今週の7月7日に発売された少年ジャンプ。
それにしてはあまりに七夕ネタが無かった・・・。
そして、 その7月7日に第77話を迎えた『食戟のソーマ』。
何というタイミングの良さ。
では今回もいってみましょうか!
週刊少年ジャンプ2014年32号掲載。
掲載順第1位。
第77話 【追跡者】
今回も『ONE PIECE』そして『暗殺教室』を抑え、掲載順1位!!
どうした『ソーマ』。
ここまで人気があると喜びを通り越して怖くなってくるという不思議。
で、今回1位を取った話は第73話【細を穿つ】。
どうするんですか附田先生・・・?
美作が想像以上に人気キャラになっちゃってますよ?
それを考えると、前々回からの美作の素行には色々な意見が飛び交っていることでしょうね。
それでも私はいまだに美作に失望してはいませんが。
来週は「第2回レシピ選手権」の結果発表に伴ってセンターカラー!!
・・・って
うおおおをををい!!!
ちょっとここ最近の『ソーマ』
マジでカラー多すぎです!!!
前回ポスターカラーを描いたというのに(しかも両面!!)、またもやですか!?
これ本気で今年中に画集が出せる仕事量ですよ!?
まず間違いなく、佐伯先生は今のジャンプで一番の作画量を請け負っているのでは。
出版業界は作家さん達に定期的な休暇を提供すべきだと思う。
・・・と思っていたら、公式ツイッターの方にて、記事作成が間に合わず「第2回レシピ選手権」の発表は来月半ばに延期とのこと。
ほら~~~言わんこっちゃない・・・。
思えば第1回目の時も当初の予定より大幅に発表時期が遅れたというのに・・・。
カラーやメディアミックス化等色々な企画に取り組んでくださって、より読者が楽しめるように、作品の魅力に触れられるようにとしてくださるのは本当に有難いのです。感謝しています。
ですが、頑張り過ぎて「池に肉を落とすワンコ」状態になってしまっては元も子も無いと思うのですよ。
ここは意見が分かれる所ではあるでしょうが、作家さんが心身共に英気を養い、より良い作品を作れるなら、私としては週一で読めなくなろうが構わないのですがね。(必要とあれば一年でも五年でも待てまっせ!)
・・・結果発表が延期となると・・・、センターカラーはどうなるんでしょう?(選手権に関係するイラストだったら一緒に延期、関係ないイラストだったならそのまま掲載かな?)
この話題はこれぐらいにして、と。
今回は三日前のアルディーニ兄弟の様子からスタート。
画面が全体的に暗かったので、最初美作がどこでタクミ達を盗撮しているのか分からなかった栗うさぎ。
電柱に登って覗いていたのね。わーお★
これで盗聴器でも仕掛けていたら完全な犯罪になってしまっていました。危ない危ない。
予選終了から本戦開始まで設けられた二週間という期間。
その間、創真ら本戦出場者達は本番に向けて何をしていたんだろうと思っていましたが、タクミは色々なジャンルの新作料理を試していたようですね。
で、三日前に考えた新作料理が丁度「デザート」だった、と。
一方の美作は徹底的に本戦出場者達(少なくとも創真とタクミ)を調査&盗撮していた、と(汗)。
タクミが作ろうとしていた品は『セミフレッド』。
あらま。
『トルタ・アル・リモーネ』ではありませんでしたか。
レモンが取り上げられていたから、それをメインに使うのかと思っていたら違いましたね。
むしろナッツがポイントになっている模様です。
そして美作も、タクミと全く同じ材料・道具で同じ『セミフレッド』を作ろうとしていました。
三日前から美作の動向に気付いていたタクミ。
だけど実際は二週間前からだったり★
仲間達のフォローが更なる羞恥&笑いを誘ってしまっているという皮肉。
それでも挫けず、もとい呑まれず、調理を進めるタクミ。
あれま。今度は郁魅に解説役が回ってきましたよ。
でも確かに郁魅も繊細な調理を行う子ですものね。今回の解説には適役と言えます。
この子がお菓子を作るとしたらどんなのを作るのかな~。
やっぱりお肉を組み合わせた品かしら?(笑)
そしてやっぱり美作の調理の腕はとても繊細でした。
イメージの乙女さん・・・めっちゃ綺麗で可愛いですね!!
