あまぐりころころ

主に漫画やゲーム等の感想や考察を。
時に旅行記等も交えながらの、のんびりのほほんブログ。

『食戟のソーマ』第228話感想

2017-09-04 10:30:00 | 食戟のソーマ

 いや~~~今回は感想を書くのに四苦八苦。
 本編を読んだ方ならお分かりかと思いますが、湧き出る不平不満を落ち着かせるのが、もうとにかく大変だったもので・・・。

 そういうわけで、今回の感想の大半(特に前半)はかなりダークネスな内容となってしまっています。(これでもかなり抑えたんです)
 どうかご了承ください。





 週刊少年ジャンプ2017年39号掲載
 表紙&巻頭カラー
 第228話 【希望の連帯】

 

 

 

 アニメ制作好調!ということで今回は表紙&巻頭カラー!
 センターカラーはほぼ月一回ぐらいでありましたが、表紙&巻頭カラーはかなりご無沙汰。
 え~っと確か・・・、前の表紙&巻頭カラー回は連載4周年突破記念であり葉山との決着回でもあった、第191話【熱戦の果てに】だったかと。
 あの回は去年の11月頃だった筈だから、約9ヶ月振りかあ~・・・・・・・・・・わお。

 表紙は至って王道のイラスト。
 創真はやっぱり格好いい。

 巻頭カラーの方はというと、まずは竜胆先輩によるアニメ第三期の報。
 やっぱりこういった一人司会はアリスや久我や竜胆先輩がハマリ役☆
 アニメ放送開始が今秋10月ということで、見開きの扉絵も現十傑陣となってます。
 そんないつものダジャレはともかく。

 主人公がWサインしかしてないんですけど・・・。(T‐T)





 では本編へ。

 完敗を喫してしまった久我・女木島・美作ら反乱軍。
 その敗因理由はというと

 美作の場合は「隠し包丁」の入れ過ぎだったとのこと。

 

 

 

は?

 

 

 

 いえ、これが美作ではなく他の料理人だったならば、素直に納得できましたよ。だけど。

 よりによって人一倍優秀な模倣スキルを持つ美作にその敗因理由ですか???


 しかもこれまでの模倣よりも更に進化させたという[周到なる追跡・閃]をあれだけ披露しておきながら。その理由って。

 しかも作中で「勝敗を分ける一貫」としっかり述べられていながらも、アレンジの軍艦巻きには一切触れていないというこの雑さ。

 アレンジが評価のプラスになったのかマイナスになったのか。
 それすらも全然分からないというこの消化不良感は酷いものがあります。

 例えばですよ。
 例えば、まぐろ一匹一匹の個体差によって隠し包丁の入れ加減が変わってくるとか、視覚的には完璧にトレースすれども、握りによる絶妙な力加減はトレースしきれなかったとかいう理由だったならば、個人が積み重ねてきた経験の差という理由がごく素直に納得できたと思うんですよ。

 作者の狙いとしては、薊の教育指針である「模倣」に対する抗議の意味で美作を敗北させたのかもしれません。
 それと同時に、「相手を見る」ことが重大なポイントである今回の連帯食戟において、まさに相手を「見る」スキルである[周到なる追跡・閃]だからこそ「見落とし」という繋ぎ方にすることを狙ったのかもしれません。
 ですが、もしそうだったとしても。
 この敗北理由は美作が頑張ってくれたこれまでの過程を踏みにじってしまっていると思います。




 久我の敗北理由については案の定といったところ。



 女木島先輩に至っては一切説明なし。
 これは間違いなく竜胆先輩の実力開示を避けた形ですね。
 なんてったって附田先生は温存の鬼ですもの。
 別名焦らしの鬼。




 こうして圧倒的実力を見せつけた十傑上位陣。
 この勢いのまま、次なる闘い3rdBOUTも続けて出ようとする竜胆先輩ですが・・・

 

 

 

はぁ?

 

 

 

 料理勝負で消耗してしまい、次の戦いまでに全回復できそうにもないってどういうこと???


