態。

今日から自宅には、母が泊まってくれるという。
「マンションは息がつまる!」と言ってるのに、申し訳ないな。
でも、これで大雨で警報が出て、休校になったとしても、
心配する必要が無くなった。
家のことも、心配することは何もない。
後は、なるようにしかならない。
その分私は、治療に専念すればいいのだ。
(ちょっと、自己中と言われるかも知れないけど)

6時夕食。
これで、しばらく絶食だ。
私の場合は、手術前日の夕食まで食べられたが、
前日のお昼から絶食、点滴開始という方もおられた。
いつまで食事がとれるのかは、個人個人違うようだ。
水分摂取は、夜中0時までオッケーらしい。
9時以降禁止だと思っていたから、ラッキー~!

食事後、下剤が処方された。
これまた、個人個人違いがあって、
2時頃、水溶液の下剤も処方されている人もいた。

同じ部屋の同志とも、うち解けてきたので、
ぺちゃくちゃおしゃべりをする。
もっとも、病気のことが中心だけど・・・
手術を終えた方によると、
「とにかく術後痛くなったら、遠慮しないで痛み止めをもらうこと!」
この一語に尽きるらしい。
覚えておかなくっちゃ!

10時前、眠剤が処方される。
効き目あるのかな?と半信半疑。

とりあえず消灯時間の10時に、横になる。
初めのうちは、全然眠くなかったが、いつの間にか眠りについたようだ。


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入院2日目の午後

2007年07月13日 17時03分04秒 | 入院~手術するまで
6月28日

毛剃りだ~、入浴だ~と、私がバタバタしている間に、
同じ部屋に、緊急入院されたさんがいた。
とっても具合が悪そう・・・
急だった証拠に、入院に必要な日用品とかを、
一緒に来ていたお母様がされていた。

手術を終えたさん、
翌日手術を控えたさん、
翌週の火曜日に手術のさん、
抗ガン剤投与を控えたさん

以上5名が、しばらく同じ部屋ですごす、病気に打ち勝とうとしている同志たち。

それぞれの主治医の先生が、入れ替わり立ち替わり、やってくる。
回診なんだろうねぇ。
忙しいんだから、別に来なくてもいいよ、って思ってしまう。
私とさんは、同じ先生だった。

手術に必要な物の確認のため、看護師さんがやってきた。
手術当日分として、腹帯・T字帯・バスタオル・タオル・ナプキン1枚
手術翌日分として、腹帯・下着・バスタオル・タオル・ナプキン1枚
それぞれ、バスタオルでくるんでまとめ、
ベッドサイドの収納ボックスのわかりやすいところに置いた。
これは、看護師さんが移動してくれるらしい。

お昼の2時から4時は、私が一番眠くなる時間帯。
ベッドに寝転がっていたら、なんか人の気配。
手術室の看護師さん達が、やってきた。
明日私を担当してくれる看護師さんは、
今手術中なので、代理とのこと。



前日、病棟の看護師さんからもらっていた
「全身麻酔で手術を受けられる方へ」というチラシと、
病院の手術室の写真を見ながら、説明していってくれる。
チラシは、手術までの流れ・処置・私が取るべき姿勢・意識について
手術入り口・~麻酔まで・硬膜外麻酔・麻酔・手術・~退室に別れて書いてあった。

写真ってやっぱり便利だわ。
話を聞くだけより、目で見る方が、理解度がアップする。

夕方、麻酔科の先生が来た。
先ほどのチラシの中で、特に麻酔に関する部分の説明を、
もう一度受ける。

でも、私が自分から何かをするのって、
ベッドまで歩く・寝る・硬膜外麻酔のとき体を丸くする
・呼びかけに応じる・・・ぐらいじゃないの?

明日の朝は、常に飲んでいる薬を少量の水で飲んで下さい、とのこと。
了解して、麻酔同意書にサインする。

予定をこなしていたら、昨日より時間が早く過ぎていったような気がした。












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