まさに理想の乙女といったお姿。
刺繍をしている乙女さん。ちなみに刺繍をしている美作さんを見たいお方は第73話をご覧あれ☆
前回から登場している、食戟管理局局長の景浦さん。
川島麗のように、これからも地味に出続けることになるのでしょうか?(←地味言うな)
審査員のお爺ちゃま達全員、内心でツッコんでいた彼のスーツの柄。
それは前回言うべきだったのでは?(小さい印刷だったけど、前回からその柄だったんだよ?)
美作がこれまで99回もの食戟に勝ってきた理由が明らかに。
それは対戦相手の情報を徹底的に調査・観察し、その集積を分析。
そして予測を立て、その上で更に一歩先をゆく工夫を付け加えるという戦法だったのです。
相手より“一歩”先の品・・・ねえ・・・。
どうして“一歩”止まりなのやら。
その気になれば、二歩でも三歩でも先の品を作れるでしょうに。
更に美作の脅威的な点は、相手の情報だけではなく、相手の人格まで成りきって料理の予測を立てることでした。
そうすることによって更に予測が当たる確率を高めていたという。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あのね。
なに言ってんの???
「成りきる」っていう言葉は、相手への「推察」だけで使うものではありません。
「共感」して初めて「成りきる」と言えるんです。
タクミが持つ料理への情熱も。
誇りも。
勝負に対する真っ直ぐな姿勢も。
「大切な者」に対する思いも。
ぜ~~~んっぜん美作はタクミに成りきってなんかいませんよ。
予想以上に美作に自分の手の内が読まれていることに、さすがに血の気が引くタクミ。
気持ちで押されんなタクミ―!!
創真も言ってくれてたでしょー?
美作のやり方に、さすがにこれは如何なものかと仙左衛門に問うお爺ちゃま。
ですが、仙左衛門は「食戟では出した料理が全て」と言い、取り合いません。
寛大と取るべきか。
実績主義と取るべきか。
判断が分かれる所です・・・。
読みがほとんど当たり、タクミが自分の思うとおりの人物だったことを喜ぶ美作。
・・・うん。
佐伯先生は確実に、「自分がどこまで気持ち悪い顔を描けるか」に挑戦してると思う。
そんな美作の異名は「KING of ストーカー」。
デビル美作が抱いているのがタクミ人形で良かった。
これがもし創真人形だったら、次元の壁をぶっ壊してぶん取っていたでしょうから。(←←←)
いったいどこまで続く「いいのかな~シリーズ」その④。
今度は楳図か●お先生版ですか。
ホラー絵で言ったらこの方の右に出るものはいないと思います。それぐらいのインパクト。
追い詰められるタクミ。
このままではただ敗北へと向かうだけ―――
絶望しかけるタクミに届いたのは、イサミの心の声。
ここで届いた声が創真だったなら友情万歳と騒いでいたんだけど・・・、まあ、兄弟愛も素敵ですよね、うん。
笑むタクミ。
そして決意します。
この勝負で、これまでの自分を、これまでのレシピを
超えてみせると。
これは燃える!燃えるよ!!
はっきり言って、創真が直接関わらない勝負でこんなに燃えたのは初めてです!!
やるなあタクミ!!
今回の展開は、私が創真に、そしてこの作品に惚れた回でもある「朝食ビュッフェ編」に通じるものがありました。
絶望的窮地に陥るものの、これまでの経験を思い返し、自分の全力を尽くして乗り切ろうとする流れがもう、ね。
これはタクミ勝ちます!!!
もはや断言しますよ、ええ。
あの時は並外れた「現場での対応力」で、提供形式を変えることにより窮地を乗り切った創真。
そんな秀でた「現場での対応力」はタクミも同じ。
ここはぜひとも「現場を知る者」としての底力を見せ付けてやって欲しいところです!!
