望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

人の台本、のぞいてみたら(3) 「メモは頭にあるさ型」

2012-11-14 12:00:26 | 演劇・舞台・小劇場

今回、我々のチームの主役を務めますのが、彼!

 

おっと、違った 

あ、いや、違いはしないんですが・・・、
このお芝居、コメディじゃないので。はい
(1回くらい、マトモに写真撮らせろよ・笑)


彼は何といっても、あのイケメン劇団、
スタジオ〇イフの元劇団員ですから、
ホントはイケメンです。
名前は下井顕太くん。

でもね、イケメン劇団のイメージで、
チャラいと思ったら大間違い。

これは下井くんだけでなくて、
スタジオ〇イフさんの出身者は、
本当に行儀もいいし、熱心だし、真面目で、
実に好青年が多いんですよ。

ということで、
彼自身も「初主役」として、
それはそれは頑張っています。



・・・ということがわかったのは、

実は稽古が始まって、
しばらくたってからでした。



というのは、

彼、台本にまったく何も書きこまないんです。

演出からダメ出しを受けると、
まず役者は、話を聞きながらも、
必死でペンを走らせます。

それが間に合わないから、
私などはレコーダーで録音しているくらいですから。


ところが、演出家に何を言われても、

「・・・はい」

というだけ。

それも、その返事が速攻じゃない、
しばらくしてからの「はい」なんです。


まだ彼のことをほとんど知らないときでもあり、

私がどう思ったかと言うと、

(コイツ、ナメとんのか?)


そりゃ、そう思いますよ。

そんなくだらないダメ出し、書きこめるかよ、
みたいに見えますからね。



その誤解が解けたのは、
どのくらい、たってからだろう・・・。

彼の芝居を見て、
きちんとダメが消化されているのがわかってから、
でした。


すぐに返事をしない理由も、
自分の中で腑に落ちるまでの所要時間、
ということがわかりました。

自分の中で、納得できないことには、
「はい」が言えないんですね。

そして、
「すみません、それはこういうことでしょうか?」
と質問する。
つまり、その場で解決していくんです。



台本に書きこまないのも、
その場で消化して、頭に叩き込むから。



彼の台本は、きれいに製本されてます。
(手に持っているから、わかりにくんですが)

立ち稽古が始まったとたんに、
膨大な量の台詞を、ほとんど覚えてきて、
我々をビビらせてもくれました。


そういう人だから、彼の芝居、
日に日によくなっていってます。

気迫を感じます。


でも、ダメ出しをその場で消化するなんて、
普通できませんから、
<よい子の役者はマネしないようにしましょうね~>

特に、高年齢の役者は、
そんな無理をしないようにしましょうね~






          

演劇集団東京ストーリーテラー公演
TST CLASSICS 「紅い華のデジャヴュー」

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