早くも11月。
毎年言ってることですが、月日が経つのが早すぎる・・・。
時間が!時間が足りない・・・!!!(涙)
ジャンプの巻末コメントにて、担当さんの交代について仰っていた附田先生。
あ~やっぱり中路さんは「師匠」でしたか・・・。
素直に納得です。
『ソーマ』のこれまでの成長や、現在担当されておられる作品の伸び様を見ても、中路さんは大変素晴らしい編集さんであることはつくづく感じていましたから。
これからは中路さんから教わった沢山の事を、新しい担当である上野さんと共に(勿論佐伯&森崎先生とも一緒に)更に向上させていかなければなりませんね附田先生!!(^^)
あ、ちなみに森崎先生ってピアノもお上手なんですね☆(この前の『TE●PEN』観ました)
あの番組は技術よりも胆力や集中力が試されるものだと思っているので、森崎先生を改めて見直しました!
週刊少年ジャンプ2015年48号掲載
掲載順第4位
第140話 【見せしめ】
極星寮は遠月に必要ない。
そう言って乗り込んできた叡山らヤンキー一派。
その物々しい雰囲気に一触即発・・・と思ったら。
ほんとに爆発しました。
創真さんのマジボケが(笑)。
私も真顔で「ごもっとも」と頷きそうになりました。(←)
さすがは[キング・オブ・ストーカー]を平然ともてなした経歴の持ち主。
ヤンキー軍団も迎え入れちゃいました☆
もはや創真のこの姿勢は日本人の「おもてなし」精神の鑑だと思う。
そんなわけで、叡山に反抗してるのかフレンドリーなのか挑発しまくってんのか、絶妙すぎる対応をしてくださる創真さん。
マジ最高。
叡山に強烈な皮肉を放っていたのは一色先輩も同じですが、創真の場合は「天然」が入っているだけに尚更始末が悪い事この上ない♪♪♪
もうここのシーンだけで、前回ラストの叡山への不快感が吹っ飛んでしまいました♪
戸惑いつつもちゃんと創真にお礼を言ってくれてる部下達にもほっこりv
この作品の気持ち良さって、こういうシリアスな流れの合間合間に挟まれる微笑ましさにあると思います。(^^)
こうして(創真の手によって)場は落ち着き、話し合いへ。
案の定、極星寮を潰す理由はセントラル以外の自治組織の存在は不要という、至って勝手なものでした。
そんな叡山に、まだ決定は覆るのでは、と言う創真。
例えば、『食戟』で。
うおおおぉぉぉおおおお・・・創真のこの鋭い眼差し・・・痺れるぅうううぅぅぅううう・・・。(痺れ中)
相変わらずクソ格好良いなーもーーー!!!(o(><o) (o><)oo(><o) (o><)o)
ですが叡山もやはり食戟の事に関しては想定内でした。
つくづく「双方の同意が必要」という食戟成立の条件って厄介ですね~!(-"-)
相手側が権力者の場合だと尚更感じます。
本来ならセントラル側に食戟を受ける理由は全く無いのですが、ほとんどの団体から廃止の取り消しを求める食戟の申し込みが殺到しているとのこと。
よって、その申し込みを受けることにした、と叡山は言います。
丁度いい“見せしめ”になるだろう、と。
その食戟の結果を見ても気が変わらなかったら創真も好きにかかってこいと言い置き、叡山は去るのでした。
そしてその日のうちに、叡山の食戟が行われることに。
相手は甲山先輩。
甲山先輩の要請は勿論、自分の「串打ち研究会」の存続。
そして叡山が代わりに対価としたのは、甲山の即日退学。
お題は調理工程に串焼きを加えた「太刀魚」。
※太刀魚・・・世界中の温帯から亜熱帯に生息している回遊魚。
旬は7~11月。
細長い身と共に背びれも長く、尾びれ、腹びれが無いという特徴を持つ。
鱗が無く、代わりにグアニン質という銀粉の層で体が覆われており、このグアニン質はかつてマニキュアのラメや疑似真珠の材料として使われていた。
名前の由来はその外観が「太刀」に似ているからという説と、「立ち」泳ぎをしながら餌を捕食するという習性から名付けられたという説がある。
そしてこの食戟は撮影機器を通して中継されていました。
見守る多くの学園関係者達。
かくして食戟は開始されます。
ですが、創真は違和感を。(流石の慧眼・・・!)