やはり「相手の模倣」を調理スタイルとしていた美作。
“微に入り細を穿つ”。
その信条と、几帳面で真面目な性格を活かした情報収集力や分析力、観察眼は本当に大したものです。
さすがは十傑の一人である叡山が送りこんだだけのことはありますね。
それだけに勿体無い。勿体無さ過ぎる・・・!!
なにが勿体無いって、料理に対するその姿勢が。
あんなに繊細で丁寧な仕事が出来るのに、料理人としての誇りは持っていないんだなんて此れ如何に???
“宝の持ち腐れ”。
美作を見ていると、ほんとこの言葉が当て嵌まると思います。
相手にただ勝ちさえすればいい。
そんな美作の料理は慎重・堅実。
それは言い換えれば「保守的」。
創真のような、新しい食材や調理法を固定概念無く積極的に取り入れるやり方を「攻めの料理」とするならば、ただ手堅い工夫だけに留める美作のやり方は完全に「守りの料理」。
“攻撃は最大の防御なり”。
美作のやり方では創真はおろか、創真のライバルであるタクミにも到底勝てませんよ。
さあ、当のタクミは今回窮地に陥ったものの、それが逆に成長のスイッチとなりました。
材料が制限され、時間もあまり余裕が無いことを考えると、なかなか状況的には厳しいものがありますが・・・。
でも、限られた状況下でも、自分らしさを最大限に発揮する料理を思いつくのはタクミの得意とするところですからね!!
今回タクミがあらかじめ考えていたレシピを見て「あれ?」と思ったことが一つ。
何故かタクミの料理の持ち味である「日本食との融合」が見受けられないような・・・?
まだ明かされいないだけで、既存のレシピの中にちゃんとその工夫が入っているのでしょうか。それとも、これからタクミが新たに考える品に用いられるのでしょうか。
ただ、それだけだとこれまでの自分の料理を“超える”ことにはならないんですけども。
手の内がほとんど掴まれている中、タクミは果たしてどんな打開策を打ち出してくるのでしょう?
セミフレッドではなく全く違うレシピを新たに考え直すのでしょうか。
それとも、敢えてセミフレッドのままでいき、“一歩”上の美作の品を更に上回る品を作り上げるのでしょうか。
個人的には後者を期待。
「安全策」で勝利しようとするような遊び感覚では、「現場」で戦ってきた誇りある者には勝てないという事を知らしめてやって欲しいですね!!
さて、タクミがこれまでの自分を超えるためのポイントはというと・・・
-
日本食だけではなく、他国の料理のエッセンスも取り入れるか。(個人的に「イタリアン+日本食」という特色はタクミの料理に対する理念であり持ち味でもあるので、ここは変えて欲しくないのですが・・・)
-
「食卓の最後にふさわしいデザート」という今回のお題のテーマ性にどれだけ応えられるか。
-
「現場を知る者」だからこその発想・工夫をどこまで活かせるか。
といったところでしょうか。
あとはやはり、イサミは能無しなんかではなく、立派な料理人でありタクミの相棒でもあることを、彼との思い出等を通して料理に活かしてもらいたいですね。
案外、セミフレッドが「冷たい」お菓子ということを利用して、更に大胆な発想として「冷たくも熱い」お菓子にするという手もあるかも。
創真VSアリス戦でも取り上げられていた、「温かさ」と「冷たさ」という両者のキャラに基づく料理の違い。
それを踏まえ、今度はタクミが自分のキャラである「冷たいようで熱い」品を出してくるというのもとても面白いと思います!
これまでの自分を、自分の料理を超える―――
タクミも創真に続き、「次のステージ」へと入ることになりました。
当時は不満爆発な感想を述べてしまいましたが(苦笑)、最近ようやく分かりました。
創真は葉山に負けたことで気付いたんですよね。
これまでの自分のやり方では、この先「さらなる高み」には上がっていけないと。
「さらなる高み」に上るための試練、それが今回はタクミに訪れたのでしょう。
「食戟」というこの場で、今改めて「タクミ・アルディーニ」という料理人の魅力が見直される機会が来ているものと思われます。
料理人としての“誇り”。
現場を知る者としての“自信”。
幼い頃から積み上げてきた“経験”。
大切な者への“想い”。
それら自分の全てをつぎ込んで
やったれ、タクミ。