今週号のジャンプ本誌の『ソーマ』の掲載順にショック★
10位って・・・!
時期的には第60話の、予選終了の宴の回ですが・・・。
え~~~なんで?なんで??なんで???
個人的にはあの回かなり好きなのですけど。
作画の乱れが気になった・・・とかじゃないよね、多分。
ほぼ同期である『暗殺教室』の人気が非常に盤石なのに対し、『ソーマ』はそこらがまだ不安定ですね。シクシク。
あ、単行本7巻は今日(日付変わったし★)買ってきまーす!
週刊少年ジャンプ2014年18号掲載。
掲載順第10位。
第64話 【オンザエッジ】
今回は、第一回読者選抜レシピ選手権結果発表&コミックス7巻発売直前を記念してのセンターカラー。
で、そのセンターカラーにて、レシピ選手権にて栄えある優勝を飾った丼物を創真が披露。
そのハイレベル振りに絶句。
ちょっ・・・!
もっとこのコンテストは、誰でも作れるような簡単かつアイデア豊かなレシピを取り上げるのかと思いきや、どれもこれもかなり本格的な料理ばかり・・・!(汗)
いずれもアイデアや特色に溢れていてとっても美味しそうなのですが、これだけレベルが高い勝負だと、小学生の読者が入賞するにはかなり敷居が高いものとなってしまったのでは・・・。
個人的には子どもでも少し頑張れば作れるような、4位の品のようなお手軽なレシピを、もっと取り上げて貰いたかったですね。(3位の品は、焼き方が子どもには少し危険に思えたので)
そして本編の後にそれら入賞した作品のレシピが。
入賞年齢の高さにいささかショックを受けたものの、発表記事自体は森崎先生と附田先生の各入賞作品へのコメントや附田先生の挿絵があったりと、結構楽しいものでした。(附田先生、ソーマ達を描くのお上手になられましたね~!!)
そして何より、入賞者の方々に贈られる佐伯先生直筆のサイン色紙まで見られたのは満足・・・って。
なんで主人公をリクエストした人が誰もいないの!!!???(滝涙)
・・・気を立て直して本編へと入りましょう。
いいもん!
センターカラーは創真ピンだったし!!
ジャンプ表紙のフライパン持った創真もとっても良かったし!!(←全然立て直していない)
今回のサブタイトルは「オンザエッジ」。
最初意味が分からず、スケート用語かと思っちまった私(爆)。
当然違ってたわけで(苦笑)。
「刃物の刃」という意味である「エッジ(edge)」。そこから派生して「刃物の先のような」、つまり「最先端」という意味とのこと。
なるほど、まさに今回のサブタイトルとしてピッタリですね。
二年前という、過去描写から始まった今回。
当時アリスは14歳、ということは、遠月学園にやってきてすぐの頃でしょうね。
最先端料理研究会の主将と、部室丸ごとと自前の最新機器を賭けて食戟を行ったアリス。
研究会に入るわけではなく、全て自分のものにしようとするあたり、やはりえりなの従姉妹といったところ。
で、勝負の結果は言わずもがな(苦笑)。
それにしてもアリスって、黒木場のことを「リョウくん」って呼んでるんですね!
まるで幼馴染みたいな親しい呼び方だな~。
いや幼馴染なんだけど(爆)。
確かにフレンドリーなアリスらしい呼び方ですが、かなり新鮮な印象を受けました。
その一方で当の黒木場はマイペースに忠義っぷりを発揮。
う~ん、結構な腕力ですな(汗)。
確かに料理人は一に体力二に体力な職種だけど、それでもこの作品の料理人の体力(&腕力)は常軌を逸してるよね。(^^;)
ここで気になったのが、「アリスは一度決めたら頑固」という言葉。
な~~~んかこの事が、創真に対するアリスの今後の見解に関わってきそうな予感が・・・。
こうして部室をいいように奪い取ったアリス。
それでもえりなと違って憎めないのが、アリスの不思議な魅力です。
やり方や言い様に横暴さがあまりありませんし、自分専用の調理棟を幾つも欲しがるという強欲振りに比べれば控えめに思えるからでしょうか。
まあ、相手側が同情の余地無しな人物だったのもあるでしょうけど(苦笑)。
そうして現在。
霧がかかったお弁当という、アリスの奇抜な品の審査が始まろうとしていました。
蓋を開け、霧の中から現れたのは手鞠寿司!
