あまぐりころころ

主に漫画やゲーム等の感想や考察を。
時に旅行記等も交えながらの、のんびりのほほんブログ。

『食戟のソーマ 弐ノ皿』第三話&第四話感想

2016-07-31 10:30:00 | アニメ感想

 ソーマ本編の感想がかなり遅れてしまっていて誠に申し訳ありません。
 監査という一つの山は越えたものの、まだまだ超えるべき山が残っている状態で、軽くゲンナリ・・・。
 しかも本当の山にも登ってきたため、足が…!足があああ・・・!!(しかもこれも仕事だったという/涙)

 毎年この季節は、暑さでなく仕事でグロッキーさせられてる気がする・・・。



 さて、本編の感想は取り敢えずコツコツ取り組むとして、せめてアニメの方だけでもリアルタイムに合わせておかねば・・・!

 【『食戟のソーマ 弐ノ皿』第三話 ちょこっと感想】
 う~ん。今回はこれまでの中で一番悪い意味でダイジェスト感が強い作りになってしまっていたかと。
 汐見と葉山の語らいなど、原作で描かれていた「余韻」や「間」といった持ち味が展開の詰め込みによって大きく損なわれてしまっていたのが残念でしたね。
 あと不満だったのが、創真とタクミの名シーンとして筆頭に挙げられる第75話での会話が雑然としていたこと。
 現在描写と過去描写が入り乱れていて、今のシーンなのか過去のシーンなのか少し混乱しました。
 創真とタクミのライバル性において、そして次回にかけても大変大きな意味のあるシーンだっただけに悔やまれます。かなり。

 ですが、その一方で良い改良点もちゃんと見受けられました。
 特に「おお!」と嬉しく思ったのが、恵を労う観衆達の中に北条がいてくれたこと。
 原作では「応援してる」と言ってくれていたのにその後全く姿を見せていなかったため、気になっていたのでした。今どうしているんだろう?と。
 なのでこのシーンは、原作の大変良いフォローになっていたと思います。
 敗北後の新戸とえりなのやり取りも同様。
 こういったキャラクターの交流を始めとした、原作で感じたささやかな物足りなさを非常に丁寧に補完してくださっているのが、このアニメの最大の長所ですね。
 でも今回のNo.1は・・・
 創真さんの超~淡々な「ドンマイ」
 これに尽きます。



 さて、では続けて。

 【『食戟のソーマ 弐ノ皿』第四話 がっつり感想】

 はい。
 「ちょこっと」ではなく。
 「がっつり」語らせて頂きます。

 個人的に注目していたこの回。
 一言で言うならば。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最高。

 

 

 

 

 

 

 なんぞこれ!?!?

 な・ん・ぞ・こ・れ!!??

 文句なんて言ったらバチがあたるレベル。

 
 詰め込み感が否めなかった前回。
 ですが今回はそれが全く感じられず、原作の骨組みをきちんと活かしたまま、それでいてテンポ感はしっかり向上させるという非常に巧い構成になっていました!
 原作は週刊連載ということもあって、どうしてもその回のラストを盛り上げて次回への読者の興味を引っ張るという構成にならざるを得ない部分があるんですよね。
 そのために、前回の展開との間にズレが生じる時があるという。
 それをアニメでは原作の構成をスムーズに整頓し直してくださって、とても理解しやすい内容に。


 セリフ等も随所に気の利いたアレンジが散りばめられていましたが、特に私の印象に残ったのが、美作が二つのセミフレッドを並べて味わうなら「こっちの方が力強い」と言い換えていたことですね。
 原作では「こっちの方が美味い」と言っていましたが、この表現だと、タクミが選択した「共立て法」は間違いだったと取られかねないのでは?と漠然と感じていたのでした。
 「美味しさ」の基準なんてものは人それぞれですから、そう一概には言い切れないというのに。
 それを今回こういう言い方に直してくださったことにより、すんなりと呑み込めると同時に説得力も増したように感じられました。


 そんな脚本もさることながら、カメラ使いもまた秀逸。
 原作の大きな特徴である「眼(顔)は見せない」という演出が、原作同様に見事に用いられていたと思います。
 特に美作がタクミの意識の大半を占めているものについて語った際、創真に標準が当たった時に創真の左腕を映したこと、そしてその手が握られていたことが・・・グッジョブ!!(><)
 言葉で語らずとも、創真の思いが伝わってきましたよ!!

