雨飾りファームだより

日本百名山の雨飾山の麓から猫と金魚と農業と、田舎暮らしの日常を綴るブログ

経済が全てではないのよ。

2016-01-26 07:06:58 | 日記
 テレビでは寒波の被害を伝えていますが、こういう寒波が来ると、いつも思うのですが、

 渋滞の道路で身動き出来なくなった車に食糧を配布したり、避難所が出来たり、

 通勤に7時間もかかったとか、

 無理なこともあるのですよ。自然相手だと。そういうことが、経済中心の社会の中で皆わからなくなっているような気がしました。

 都市部の雪の時もそうですが、無理な通勤がさらに人災を招き得ない状況になります。今回の雪も日中に多く降りました。当然、交通量が多くて除雪が追い付かないといった背景もあるでしょう。そこへ、高速道路が通行止めとなり、冬装備をしっかりしていない大型車が除雪の行き届いていない国道などで立ち往生、これが大渋滞の原因だったようです。

 まず、冬装備の無い車は雪国を走らないでもらいたいです。高速道路でもやっているようなタイヤチェックを一般道でも徹底したらいいのではないかと思います。それから、無理な出勤はしないということ。今の日本の会社は危機管理意識が薄いような気がします。そういう時に社員に自宅待機してもらうということも大事なことだと思います。

 近年大雪の被害が大きくなっているのは、どんなことがあっても日常を保とうとする社会に無理があるのではと思っています。もちろん、除雪業者や建設関係業者はこういう事態こそ必要になりますが、こういった渋滞が起きてしまっては、そういった業者すら動けなくなってしまいます。

 何日も前から気象情報は流されていたのです。手ぐすね引いて待っていた豪雪地帯は肩透かしを食らったような今回の寒波でしたが、市街地の混乱ぶりを見ていろいろ感じたことでしょう。

 何か、勘違いをしていると思うのが近代社会は経済や文明の進歩で災害にも強くなった思い込んでいるようなことです。こういうことがあるといつも感じるのは私たちはどんなに経済を発展させたとしても、大自然の営みには勝てないということを忘れないようにしたいということです。地球は経済では回らないということを自覚しなければならないということです。

 田舎暮らしをしているとそういったことが垣間見えることが多々あります。

雪国なのに。

2016-01-25 18:23:25 | 日記
 新潟県の交通の話ですが。

 今日の県内ニュースを見て昨日までの大雪による県内の交通の乱れが凄いことを知りました。

 雪国とは思えない弱さ。

 新潟県=雪国というイメージもあると思いますが、新潟県でも海岸線に近い地域はほとんど積雪はありません。新潟市も普段はほとんど雪が積もらないのです。

 今回、寒波の襲来が予想された時点でニュースや天気予報は警戒するようにと言ってましたが、大体そういうときは、普段降らない所に降るということなのだと理解しています。

 私の住む根知谷は一晩で50㎝くらい積もることはザラです。でも、勤務先に遅刻することも無く、地域の皆、何事も無かったかのように通勤しているのです。普段から、雪と付き合い、雪の怖さや、力を知り尽くし、その雪と暮らしている山間地の私たち。しかし、意外にも同じ雪国に暮らしていながら市街地に住む人たちは雪を知らないのです。

 便利な暮らしを求めて自然を遠ざけて暮らしていると自然に対応する力も失われていくんじゃないかと同じ雪国に住むものとして心配になりました。

最強寒波。

2016-01-25 17:55:55 | 日記
 週末の日本列島、今季最強寒波に襲われました。

 我が家周辺は昨日の午後から、本気モードで降り始め、夕方には40センチくらいになりました。

 まあ、今季はずっと暖冬で今までの積雪が20センチほどだったので大したことはないのですが、一夜明ければ、市街地の方がひどかったみたいで、国道8号線の富山との県境で通行止めとなっていたようです。市街地の道路除雪はひどい状態で交通が乱れていたようです。