これはまた・・・!
綺麗なのはもとより、種類も豊富で美味しそう~!
この料理もカラーで見てみたいですね~。
そう思わされる、佐伯先生の高い画力レベルには毎度のことながら感服です。
霧の正体は、やはり液体窒素によるものでした。
これによって演出効果だけではなく、保冷効果も伴わせてお寿司の鮮度を保たせるという意図があった模様。
というわけで、決してハッタリなんかじゃないのよ創真くん。(^^;A)
かくしていざ実食へ。
ここで、食べる順番を指定するアリス。
その指示通り、審査員達はまず海の幸のお寿司から口に。
それらの上には泡[エスプーマ]が。
予選のカレー料理の際もエスプーマが結構使われていましたし、分子学って、エスプーマが特徴の一つなのでしょうかね?
そして食べてみたところ、口に広がるは昆布の旨味。
エスプーマは、昆布のだし汁から作られたものでした。
噛みしめる仙左衛門の表情が・・・渋い・・・(笑)。
そうして食べ進めるごとに深くなっていく旨味に驚く審査員達。
グルタミン酸とイノシン酸という旨味成分。これらが旨味の相乗効果を作っていたのでした。
アリスが食べる順番を指定した理由はそこにありました。
このお弁当は順を追って食べていくことによって、口の中で次々完成していく品だったのです。
・・・佐伯先生・・・、明らかにここのアリス「狙ってる」でしょ?(汗)
海の幸から、続いては野菜の品へ。
ここでは彩りを考え、薄いペーパー状にした野菜を海苔代わりに用いたアリス。
偶然にもこのお陰で、海苔がメインである創真の弁当と被らずに済んでますね☆
ズッキーニは今ではだいぶ出回るようになったので、ここではビーツの説明だけ少し。
※ビーツ・・・赤カブに似た、非常に鮮やかな赤紫色の野菜。サトウダイコンに近い品種で、独特の甘みと土臭さを持つ。
世界三大スープの一つであるロシアの『ボルシチ』に欠かせない。その鮮明な色から、汁は人体に無害のインクとして用いられている。
次はメインディッシュともいうべき肉寿司。
ここでも旨味の相乗効果が。
先程は昆布のエスプーマからグルタミン酸を、カツオからイノシン酸による旨味が与えられていましたが、肉寿司からのイノシン酸はともかく、グルタミン酸はどこから・・・?と不思議に思う審査員。
ここで前回、アリスが何を遠心分離機にかけていたのか判明。
それはトマト。
色素・繊維質・ジュ(汁)に分離させたトマトのジュのみを野菜のお寿司に垂らすことで、トマトによるグルタミン酸を加えたのでした。
う~ん、なんともデジタルな発想☆
アナログ人間な私からすれば、普通にトマト絞って濾せば?と思ったり(爆)。
そんなハイテクな料理法に愕然とする極星陣。
ここでやっと丸井が内心で、アリスが使用した最新機器についての知識を。
口に出せばいいのに。
丸井が言わなかったので(笑)、超簡単にですが今回登場した調理機器の説明を。
- 凍結粉砕機・・・対象物を液体窒素やドライアイスで低温にして粉砕する機械。
「物体は超低温になると脆くなる」という性質を活かしたもの。
一般的な粉砕法だと温度上昇によって対象物が変異する可能性があるが(特に食品類は)、この粉砕法ならその心配が無い。
ココナッツや豚足などの硬い物の他、新鮮な風味を保ったままで粉砕できるためナッツやフルーツ、野菜等にも用いられている。 - 低速回転ジューサー・・・刃を高速回転させて食品をすりおろし、ジュースと絞りかすに分けるのが一般的なジューサー。
それに対し、低速のスクリューで食品を圧搾するという作りなのがこれ。