この食戟が“見せしめ”になるだろうと言っていた叡山でしたが、創真の眼にはちっとも料理に集中しているように見えなかったのです。
そんな中両者の料理は完成し、審査員の前へ。
ですが。
まだ食していないというのに、電光掲示板には叡山の完勝の表示が。
なんと。
叡山は審査員を買収していたのです。
そうしてちゃんとした審議さえ行われないまま、甲山先輩は敗北となり退学決定に。
テレビ画面の前で絶望する面々。
ですが、創真だけはテレビ画面を睨みつけていました。
そんな創真に応えるように、カメラを通じて叡山は内心でこれが“見せしめ”だと告げます。
食戟は死んだのだと。
許せない。
同じメガネでオレ様キャラでも、四宮の横暴さにはそれなりに納得できる部分がありました。
なのに。
これは。
卑劣なんてもんじゃない。
最低。
(本当は今すぐにでも感情のままに叫びたいのですが、ここは一旦頭を冷やして、と。)
かくして、『食戟』さえもセントラルの手に陥ってしまいました。
学生達に残された起死回生の手段だった『食戟』。
そんな唯一の“希望”さえも失われることに。
不正極まりないやり方で退学になってしまった甲山先輩。
甲山先輩は結構好きな人物だっただけに、憤りも尚更でした。
曲がりなりにも十傑なのですから、叡山も料理の腕は確かな筈です。
ちゃんとした勝負でも、甲山先輩に勝つのは難しい事ではなかったでしょう。
それなのに。
「八百長試合」というこんな卑劣な手段を取ってくるなんて。
・・・叡山は敢えて、生徒達の“希望”を完全に打ち砕くやり方を選んだわけですね。
ふざけんなよ。
そもそも公正な審査自体が行われないということが、これまでの遠月学園ではありえない事でした。
これまでの教育体制は確かに実力の及ばない者は非情なまでに容赦なく切り捨てていきましたが、その反面審議や判定は公正なものでした。
それが、誰の目から見ても明らかな不正が通用するようになってしまうんだなんて。
しかも遠月学園という場において絶対たる権限だった『食戟』が。
もはや『食戟』は形だけのものに成り下がってしまったわけです。
こんな卑劣な事に加担するような審査員が抜擢されていたということは、食戟管理局も薊の支配下に置かれてしまったのでしょうね、きっと。
景浦さん、今どうしているんだろう・・・。
大泉のお爺ちゃまもこれをご覧になられたらさぞブチ切れることでしょうね・・・、それとも悲嘆に暮れるでしょうか・・・。
前回ラストからこれでもかというほど悪役面を放出している叡山。
美作の時もあまりに酷すぎて逆に感心させられたものですが、流石は上司。こっちはこっちで相当酷いですね。本能的にぶん殴りたくなりそうです。
それだけに、今回の叡山の振る舞いはかなり美作のケースを彷彿とさせます。
今回の冒頭で創真がヘラ顔で言ってましたが、真面目にその通りだと思います。
叡山って、相手と真正面から闘いませんよね。
そこが前から疑問に思ってました。
秋の選抜編でも「俺がお前を叩き潰す」とか言っときながら、美作を刺客に送るという間接的なやり方だったし。
そして今回も同じく「お前の最高の品を叩き潰す」とか言っときながら、八百長をやらかして自分は全く本気を出してこなかったし。
策略的というよりも、“自分自身”を相手にぶつけるのを避けてる感じ。
この発言と行動の矛盾性は、改心前の美作に相通じるものがあります。
そしてここが叡山というキャラクターのバックボーンに関わるところなのでしょう。
私にとって叡山は「料理人として創真と完全に相容れない、悪四宮」といったイメージです。
ラストでテレビ画面を睨んでいた創真。
多くの者が絶望や悲哀を抱いた時、創真が抱いていた感情はきっと怒り。
甲山先輩の意思を真っ向から受け止めなかった叡山に対しての。
こういう展開となった以上、創真と叡山の対決は必至でしょう。
そしてこれが薊政権への反逆の狼煙となるに違いありません。
こんな悪役として描かれていますが、叡山もこれから創真と付き合いの長いキャラクターであることを考えると、今回の勝負の落としどころは大事だと思います。
今回の叡山との勝負で私が望むのは、真っ直ぐさ。
はっきり言って叡山は、十傑の中で一番の薊の支持者だと思っています。
それは、叡山も薊と同様に「自分は全ての料理人を従える者」という支配者思想の持ち主だから。
だからこそ。
叡山が「料理人を支配する者」としての“力”を振るうなら、創真は「料理人」としての“力”を振るって欲しいです。
相手が外道であればあるほど輝く。
それが創真の真っ直ぐすぎる正当性ですから。
・・・さて。
では最後に、今回を読んだ直後の感想(っていうか感情)を思いっきり叫ばせて頂きます。
「買収」なんざ引き剥がしてやれ創真。
審査員が堪らず食べたい衝動に突き動かされるような料理を。
本能のままに「食欲」に溺れてしまうような品を。
損得や利潤なんてものよりも、もっと“尊いもの”を甦らせるような味を。
作ってくれ。創真。
創真なら出来る。
何故なら、かつて創真はそんな料理で
“大切な場所”を守ったのだから!!!!!
(単行本第1&5巻を抱きしめながら)