「ジャンプNEXT!!」発売!
早速見ましたよ~!『食戟のソーマ 別腹!』!
やっぱ郁魅って優遇されてる子ですよね~。この前のポスターセンターカラーもそうでしたし。
ま、私も郁魅は好きですけど。(^^)
彼女の報われなさは見ていて応援したくなってしまいます(苦笑)。
郁魅が可愛い一方で、順当にヒロインの格が下がっていくえりながまた愉快でした。
詳しい感想は単行本収録時に述べるとして・・・
今週の感想、少々気は重いですがいってみましょう・・・。
週刊少年ジャンプ2014年34号掲載。
掲載順第3位
第79話 【最後の切り札】
日本へ旅立つ際に父親からお守り代わりに貰った、アルディーニ自家製のオリーブオイル。
それを用い、タクミは起死回生の手段として“第4の層”を挟んだセミフレッドを出してきます!
それは「レモンカード」!!
Curdと綴ってカード・・・どこかで聞いたような・・・と思っていたら、牛乳からチーズを作る際にもその言葉が用いられていました。(この場合は、牛乳などの乳が酵素の作用によって凝固されたもの)
ちなみに、豆腐も「(ソイ)ビーンカード」と呼ばれることがあるそうですよ☆
レモンカードの材料は卵と砂糖と、レモンとバター。
ほんの少ししか残っていなかったバターの代用として、お守りのオリーブオイルをタクミは使ったのでした。
っていうか、オリーブオイルってバターの代用になるのですか!?知らなかった・・・。
オリーブオイルの特性を知っているからこそとか審査員は言ってますが、どういう特性のためバターの代理が可能なのかをぜひ詳しく教えて頂きたいのですが。
油脂成分を比較しても、オリーブ油とバターってあんまり似てないんだけどなあ~・・・。
土壇場に立たされながらも、対応力と発想で独自のレモンカードを作り上げたタクミ。
それは全く新しい調味料として、「レモンカード・イタリアーノ」と名付けられるほどでした。
レモンカード・イタリアーノによって強化されたレモンの風味。共立て生地によるスポンジとの相性も抜群。
審査員達の評価も上々です。
おお!「逆転だ・・・!」との言葉まで!
美作のやり方を批判していた大泉のお爺ちゃまも、タクミのこの機転に「天晴れ!」と大喜び。(^^)
笑顔で更に食します。
が。
突如笑顔が消えるお爺ちゃま。
それは致命的な何かに気付いてしまったかのような―――
呼吸困難になったかのように、震えだす美作。
隠れていた顔から現れたのは―――笑い。
堰を切ったように高笑いする美作。
なんということでしょう。
タクミが必死に思いついた起死回生と思われた策さえも、美作の予測の範疇の内だったのです。
タクミが追い込まれても諦めずに、現場で鍛え抜いた対応力と発想力を持って対抗してくることも。
お守りとして常に持っているオリーブオイルを使ってくることも。
レモンカードを作り、レモンの風味を強化してくることも。
全て。
全て読んでいた美作。
そんなタクミへの対応策として、美作があらかじめ仕込んでいた物は「塩レモン」!!
数週間前から漬け込んでおいたそれを隠し味としてセミフレッドに加えることで、レモンの全ての風味を強化していたのでした。
・・・・・・・・・・「数週間前」・・・?
へ~~~お題発表は直前だったというのに、よくまあ都合よくそんな物が準備されていたねえ~~~。
両者の差は、ほんの、ほんの僅か。
しかし―――
審査結果は[5-0]
タクミの・・・完敗。
最初の頃に予想していた通り、対戦の組み合わせ、結果、共に当たり。
嬉しくない!!
全然嬉しくないよぉ!!
(><。)
今回ばかりは当たって欲しくなんてなかったのに!!
外れて欲しかったのに・・・!!
そして今回の対決も「黒」の勝利。
この漫画なんでこんなに「黒」が強いの!?!?
準決勝進出者全員「黒」になっちゃいましたよ!