 確かにこれまでも勝負後の体力消耗描写やノックダウン描写はありましたが、それらはお色気リアクションと同様に一種の演出表現と私は解釈していました。
 料理「バトル」漫画として分かりやすくするための演出と。
 ですが、それを現実に持ってこられると・・・。

 これはあれでしょうか。
 通常はイメージとして描かれているお色気リアクションが現実に反映されてしまった、「おさずけ」(第189話)と同じようなものなのでしょうか。
 あの意味不明な後付け設定も全く受け入れられませんでしたが・・・
 これはそれ以上に受け入れられません。

 確かに真剣勝負に身を投じた際は、多かれ少なかれ心身の消耗はあることでしょう。
 ですが。
 丸一日かけて休まないと全力で挑めないとかほざいていたら、とても“現場”で戦い続ける事なんてできませんよ!!
 実際“現場”で働いている者として、この展開は“現場”を舐めた発言にも感じられて、不快を通り越して軽い怒りさえ抱いてしまいました。
 現場なんてそれこそ毎日が「戦場」だっつーの。💢

 

 

 

 

 

 ・・・とまあ、不満轟々だったわけです。
 ここまでは。



 戦略云々はどうであれ、やはり本気で勝つつもりで挑んでいた事もあり、露骨に悔しがる久我。
 「先輩」の職権濫用で憂さ晴らしです。
 これが普段だったら「なに創真こき使ってんねん💢」と激怒するところですが、次のコマで瞬時に怒り消滅。
 ホント創真のこういう素直すぎて逆に皮肉スキルは天賦の才だと思う。

 お茶に映る、自分の悔し顔。
 それを一気に飲み干し・・・久我は今回の敗北に納得しました。
 この一連の流れは大変秀逸ですね。
 敗北を受け入れる久我の成長が、短い行動の中で見事に描かれていたと思います。
 そんな久我を見守る創真も良かったですね。(^^)



 というわけで、司と竜胆先輩は明日行なわれる試合は出ないことになりました。
 もしまた自分と闘いたいのであれば、お前も明日は控えに回った方が可能性はあるかもしれないと創真に告げる司。
 ですが、創真は明日は自分も出ると断言します。
 自分達はチームで勝ちにきているから、と。

 

よく言った!!!(Σd(><))

 

 こういう所が創真の非常に大きな強み。
 独りよがりな感情に走ることなく、常に大きな視野で今一番大切な事を見失わないでいてくれるんですよね!

 それに、にたっと笑いながら司に告げた軽い煽りも非常に創真らしい言葉だなあ、と。
 「遠月を取り戻してからでも」と自分達の勝利を前提にしていながら、「たっぷり挑戦できるから」と司達を遠月から追い出そうとは微塵も考えていないという。
 こういう生意気さと温かさの凄い絶妙な配分が、個人的に感じる創真独特の魅力ですね。





 と、いうことで。
 3rdBOUTに出るのは―――

 

 

きたーーーーー!!!一年生トリオ―――!!!
(\(^^)/)


 


 個人的にこの面子は、反乱軍の中で最も安心して見守られる三人です。
 進級試験時にセントラル側の策略によって分断させられた時も、タクミと恵が生き残ってくれたことは本当に心強かったですから。
 それにこの三人なら、連帯食戟の本当の真価を披露するのにこれ以上なく適任ですしね!



 さてさて、気になる対戦カードは一体どうなるでしょうか?

 

 


 

 

 遠月革命編が始まって以降、この傾向が増えてきたと思うのですが・・・

 序盤から中盤までは期待を昂らせる面白い展開を繰り広げておきながら、肝心の終盤になると色々と釈然としない決着理由になる勝負が多いように感じます。

 これまでは個人的な深読みで何とか解釈してきましたが、今回は流石にその許容量を超えてしまいました。

 体力制なんてものを唐突に提示されても、こっちとしては単なるご都合展開にしか思えません。
 久我達の敗北を無駄にしないようにという意図があったにせよ、もっと納得のいく形はいくらでもあったと思うのですが。

 この作品はイメージはイメージ、(作中における)リアルはリアルと、しっかり区分できていたからこそ読み手もそう割り切ったうえで楽しめてきたと思うんです。
 それがここにきていきなりイメージとリアルが混合されるのは、非常に悪手としか思えません。少なくとも、私個人の考えでは。
 「おさずけ」共々、もう今後は一切用いて欲しくない設定です。





