望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

「読み合わせ」

2012-11-01 09:43:13 | 演劇・舞台・小劇場
 
キャスティングが決まって、
いよいよ本格的な稽古が始まっています。

2演目のため、2つのグループに分かれての稽古ですが、
ぬぁんと、最初から立ち稽古をやっています。



というのも、

10日あまりのキャスティング期間中、
とにかくずーーーっと、
全員で台本を読み続けたんですね。

だからもう、読み込みは十分。
ということで、一気に立ち稽古に突入!


・・・と、そういえば、
実に唐突ではありますが、


私たち、よく「ホン読み」と言うんですけど、
厳密に言うと、これは、

<作家が自分の作品を役者に読んで聞かせる>
ということなのだとか。

私たちがいつもやっている、
役者が台本を読む稽古は、

「読み合わせ」

が正しいのだそうです。


ずいぶん前に聞いて、それ以来、
「読み合わせ」と呼ぶようにしているのですが、
ま、ホントのところはどうなんだか。

ただ、ガンチクウンチク任せとけ、みたいな人から聞いたので、
素直に信じちゃってるんですね。
正しいんじゃないかなぁ(自分で調べろよ!)



ま、それはそれとして(それとしちゃっていいのか?)、

この「読み合わせ」というのは、
何といっても稽古のスタート。

どのカンパニーであっても、
独特の雰囲気になります。

特に、ほとんど知らない役者ばかりで、
「はじめまして」の挨拶から始まるような現場だと、

やはり、お互いになんとなく牽制したり、
どの程度できるヤツか、と探ってみたり、

にこやかな笑顔の下で、
さまざまな思いが錯綜します。
(ま、どこの社会でも同じですよね)


そして、読み合わせがスタートすると、

周りの役者のレベルはどんなもんか?
と思いつつ、
自分の役を必死で読み込みます。

読み合わせの期間に、どれだけ役をつかめるか。
台詞を喋りながらも、役を理解しようと必死になります。

→と、ただし、これは、
 役が決まってる人のハナシ。


今回もそうでしたが、読み合わせの時点では、
まだ役が決まらないことも多いんですね。


そうすると、
<役取り>という目的が大きくなります。

私なんかの年齢だと、
発表はされてなくても、ホンを読んだだけで、
「あ、この役ね」ってわかっちゃうので、
さっさと台本にマルつけちゃったりしますけど、

若手で、これから!と思っている人たちには、
この時期は、ずっとオーディション状態になります。


それも、カンパニーによっては、
<ほとんど台詞のないアンサンブル>
という役が、何人もいたりするのと同時に、

同じような年恰好の役でも、
<しっかり台詞のある役>もある。


これ、どっちになるかで、エライ差ですよね。

だから、こういうときの読み合わせは、
けっこうピリピリした空気になったりします。

まぁ、そういうときの稽古っていうのは、
みんな力が入りすぎちゃって(若いしね)、
決していい出来にはならないんですけどね。


・・・と、まぁ、こんなところが、
「読み合わせ」の一般事情。



ところが、今回はそうはならなかったんです。

なぜか、不思議なほど、
競い合う感じにならなかったんですね。

・・・と、スミマセン、長くなりすぎました。
とりあえず、つづく、ということで 


   (つづく)







          

演劇集団東京ストーリーテラー公演
TST CLASSICS 「紅い華のデジャヴュー」

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