そんでもって予選Bグループの選手全滅ですよ!
なんてこった!
弟への侮辱が撤回できず、料理人の命である包丁も奪われ、自身の武器である「これまでの経験を元にした発想」も通じず。
どうしましょう。
タクミのアイデンテティー大崩壊の危機です。
これまでの勝負事には「お題」の不利有利はありましたが、「対戦相手」との相性は特に着目されていませんでした。
ですが。
今回はその相手との相性がモロに出た形でしたね。
タクミは確固とした信念を持つ、家族思いで熱く真っ直ぐな人物。
故に。
それが「読み易さ」となってしまい、美作に全てを推測されてしまったんだなんて・・・!!
えりなへの強い忠誠心。それが原因となって葉山に負けた新戸。
それを凌駕する皮肉さとなってしまったタクミ。
・・・ということは・・・。
この流れで行くと葉山も・・・?
「お守り」の力は及びませんでした。
苦境の中懸命に、自身の誇りやイサミら家族との絆を拠り所にして全力を尽くしたタクミ。
それだけに、尚更この結果がやるせないです。
・・・・・しかしながら。
思いっきり冷酷な感想を言わせて頂きますが、作中でタクミは今回のレモンカード・イタリアーノを閃いた時「過去のレシピを超えた」と感じていましたが、私としてはそう感じられなかったのです。
なぜなら、タクミはこれまでにも他国(主に日本)の料理を組み合わせた、枠に囚われない自由な料理を作ってきましたから。
審査員の方々も「これまでイタリアンに縛られていた」だの、「そこから一つ発想が自由になった」等と言ってますが、私から言わせれば、今回のタクミの料理はこれまでの彼の料理の延長線に過ぎないと思えてしまいました。
ごめんなさい、タクミ。
でもね。
もっともっと伸びていけると思っているからこそ、敢えて言わせてもらいました。
タクミはこんなところで終わる料理人ではありませんもの!!
タクミがこれまでの自分を超えるには何か・・・、他にも「何か」が必要だということなのでしょう。
そしてこれ以上無いほどタクミを貶めた美作。
前回の感想の最後に、タクミには美作より「一枚上手」をいって欲しいと述べましたが・・・「上手」は美作の方になるとは。
この度の勝負を最後まで見て、私が美作に抱いた印象をひとつだけ挙げるならば・・・。
美作喋り過ぎ。
相手の反応を見て楽しんでいるからでしょうが、逐一タクミをせっつく言葉を発していましたね。
調理場で喋り過ぎる料理人は腕は信用ならねーってのは常識だぜ? (by幸平創真)
きっと附田先生の意図によるものでしょうが、美作の発言にはニュアンスが違うと感じる言葉が多く使われていました。
前回の「勝つ努力を惜しまなかった」発言を始め、今回の、タクミを「信用」してたという発言も。
それって「信用」ではなく、「用心」してたというのでは?