 そんなわけで、今回の中盤まではもうとにかく全っ然素直に読めませんでした。

 でも。

 またもや導入の上手さに惹き込まれてしまうというね☆

 さすがに今度の3rdBOUTこそは、決着共々説得力のある形になってくれることを切に願う次第です。



 さてさて、私が最も思い入れのある面子ばかりが揃った、反乱軍の3rdBOUT出場者。
 対するセントラル陣は司と竜胆先輩が控えに回った以上、必然的に残り3名の茜ヶ久保もも、斉藤綜明、叡山になるわけですが・・・。

 では、いっちょ予想を立ててみましょう!(腕まくり)
 
 どの組み合わせでも面白くなりそうですが・・・
 まず最初に言えば、3rdBOUTの対戦図は

 創真 VS 茜ヶ久保もも
 タクミ VS 斉藤綜明
 恵 VS 叡山

 と予想してみます。


 理由としては、単に実力順に見てこの組み合わせが一番妥当だから
 ・・・というわけではなく(笑)。

 創真 VS 茜ヶ久保もも は、以前残党狩りの際に茜ヶ久保ももの試合を見て創真が闘ってみたいと意欲を燃やしていたことから(第153話)、その伏線回収と読んで。
 なにげに創真は駄菓子使いの名人ですし(苦笑)。

 タクミ VS 斉藤綜明 は、美作の敵討ち・・・というのもありますが、タクミも日本の心を尊重してくれている人物ですからね。(小説版第一弾参照
 秋の選抜予選では[味の地平を斬り拓く者]として武士のイメージで描かれたこともありますし(第56話)、両者共に和の志のぶつかり合いが期待できそうです。

 恵 VS 叡山 はというと・・・。
 以前も述べたことですけど、私から見て叡山というキャラは「料理人としての誇りを持っていない、悪役としての四宮」というイメージなんですよね。
 薊政権が始動した際に、率先して極星寮を取り潰そうとした叡山。
 あの時は創真が代表して戦いましたが、その件から見ても恵と叡山は浅からぬ因縁が。
 ここ最近全然活躍の機会が無かったこともありますし、ここはいっちょ、恵にとって最初の食戟であった四宮戦を彷彿とさせるような熱い戦いを期待して、この予想を立ててみます。



 ・・・と、ここまで述べてみたものの、不確定要素は幾つもあるのですがね。

 叡山は創真への報復に固執してしまっていることから、強引にでも創真の対戦相手になりそう。
 ですが。 
 今の叡山と闘ったところで、極星寮奪還時に闘った時とさほど変わらないと思うんですよ。
 あの時の戦いから、叡山は全然成長していません。(むしろ退行してる?)
 創真も宣言していたように、彼らが再び戦う時は、叡山がきちんと己のこれまでを顧みて、真っ当な料理人としての誇りを取り戻した状態で戦ってもらいたいので。(^^)

 そして恵はその献身的な性格から、自分の勝利を捨ててでも創真やタクミを勝たせるためにサポートの方に注力してしまう可能性が。

 なにより。
 一番の懸念人物は、やはり(元)第四席の茜ヶ久保ももです。
 お気付きでしょうか?
 さりげに茜ヶ久保ももって、竜胆先輩や司に続いてカラー扉絵に抜擢されているのを。
 DVD同梱版第25巻表紙にも描かれていましたし、第175話の連号カラー扉絵でもえりなや司と一緒に描かれてましたし。
 佐伯先生のお気に入りだかどうかは知りませんが、地味に優遇されてるような気がするんですよ。
 「お菓子」という得意ジャンルは割と早くに明かされたキャラですが、その分野が少々特異だけに油断ならない人物だと思います。


 そんな不確定要素は多々ありますが、もし順当に戦いが進めば、今回は反乱軍の全勝になるのではないかと。
 創真は仲間達のサポートを得られれば充分に十傑上位に勝てるでしょうし、タクミもテーマ食材がよっぽど不利にならない限り、勝てると思います。
 恵は反乱軍の中では最も下ではあるかもしれませんが、なんだかんだで恵も成長していますから。
 今の恵なら、十傑下位ならば充分に健闘できると思っています。
 っていうか、これからも創真と一緒に歩んでいくならば、これぐらいの実力は必要ですしね。



 はてさて、一体結果は・・・?

 


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