一般的なジューサーに比べて刃の高速回転による発熱や組織の損傷等が少ないため、食物の風味を損ないたくなかったり、食物の栄養成分をなるべく正確に取り出したい時などに便利。 - 遠心分離機・・・対象物に遠心力をかけることで、その成分を分離させる機械。
ちなみに遠心力とは水を入れたバケツをぶん回しても水がこぼれない、という理屈による力である。(←はしょり過ぎ)
通常なら分離が難しい物体に対しても、この方法なら有効な場合も多く、食品分野では砂糖の精製や乳脂肪分の分離等に使用されている。
あ。
ちなみに今回のアリスの料理については、随分と「旨味」という言葉が用いられていましたね。
これについても少しだけ。
味噌汁のダシ等、私達日本人にとって昔から馴染み深かった「旨味」という味。
実は、この「旨味」が世界に認知されたのは西暦2000年(←!!)という、かなり最近の出来事なのです。
私達日本人にとってはちょっと信じられないことかもしれませんが、この「旨味」も世界の美食学から見れば最先端と言える分野なのですよ。
そして作中で取り上げられていた「グルタミン酸」と「イノシン酸」は、それら「旨味」の代表格。
グルタミン酸は植物に、イノシン酸は動物に多く含まれており、他にも干しシイタケには「グアニル酸」、貝類には「コハク酸」という旨味も。
こういった、世界が認知していなかった「味」を古来から大切にし愛してきた日本の食文化。
日本人として、誇りに思います。(^^)
こうして、海の幸、野菜、肉と食べるものを楽しませ、そして最後のお寿司に。
それは口の中で「鯛茶漬け」となる、食事の〆を飾るものでした。
〆にまで気が配られた、料亭の饗膳のような満足感のある品を創り出したアリス。
人気投票の結果発表時にも言ったけど、アリスお座敷似合うね!着物姿似合うねー!
同じ薙切一族ということでどうしてもえりなと比べてしまうけど、えりなよりも和装が似合うと思う!
えりなはあくまで「華がある」といった顔立ちだけど、アリスは「品のある」顔立ちといった感じですものね。例えるならバラとユリのような?
ま、残念ながら「大和撫子」なんて言葉とは、ほど遠い性格ですが(苦笑)。
そんな見事なアリスのお弁当に、仙左衛門は
脱いだ。リアルで。
・・・冗談だったのに・・・。
主人公さえも成し得ていない、1ページフル使用です。
まあ、堂島先輩という先駆者がいたからそれほど衝撃は無かったけど(爆)。
つくづくこの漫画ってマッチョを優遇してるよね。
そんな仙左衛門の脱衣は“おはだけ”と呼ばれ、一定以上の料理に対する称賛の模様。
なんじゃそりゃ。
アリスの圧倒的実力を目の当たりにし、萎縮する学生達。
そんな学生達を仙左衛門は一蹴。
まあ確かに、競争主義の遠月学園に入った以上、自分より遥かな強者と競うことになるのは当たり前のことで。
萎縮する暇があるなら己を研鑽しろ。
覚悟をもって、この戦いの場を勝ち上がれ。
と、いったところなのでしょうね。
まあ・・・この考えには異論はありません。
半分は。
もう半分には異議ありですが。
この事については・・・まあ追々述べていこうかな、と。
そんな中、萎縮していない料理人が、一人。
創真かっこいい!!(>▽<)
正直お爺さんのおはだけ姿より、創真の姿の方がよっぽど目を惹かれるわーv(←正直過ぎ)
さてさて、霧に包まれたお弁当という、なんとも興味を引かれる品が前回ラストに出てきたわけですが、その中身が今回判明。