美作は多分、自分の発言から自爆しちゃうんじゃないかと思うんですよね。
そう思えるぐらい発言に「綻び」が見られます。
だからこそ、是が非でも創真との対決を望みます。
なぜなら彼は「言葉の支配者」。
創真にはもう遠慮無しで、美作を言葉攻めして貰いたいですね♪(ドエスマイル)
この憤りややるせなさが鮮烈なうちに、創真と美作には勝負してもらいたいです。
それもあるため、二人が対戦するのは準決勝になって欲しいのですが・・・。
そして創真には、タクミの分まで圧倒的格差で美作に勝ってくれることを期待します。
そして、もう一度タクミが自分自身の手で、傷ついた誇りを取り戻すチャンスを作ってくれることを。
ただ・・・、そう願う一方で、VSアリス戦が快勝だった分、美作との対決は一筋縄ではいかないのでは・・・という不安も抱いてしまっています。
なにせあのタクミが惨敗してしまった相手ですし、何より、タクミは創真と同タイプの料理人ですからね。
タクミもそうであったのと同様に、創真にとっても美作はかなり厄介なタイプなのでは・・・。
それに、準決勝(第二回戦)がどんな対戦方式になるかも分かりませんし。
変わらず「お題」形式か。それとも「縛り」か。
ひょっとしたら、もっと違った対戦形式になる可能性も。
なにせ今回の選抜の草案を作ったのはあの叡山。
美作の他にも創真を失墜させる策を巡らしていそうで、心配は尽きません。
そういうわけで、準決勝の組み合わせは
創真VS美作
葉山VS黒木場
と予想します。
そして勝者は創真、そして、黒木場になるかと。
葉山が勝って決勝で創真と再戦というのもとても興味深いのですが、私の中では、 黒木場>葉山 なので。あくまで現段階の実力としてですが。
何より、葉山と黒木場は境遇が似ているという共通点がありますから。
上記で述べた通り、新戸、タクミに続いて葉山も「大切な者への思い」が仇になってしまうという形に陥ってしまうのなら、それは創真ではなく黒木場がそれをやってしまいそうです。(創真は相手の「大切な気持ち」は絶対に傷つけない子ですしね)
ちなみに、準決勝進出者4名は全員「黒」のイメージですが、それでもより細かく分類すると、「白」は創真と葉山、「黒」は黒木場と美作になると思うんですよね。
それを考えると、上の組み合わせはこれまた「白VS黒」になるよなあ、と思ったり☆
本当に今回は感想を纏めるのに一苦労でした。
実はまだ語りたい事があるくらいです。
でもそれは、創真VS美作の対戦が決まった時に述べることにしましょう。
それと・・・。
毎回秀逸なこの作品のサブタイトル。
ここ最近はいつも以上に言葉の妙が深いと感心しているのですが・・・。
今回のサブタイは【最後の切り札】。
逆転を懸けた「レモン“カード”」と“札”を掛けたのはすぐに分かったんです。
でも。
この感想を書いている途中で気付いたのですが、第73話ラストで美作はタクミの個人情報をひとりごちてましたよね。
その中の一つに、「トランプが弱い」とあったような・・・。
まさか。
「“カード”(トランプ)は弱い」ということにも掛けていた・・・なんてことありませんよね???
もしそうだとしたら、感心したらいいのか泣いたらいいのか分からなくなっちゃうんですが・・・!
そもそも第74話までの流れだったら、タクミが負けてもこれほどの波乱は起きなかったことでしょう。
それが、美作の悪役振りの強化、食戟への移行、それによるタクミの料理人としての威信を懸けたことによって、大きく反響を引き起こすこととなりました。
結果は、大方の読者が最初に予想していた通りだったというのに。
凄いですね。
私達、思いっきり附田先生に振り回されてる。
さて・・・。
次回何より心配なのが、タクミの心境。
本当に今回タクミは徹底的なまでに打ちのめされてしまいましたから・・・。(><。)
そんな状況になってしまった今、望みを託すのは勿論創真。
美作は理屈によってタクミを把握し追い詰めたけど、創真には理屈ではない面でタクミを理解し、救ってもらいたいです。
創真はタクミと同じプライドの高さと料理への情熱を、そしてプロとして現場で戦ってきたことを誇りとしている子。
だからこそ、タクミの事を認め、理解してくれている筈。
そして何より、仲間を信じ抜いてくれる子ですから。
四宮編の時も、恵を信じて、不利な中最後まで温かく支えてくれた創真。
そんな彼だからこそ、タクミのこともきっと信じてくれる筈。
タクミがきっと立ち上がり、また自分に並んで、改めて再戦出来ると。
私もそう信じていますよ。
タクミは確かに奪われたかもしれない。
イサミとの絆の「象徴」を。
創真との再戦の「機会」を。
だけど。
失ってはいない。
イサミとの絆自体は消えてはいません。
創真との約束も無効にはなっていません。
まだ、希望はある。
支えてあげてねイサミ!
そして。
頼んだぞ創真…!!!