 その点は、山間地は除雪もきれいで問題なかったです。

 降るところに降るのは全く問題ないのですが降らないところに降ると大変なことになるということでしょうね。




小さい農業。

2016-01-24 07:35:15 | 日記
 昨日はダンナのお付き合いで某農機具メーカーに展示会へ。ちなみにダンナは土木技術者なんですが、会社で作った農業部門のトップをしてまして、そういった関係でメーカーさんにご招待を受けたわけです。

 ま~、私は農機具にはそんなに興味ないんですよね。

 で、会場を回りながら考えさせられることがいろいろ…。

 まずは、機械が高い、そしてデカい。この辺りで田んぼを作るには、一般的に、トラクター、田植え機、コンバイン、乾燥機、籾摺り機、軽トラなどが必要です。育苗からとなると、さらに育苗ハウス、播種機なども必要になります。

 国も、日本の農業に国際的競争力をつけるよう大規模化をすすめています。大規模な圃場整備もその一つです。ですが、圃場整備も自己負担です。この地域でも昭和53年ころやったほ場整備の農家負担分の全額返済が終わったのは確かおととしくらいだったような。

 因みに、昨日見た農機具でも、大型のトラクターなんかは1台600万円台でしたよ。これらの機械を収める作業所も必要ですし、大規模化による農家の負担は想像以上です。

 で、米の売値はびっくりするほど安いと思うのですが、多くの消費者はお米が高いということで米離れが進むわけですよ。

 こんな状況では個人の農家にとってこれ以上稲作を続けていくのは難しいと思います。

 よく冗談半分で農業をやめれば豪邸が建つんじゃないの?と知り合いに言ってみるんですが。

 で、会場内で私の目を引いたものが一つ。

 ミニ耕運機。

 今、使っているものはなんと、20年くらい。まだまだ、使えるのですがいろいろ不便な部分もあり、最新型のが欲しくなりました。

 値段も16万円とか。お手頃です。600万の農機具のあとで見るとタダのような価格。

 これと草刈機があれば、私の畑は出来るんです。

 決めた!私は小さい農業を突き詰めることにします。機械に頼らない農業。売り上げがそのまま利益になるような農業を目指そうかなと。

 

 ダンナとは対極的な農業なのですが、これも二分化ということで。
 

二分化。

2016-01-23 07:54:25 | 日記
 先週のバス事故、廃棄食品横流し問題、これらに共通するのは、日本経済の二分化。

 安いものを求める社会と、しっかりした安全安心を求める社会、これが一つになるのが理想だとは思うのですが、今回のこれらの事件でこういうことはなかなか簡単にはいかないということを思い知らされました。

 私たち農家は、常日頃から作物の農薬の使い方などに気を使っています。口に入れるものの安全には常に気を使っています。もちろん天塩に掛けて育てた野菜を、直売所に持っていくときには、こんなに立派な野菜が一つ100円か~なんて少し悲しい気持ちになることもよくあります。

 そんなことを考えながら、今回の廃棄食品の横流し事件に注目しているのですが、

 これは、一体なんなんでしょうね。

 私たちは、廃棄食品を食べさせられたいるってことですか。

 消費者が賢くならなければと思います。見えなければ何をやってもいいという風潮が業界にあるということでしょう。

 今回そういう実態を知って生産者としてもショックを受けました。

 安さの裏にどんなしくみがあるのか知ることも大切ですし、米や野菜がどうやって生産されているのか、そういうことを消費者が知れば、食品に対する認識も変わり、安さだけを追求したり、食材を大切に使うことにより、食品ロスも減らせるかもしれません。

 私たちは、

 肉や魚や、野菜といった命を頂いているという感謝の精神や、それを汗水流して生産している人たちのことを忘れ、安さだけを求めて過度な競争をしてあおっているのではないだろうかと、そういうことが国民の望む激安商品を産み、知らずに口にしているということになっているということ、
今回のバス事故もそうですが、安さを求めるときに安全のことも考えることが大切だということ、

 そういうことを考えなければならないと思います。