 それと、やはり今回も原作では描かれなかった葉山や一色先輩といった、「直接関与せずともきっと闘いを観戦していたであろうキャラクター達」を随所で登場させてくれていたのも嬉しい点でしたね。
 原作も仕事が細かいですが、アニメはそれを更にブラッシュアップしてくださっているのが有難い限りです。
 特にタクミと美作の決着後の一色先輩の表情が隠されていたのは唸らされました。
 いや~細かい。
 いや~~~凄い。
 この表情の“隠し”が、決勝戦のラストへと繋がるわけです。


 ひたすら感心させられる一方で、しっかり笑いもパワーアップさせてくれるあたりもう感服☆
 堂々の[作詞:附田祐斗]・・・。
 
まさかのラップ調・・・。
 しかもハミングが審査員トリオ・・・。

 (TT)オナカイタイ・・・。

 このアニメって、声優さんの度胸も試されてると思う。

 
 しっかりした説得力で構築しつつ爆弾級のギャグもあるという充分に面白い展開ながら、ところがどっこい実はここからが本番。
 タクミの熱い作劇。
 そして美作の「悪」としての作劇。
 見事なジェットコースター展開となっていました。
 
 そしてそれらは全て、ED後のCパートでクライマックスを迎えることに。
 それまでほとんど話さずに静観を維持していた創真。
 いわば原作の得意技である「溜め」を、アニメではAパートBパートに丸々使って、このラストパートで一気に炸裂させてくださったわけです。

 特に感嘆させられたのが、背景に夕陽を用いてくださったこと。
 これは第一期の第一話から私が感心させられていた演出だったんです。
 それが中盤に、帰宅途中の創真が城一郎からの電話を受け取る場面。
 あの時から印象に残っていたんですよね。
 「このアニメスタッフさん方、夕陽の用い方がお上手だな~」と。
 そして今回もあの時と同様に、夕陽の差し込みが最高の演出となって、創真の姿を、創真の表情を、印象的に色付けてくださっていました。

 おまけにここのBGMのタイミングも巧みときたもんだ☆
 原作ではどちらかと言えば、創真の発言のポイントは美作への「可哀想」という言葉に照準が当たっていました。
 それをアニメでは、「違う」と断言する点に照準を変更。
 なるほど。これはこれで大いにアリですね。
 創真は自分の意志を確固として持っている子ですが、他者を否定する子ではありません。
 そんな創真があれほど正面から相手を否定したのは、実はあの時が初めてなんですよ。
 その意味でも、そこに照準点を変更したのはまたもう一つの意味で正解だったと思います。


 そしてラストのラスト。
 創真のあの表情。

 もう、なんていうか。

言葉が出ない・・・。

 

 下手な言葉では語り尽くせない。
 それぐらい、至高のシーンでした。




 それにしてもまあ、今回は脚本、構成、作画、演出、果ては音楽まで全てが物凄い完成度でしたね~。

 今回担当なされたアニメスタッフさん達を調べてみたところ、演出は知らないお方でしたが、絵コンテの方はというと・・・。
 高田耕一さん。

 やっぱりかーーーーー!!やっぱりなーーーーー!!

 この方、私が大絶賛した第1期の第7話【静かなる丼、雄弁なる丼】を担当なされたお方ですよ!!

 すんごい納得。
 いやホント、この方が原作第80話が入るこの回を受け持ってくださったことに、心から感謝です。
 第80話と同様に物凄く思い入れのあった第21話が収録された、第1期の第10話【至上のルセット】にはちゃぶ台を窓からブン投げましたが←←←、今回は心から大満足のクオリティでした。

 あと、「第2期は全体に渡って作画が綺麗だな~」と感心していたのですが、作画監督を見てこれまた納得。
 松浦麻衣さんが主に総作画監督を務めてくださっていたんですね。
 この方は第1期の第1話から総作画監督&作画監督を担当なされていた方なので、もう安心して観ていられるというか。
 私が「今回の作画綺麗だな~」と感じた回は大体この方が受け持っておられます。(勿論第7話【静かなる丼、雄弁なる丼】もこの方が手掛けてくださってます♪)



 これは・・・うん。

 原作を超えたかもしれない。

 私にとってこの言葉は、最高の褒め言葉です。
 そう言えるくらい、今回は非常に秀逸な出来でした。

 文句なしの神回です。

 改めて、本当にありがとうございました。(^^)

 
 できれば、原作第87~88話が収録されるであろう第六話も今回ぐらいのクオリティで制作して頂きたいですね~。

 

 


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