キャスティングが決まって、
いよいよ本格的な稽古が始まっています。
2演目のため、2つのグループに分かれての稽古ですが、
ぬぁんと、最初から立ち稽古をやっています。
というのも、
10日あまりのキャスティング期間中、
とにかくずーーーっと、
全員で台本を読み続けたんですね。
だからもう、読み込みは十分。
ということで、一気に立ち稽古に突入!
・・・と、そういえば、
実に唐突ではありますが、
私たち、よく「ホン読み」と言うんですけど、
厳密に言うと、これは、
<作家が自分の作品を役者に読んで聞かせる>
ということなのだとか。
私たちがいつもやっている、
役者が台本を読む稽古は、
「読み合わせ」
が正しいのだそうです。
ずいぶん前に聞いて、それ以来、
「読み合わせ」と呼ぶようにしているのですが、
ま、ホントのところはどうなんだか。
ただ、ガンチクウンチク任せとけ、みたいな人から聞いたので、
素直に信じちゃってるんですね。
正しいんじゃないかなぁ(自分で調べろよ!)
ま、それはそれとして(それとしちゃっていいのか?)、
この「読み合わせ」というのは、
何といっても稽古のスタート。
どのカンパニーであっても、
独特の雰囲気になります。
特に、ほとんど知らない役者ばかりで、
「はじめまして」の挨拶から始まるような現場だと、
やはり、お互いになんとなく牽制したり、
どの程度できるヤツか、と探ってみたり、
にこやかな笑顔の下で、
さまざまな思いが錯綜します。
(ま、どこの社会でも同じですよね)
そして、読み合わせがスタートすると、
周りの役者のレベルはどんなもんか?
と思いつつ、
自分の役を必死で読み込みます。
読み合わせの期間に、どれだけ役をつかめるか。
台詞を喋りながらも、役を理解しようと必死になります。
→と、ただし、これは、
役が決まってる人のハナシ。
今回もそうでしたが、読み合わせの時点では、
まだ役が決まらないことも多いんですね。
そうすると、
<役取り>という目的が大きくなります。
私なんかの年齢だと、
発表はされてなくても、ホンを読んだだけで、
「あ、この役ね」ってわかっちゃうので、
さっさと台本にマルつけちゃったりしますけど、
若手で、これから!と思っている人たちには、
この時期は、ずっとオーディション状態になります。
それも、カンパニーによっては、
<ほとんど台詞のないアンサンブル>
という役が、何人もいたりするのと同時に、
同じような年恰好の役でも、
<しっかり台詞のある役>もある。
これ、どっちになるかで、エライ差ですよね。
だから、こういうときの読み合わせは、
けっこうピリピリした空気になったりします。
まぁ、そういうときの稽古っていうのは、
みんな力が入りすぎちゃって(若いしね)、
決していい出来にはならないんですけどね。
・・・と、まぁ、こんなところが、
「読み合わせ」の一般事情。
ところが、今回はそうはならなかったんです。
なぜか、不思議なほど、
競い合う感じにならなかったんですね。
・・・と、スミマセン、長くなりすぎました。
とりあえず、つづく、ということで
(つづく)
演劇集団東京ストーリーテラー公演
TST CLASSICS 「紅い華のデジャヴュー」
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