これまでの料理の傾向や、ハーフということもあって、アリスの料理には洋食のイメージがついてしまっていたのですが、それだけに「手鞠寿司」という和食を出してきたのは良い意味で意外性がありました。
確かに分子美食学(最新技術)の使い手という特徴はあれど、アリスも創真やえりなと同じオールジャンルのタイプでしょうからね。
これまでどうも「食べ物」という感じが持てずとっつき辛かったアリスの料理でしたが、今回ようやく「食べてみたい!」と思わされました。
そんな定番的料理に独自の最新技術を詰め込んだ、アリスの手鞠寿司弁当。
第62話感想で述べた、私の「お弁当」のイメージから評価してみると、
[蓋を開けてのお楽しみ]・・・◎
[冷めていても美味しく食べられる]・・・◎
[携帯できる食事]・・・△
といったところでしょうか。
あとは、お弁当箱自体への工夫がちょっと無かったかな~といった印象を受けましたね。
食べる順番を指定していたことも気にならなくはなかったのですが…、まあ無理強いはしていませんでしたけど。
「実食はすぐ行うが、半日は日保ちするように」という条件から、“日保ち”に重点を置き液体窒素による霧で「冷」のお弁当を出してきたアリス。
対して創真は“すぐ実食”という点を重視して、仕出し弁当のような出来立ての「温」のお弁当を出す模様。
・・・またもや。
いえ、これまでの創真の料理って、一貫して出来立ての温かい料理ばかりだなあと思って。
「冷めていても美味しく食べられる」というのが重要な点である『お弁当』がお題と知った時、「いよいよ創真の冷菜が見られるのかな?」とちょっと期待していたのもあって、今回も温かい状態で出されるのにはほんの0.0001ミリグラムの残念感が。(^^;)
彼の人柄やその料理の持ち味を示しているのでしょうけど、そろそろ冷菜も見てみたいかも。
「冷」と「温」の違いはあれども、アリスも創真もちゃんと条件を満たしたお弁当になっています。
さて、いよいよ次は創真のお弁当の出番・・・!!
アリスの品も想像がつかない物でしたが、創真の品も想像がつきません!
なにせ[のり弁+駄菓子]という、素晴らしいまでの未知なる組み合わせですからね~~~。(^^;A)
創真のゲテモノ料理(=失敗作)から生まれた料理はこれまで幾つか登場してきましたが、果たして今回は一体どんな品がお披露目となるのでしょう?
「童心を思い起こさせる、昔懐かしい味」といった感じになってくるのでしょうかね?(丁度審査員達も結構年輩者が多いですし。)
創真は弁当箱よりも料理の方に重点を置いてくるだろうと思っていましたが、アリスの品を見終わった今だと、創真は弁当箱にもかなりの工夫を施してきそうな気がしてきました。
どんなお弁当が用いられるのか、それにも要注目です。
既に私の中では創真の勝利は確定していますが、敗北を味わうことになるアリスがどういった反応に出るかが結構気になります。
彼女もえりなと同様にエリート街道を一直線に歩んできた子ですからねえ~。
きっとこれが初めての敗北となってしまうでしょうから、なおさら懸念が。
まあ、この子の性格からいって、あまり後腐れの無い形になってくれるとは思いますけども。
そして、「ひょうたんから駒」的に今回脱いだ仙左衛門(大苦笑)。
創真の料理を口にするのは彼の編入試験の時以来ですが、果たして食の魔王はどんな反応を見せるのでしょうか?
う~ん、今度は良い笑顔になってくれるかな、と予想しときます(笑)。
洗練された技術から紡がれる美食。
対して。
混沌から生み出される美味さ。
果たしてどういう評価によって勝敗が決するのでしょう?